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GR86/BRZ Cupレポート その3

GR86/BRZ Cup第3戦は初めて走る十勝と天候に振り回され19位に終わる

2022年10月27日 15時00分更新

文● 石坂瑞基 編集●ASCII、AWAKE ARTS

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 読者の皆様、こんにちは。レーシングドライバーの石坂瑞基です。今回は9月24~25日に北海道の十勝スピードウェイで開催されたGR86/BRZ CUP第3戦の模様をお伝えします。

初めての十勝で期待と不安が混ざり合う

 まず私は、十勝スピードウェイを走ったことがありませんでした。十数年前までは十勝24時間レースなどのビッグレースが開催されていて、名前はよく聞くサーキットでしたが、これまで走る機会はなく非常に楽しみにしていました。

 その十勝へ行く前には、鈴鹿サーキットでプライベートテストを実施。鈴鹿は十勝の次、第4戦が行なわれるサーキットなので、その練習と十勝を見据えたセットアップを色々と試せる良い機会になりました。

 このテストからホイールを変更しました。一番大きな違いを感じたのは、重さや剛性などの違いで、ここまでマシンの動きが変わるのかと勉強になりました。ホイールって軽いほうが良いと思っていましたが、結果としては一概にそうは言えないところに奥深さを感じます。

 鈴鹿のテストを経て、いよいよ本番の十勝へ向かったのですが、21日(水)に空港に降りるとその寒さに驚き、完全に北海道をナメていた……と後悔しました。長そでのパーカーが唯一の防寒着だった私は、チームウエアのジャンパーをチームが持ってきてくれていなかったら完全に風邪を引いていたと思います(笑)。

十勝スピードウェイは十勝平野の中にありアップダウンのない平坦なコースです

高低差がなくフラット
ゆえにコースの先が見えづらい

 さて走行ですが、22日(木)はコースの慣熟から始めました。チームメイトの堤選手がずっと前を走ってくれたのですぐに慣れることができました。コースの第一印象としては、高低差がなくフラットなのでコースの先が分かりにくかったです。慣れれば気にならないのかもしれませんが、自然とコーナーに飛び込み過ぎてしまっていました。

9月とはいえ北海道は予想以上に寒く、チームウエアがなかったら風邪を引いていました

走り始めとなった9月22日は、初コースなので慣熟走行からスタートしました

 十勝スピードウェイは全体的に中高速コーナーの多いコースなので、私の好きなレイアウトです。慣熟走行を進めている最中にミッションが壊れてしまい、載せ替えを要したため非常に痛いロスタイムとなりました……。ただありがたいことに、チームもすぐに載せ替え作業をしていただき、また走り出すことが出来ました。

 専有走行のある23日(金)は1日中雨でした。非常に強い雨で走ることもままならない時間帯がありましたが、土曜日の予選時間も雨の可能性があったので、どのドライバーも精力的に走りこみます。雨量が多い時はストレートもハイドロ祭りでまったくまっすぐ走りません。これまで富士、SUGOとウエットは調子が良かったのですが、十勝ではそこまでの調子のよさはなく、少し悩んでいました。特に雨の時はタイヤの内圧が非常に大事なので様々なセットを試してみました。

23日は一転して大雨の練習走行で、走行時間帯によってはハイドロでまっすぐ走れないほどの雨量でした

 ハイドロが起こりにくくしようとすると内圧を高めるのですが、コーナリングに対して合う内圧はもう少し低いほうが良かったりして、バランスをとるのが非常に難しかったです。走り込んでいるうちに雨量に対してバランスの取れる内圧の指標が分かってきて、予選に対してのセットアップは直前に雨量を見て決めようということになりました。

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