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7社のブースで注目製品や新機能を聞いてきた

幕張メッセで「サイボウズデイズ2022」開催! 注目ブースを突撃取材

2022年11月11日 10時30分更新

文● 柳谷智宣 編集●大谷イビサ

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 2022年11月10・11日、幕張メッセで「Cybozu Days 2022」が開催された。kintoneなどの製品に関わる多くのセッションとブースを体感できるイベントだ。今年のテーマは「宝島~DXの勇者たち~」となっており、宝島や海賊、ゲームのような楽しい雰囲気の会場になっていた。毎度、感じるのだが、Cybozu Daysの力の入れぐらいは突き抜けており、非日常感がすごい。会場には多数の人が足を運んでおり、大盛り上がりだった。今回は初日のブースを回ってきたので、レポートを紹介しよう。

今年のテーマは「宝島~DXの勇者たち~」

定番ブースはお祭りのように盛り上がっていた!

 幕張メッセの1~3ホールという大きなスペースが丸ごと宝島というコンセプトで設置アップされ、多数のブースとセッション会場が用意されていた。今年は例年と入り口の動線が変わっており、入り口がより広く取られていた。

 入り口は天空の大滝、ブースはパートナー集落、セッション会場は太陽のほこらや月のほこらといった感じに配置されており、面白い。スタンプラリーも行なわれており、多くの人が行き交っていた。

 サイボウズのブースにも多くの人が集っており、特にkintoneに興味を持っている人が多いよう。ビジネスイベントながら、参加者の年齢層がやや若く感じたのもkintoneらしい。

広い入り口

中に入るとお祭りの雰囲気

 さっそく目立つブースを回ってみた。まずトヨクモへ。kintone関連ではないが、「安否確認サービス2」のCMで朝日奈央さん演じる「カンターン、トヨクモ」のダンスを目にした人も多いのではないだろうか。

 Webフォームに入力されたデータをkintoneアプリに登録できる「フォームブリッジ」やkintoneアプリ内の情報をウェブで公開できる「kViewer」、kintone内の情報をPDFにデザインして出力できる「プリントクリエイター」など、広く使われているプロダクトを手がけている。

「もう朝11時にオープンしてから、きっきりなしでお客様がいらしてます。 基本的にはブースの説明員が全員対応し続けて、満員御礼という状態です。お客様はkintoneユーザーが多くて、ほとんどが僕たちの製品を知っているという感じです。6製品あるのですが、中でもフォームブリッジとkViewerの説明をさせていただくことが多いですね」と、トヨクモの田里友彦氏もほくほく顔だ。

オープンからひっきりなしに満員だというトヨクモブースと田里友彦氏

 アールスリーインスティテュートはノーコードでkintoneをカスタマイズして、様々な機能を使えるようにするサービス「gusuku Customine」を提供している。とても高機能で、え、kintoneでこんなことできるの? と驚くほど。熱心なファンも多い人気サービスだ。

 ブースではkintoneやgusuku Customineの活用法などを紹介した冊子が大量に用意され、取り放題といった様相。通りかかった皆さんもいろいろと手に取っていた。

 11月10日のトピックとして、いくつかの新機能を発表したのだが、注目は「Job Runnerのテスト実行」。

「今までJob Runnerでテストを実行する際も時間を消費されていたのですが、新たにテストする際はkintoneに書く処理はダミーになって時間を消費しなくなりました。よりデバッグしやすくなり、時間を気にせず、動作確認をしていただけます」とアールスリーインスティテュートの金春利幸氏。

お役立ち冊子を取り放題のアールスリーインスティテュートブース

 昨年に引き続き、JR京葉線内に中吊り広告が出ている。kintone関連サービスなのに学園恋愛もののという異色の切り口がユニークだ。

「kintoneを使い始めて、しばらくするとやりたいことがいろいろ出てくると思います。半年ぐらい経って、困りごとが増えてきた人に来ていただきたいと思っています」(金春氏)

京葉線に掲出されている広告

 さて、サイボウズ公認の開発パートナーのジョイゾーも大きなブースを出していた。ジョイゾーは「システム39」という定額制対面開発サービスを提供している。目の前で、2時間3回で39万円というわかりやすいサービスで、それでもばっちりのkintoneアプリが開発できるのが特徴だ。

 ブースではkintoneでアルコールチェック管理が行なえる「ちぇっかる」が紹介されていた。2022年4月に道交法が改定され、白ナンバーを有する事業者でも運転者のアルコールチェックが義務化された。そのチェックと記録の手間を省くサービスだ。

「例年以上に熱量が高いお客様がたくさん来ています。配っている『ししゃも』ももう今日の分がなくなりそうなほどです。お客様はかなり具体的に課題を持っていて、結構本気で解決策を探しに来られているという印象を受けました。『ちぇっかる』もとても注目されていると感じています」とジョイゾーの四宮靖隆氏。

中央にあるのがアルコールチェッカー「KAOIRO+」

 グレープシティはkintoneをExcelライクなスプレッドシートデザインにしてくれる「krewSheet」、アプリ間データを集計する「krewData」、多彩なデータ表現ができる「krewDashboard」といったkintoneプラグインをリリースしている。

 kintoneのUIが使いにくい、といった時に「krewSheet」を導入する企業は多く、様々な事例で紹介されている。とは言え、実は引合いが多いのは他のサービスとのことだった。

「今年はサイボウズデイズに来られる方がかなり増えましたね。kintoneが伸びるのに合わせて、我々のお客様も伸びています。また、最近はkrewSheetよりもkrewDataがとても伸びています。新機能としては、krewDataがCData Connect Cloud と連携しました。100を超える外部のSaaSなどと自動連携し、krewDataで持ってきてkintoneアプリに入れることができます」とグレープシティの山﨑顕由氏はコメント。

「krewData」が盛り上がっているグレープシティブース

 M-SOLUTIONSはさまざまなkintone活用プラグインを提供している開発会社。たとえば、「Smart at message for kintone」ならkintoneの通知を普段使いしているチャットツールに飛ばすことができる。他にもいろいろ「Smart at」シリーズがあるのだが、この日紹介してくれたのは11月9日から提供が始まったばかりの「横断検索プラグイン」。複数のkintoneアプリをまとめて検索でき、必要なデータを即抽出できるのが便利だ。

「『横断検索プラグイン』は我々が2年くらい前からシステム開発でお客様に提供していた機能です。便利に使っていただいているので、それであればとプラグイン化しました。我々はSI(システムインテグレーション)とプロダクトを両方持っているので、kintoneに困ったとか、kintoneを活用したい、という方は来ていただければと思います」(植草学氏)

M-SOLUTIONSブースでは新サービス「横断検索プラグイン」を紹介

 MOVEDは伴走サービスの「ハタトレ」やサイボウズ製品の研修を行なう「クラウドユニバーシティ」といったサービスを展開している。相談者が悩んでいることの99%はすでに自分たちが経験してきているので、リアリティのアドバイスをできるという。解決策もkintoneに決め打ちしているわけではなく広くITを活用して提案するのが特徴だ。

「Cybozu Daysの参加も3回目ですが、今日はかなり盛況ですね。お客様の流動数もここ数年で一番多いと思く、かなり手応えを感じています」とMOVEDの小林信也氏はコメント。

MOVEDブースでは働き方トレーナーとして伴走し、自立型解決を目指す「ハタトレ」を紹介

 ラジカルブリッジはkintoneプラグインの「カレンダーPlus」を提供している。動作が軽く、高機能なカレンダーをkintone上で利用できる。6月にはバージョン14がリリースされ、予定タイトルのアクセス制限が可能になったり、LGWAN環境でも動作するようになった。

「デイズはやっぱりお祭りですね。今日はカレンダーPlusを見に来る方がたくさんいます。ただ、突っ込んで聞いていくと、もっと本質的なkintoneの活用方法を改善することで、課題を解決できることもあります。結構駆け込み寺として相談されています」(松田氏)

カレンダーPlusエバンジェリストの松田正太郎氏も応援にかけつけ、「カレンダーPlus」や「くりかえしPlus」の紹介をしていた

 各種行なわれているセミナーやハンズオンはとても勉強になるが、各ブースでも最新の情報をゲットできる。kintone好きがここまで大量に集まるのは圧巻だ。ぜひ、自社の課題を解決するヒントを持ち帰って欲しい。

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