インテル Arc A770搭載PCで未発売ゲームが遊べる!インテルブースレポート【TGS2022】

2022年09月17日 20時00分更新

文● 高橋佑司 編集● ASCII

 日本最大級のゲームの祭典「東京ゲームショウ」。2020年、2021年は新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインでの開催となっていたが、2022年は3年ぶりに幕張メッセでのリアル開催となった。

 近年、日本ではFPSプレイヤーを中心に、PCでゲームをプレイしている人口が増加傾向にある。それもあってか、「東京ゲームショウ2022」(以下、TGS2022)ではPCパーツメーカーやゲーム機型小型PC「Steam Deck」のブースも目立つ。

 また、半導体最大手のインテルも今回ブース出展。前回のリアル開催である2019年にも出展はしていたが、よりブース規模を拡大している。今回はインテルブースの様子をレポートする。

インテル Arcの未発売モデルが参考出展

インテル Arcの展示

 まず注目したいのは、インテルのdGPU「インテル Arc」の展示だ。デスクトップPC向けのインテル Arcは、現在エントリーGPUの「インテル Arc A380」を搭載するビデオカードのみが正式発表されているが、今回はその上位モデルとなる「インテル Arc A750」を搭載したビデオカードが参考出展されていた。いずれもASRock製のビデオカードだ。

すでに発表されているASRockの「Intel Arc A380 Challenger ITX 6GB OC」

ASRock製のインテル Arc A750搭載ビデオカードも参考出展

 また、ノートPC向けインテル Arcを搭載するノートPCの展示も見られた。日本HPの「Spectre x360」やNECの「LAVIE N15」が出展されていた。

Spectre x360(右)と、参考出展となるLAVIE N15(左)

 さらに、現在発表されている最上位のGPU「インテル Arc A770」搭載ビデオカードを実際に組み込んだPCでゲームをプレイできるコーナーも設置された。PCに搭載されているのはインテル自身が独自設計したオリジナルモデルとのことで、発表されている「Intel Arc A770 Graphics Limited Edition」と思われる。

インテル Arc A770搭載のPCでゲームプレイが可能

搭載されているカードはインテルオリジナルのモデル

PCメーカーごとにコーナーを設置
未発売ゲームの試遊も可能

 半導体メーカーとしてCPUやGPUを開発しているインテルだけに、多くのPCメーカーとつながりが深い。今回のインテルブースでは、各PCメーカーごとのコーナーが設置されており、各社がそれぞれの製品を展示していた。

 さらに、ゲーミングPCでの試遊コーナーも設けられており、既存タイトルのほか「STREET FIGHTER 6」や「ライザのアトリエ3 〜終わりの錬金術士と秘密の鍵〜」のような未発売タイトルの試遊も可能になっていた。

ユニットコム LEVEL∞コーナーでは、プロゲーミングチーム「ZETA DIVISION」「GameWith」とのコラボPCを展示

デスクトップPCやノートPC、周辺機器まで展開するAlienwareは、コーナーでPC環境一式を展示

DynabookコーナーではゲーミングノートPCを展示

TSUKUMO G-GEARコーナーでは、ゲーミングPCの展示と、「スターオーシャン 6 THE DIVINE FORCE」の試遊コーナーも

エプソンブースでは、一般の人ではあまりお目にかかれない、HDDを大量に搭載できるゲーム開発者用PCを展示

NECコーナーでは、前述したインテル Arc搭載ノートPCが参考出展されたほか、「STREET FIGHTER 6」などの試遊も可能

日本HPコーナーでは、OMENブランドのゲーミングPCの展示に加え、スクウェアエニックスの新作RPG「The DioField Chronicle」の試遊も可能

ドスパラ GALLERIAコーナーでは、同社のゲーミングPCが展示され、「Ghostwire: Tokyo」や「スターオーシャン 6 THE DIVINE FORCE」、「STREET FIGHTER 6」が試遊できた

そのほか、マウスコンピューター G-TuneのPCやFRONTIERのPCも展示され、ゲームを試遊できる

また、インテルのコーナーも設置されている。前述したインテル Arc A770搭載PCが展示され、10月19日発売の「Ghostbusters: Spirits Unleashed」が試遊できる

プロドライバーの練習にも使われるレーシングシミュ環境が展示

プロのレースシミュレーションにも使われるクラスのレーシングゲーム環境を展示

 今回特に目を引いた展示が、ディスプレー3台と可動式のシート、ハンドルやレバーなどを設置したレーシングシミュレーション環境。実物のレーシングカーもかくやという臨場感たっぷりの設備は、車好きならぜひ自宅に欲しい環境だ(1セットで250万円以上するとのことだが……)。

インテル EvoプラットフォームのPCが展示

 そのほかの展示としては、同社のインテル Evoプラットフォーム対応ノートPCの展示なども行なわれた。また、筆者がブースを訪れていた時間には、インテルの代表取締役社長である鈴木国正氏と、カプコンの代表取締役社長である辻本春弘氏が対談している様子も見られた。

インテルの鈴木氏とカプコンの辻本氏

 カプコンとインテルは、前回の「東京ゲームショウ2019」の「CAPCOM eSports事業戦略発表ステージ」でも共に登壇しており、また、今年6月にインテルがゲーム向け事業戦略を発表した「インテル Blue Community Project Kick Offプレスイベント」にも辻本氏がビデオメッセージを送るなど、PCゲーム市場での協力体制をアピールしてきた。

 こうした中で語られた「PCゲームの裾野を広げる」という理念は現在まで一貫しているとのこと。今回の対談では、日本でのPCゲームの普及に対して確かな実感を得ているという話もあり、引き続き日本におけるPCゲーム発展を目指すという。

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