日本最大級のゲームの祭典「東京ゲームショウ」。2020年、2021年は新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインでの開催となっていたが、2022年は3年ぶりに幕張メッセでのリアル開催となった。
近年、日本ではFPSプレイヤーを中心に、PCでゲームをプレイしている人口が増加傾向にある。それもあってか、「東京ゲームショウ2022」(以下、TGS2022)ではPCパーツメーカーやゲーム機型小型PC「Steam Deck」のブースも目立つ。
また、半導体最大手のインテルも今回ブース出展。前回のリアル開催である2019年にも出展はしていたが、よりブース規模を拡大している。今回はインテルブースの様子をレポートする。
インテル Arcの未発売モデルが参考出展
まず注目したいのは、インテルのdGPU「インテル Arc」の展示だ。デスクトップPC向けのインテル Arcは、現在エントリーGPUの「インテル Arc A380」を搭載するビデオカードのみが正式発表されているが、今回はその上位モデルとなる「インテル Arc A750」を搭載したビデオカードが参考出展されていた。いずれもASRock製のビデオカードだ。
また、ノートPC向けインテル Arcを搭載するノートPCの展示も見られた。日本HPの「Spectre x360」やNECの「LAVIE N15」が出展されていた。
さらに、現在発表されている最上位のGPU「インテル Arc A770」搭載ビデオカードを実際に組み込んだPCでゲームをプレイできるコーナーも設置された。PCに搭載されているのはインテル自身が独自設計したオリジナルモデルとのことで、発表されている「Intel Arc A770 Graphics Limited Edition」と思われる。
PCメーカーごとにコーナーを設置
未発売ゲームの試遊も可能
半導体メーカーとしてCPUやGPUを開発しているインテルだけに、多くのPCメーカーとつながりが深い。今回のインテルブースでは、各PCメーカーごとのコーナーが設置されており、各社がそれぞれの製品を展示していた。
さらに、ゲーミングPCでの試遊コーナーも設けられており、既存タイトルのほか「STREET FIGHTER 6」や「ライザのアトリエ3 〜終わりの錬金術士と秘密の鍵〜」のような未発売タイトルの試遊も可能になっていた。
プロドライバーの練習にも使われるレーシングシミュ環境が展示
今回特に目を引いた展示が、ディスプレー3台と可動式のシート、ハンドルやレバーなどを設置したレーシングシミュレーション環境。実物のレーシングカーもかくやという臨場感たっぷりの設備は、車好きならぜひ自宅に欲しい環境だ(1セットで250万円以上するとのことだが……)。
そのほかの展示としては、同社のインテル Evoプラットフォーム対応ノートPCの展示なども行なわれた。また、筆者がブースを訪れていた時間には、インテルの代表取締役社長である鈴木国正氏と、カプコンの代表取締役社長である辻本春弘氏が対談している様子も見られた。
カプコンとインテルは、前回の「東京ゲームショウ2019」の「CAPCOM eSports事業戦略発表ステージ」でも共に登壇しており、また、今年6月にインテルがゲーム向け事業戦略を発表した「インテル Blue Community Project Kick Offプレスイベント」にも辻本氏がビデオメッセージを送るなど、PCゲーム市場での協力体制をアピールしてきた。
こうした中で語られた「PCゲームの裾野を広げる」という理念は現在まで一貫しているとのこと。今回の対談では、日本でのPCゲームの普及に対して確かな実感を得ているという話もあり、引き続き日本におけるPCゲーム発展を目指すという。
ASCII.jpの最新情報を購読しよう