このページの本文へ

FCNTとArithmer、中小製造業でも手軽に始められる画像認識AI検品システムを開発

2022年09月07日 14時30分更新

文● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

システムの構成

 FCNTは9月7日、Arithmerと協業して中小製造業のユーザーでも手軽に始められる「簡易型AI検品システム」を開発したと発表した。

 システムは、5G・ローカル5Gをはじめとした無線通信に対応したFCNTの「エッジAIカメラ」と、学習用のサンプル(良品と不良品)を準備するだけで、ユーザーが自ら簡単かつ短時間でAIモデルを生成できるArithmerの検品パッケージ「ArithCheck」を連携させることで実現したシステム。

 専用の放熱構造を備えたエッジAIカメラを活用することで、工場など製造現場の過酷な環境下での高負荷な処理も安定して連続稼働を実現。ArithCheck検品パッケージはAIモデルの生成と良品・不良品の判定(「OK」または「NG」)を行なう。

 わずか3ステップでAIモデルの生成ができるなど複雑な設定は不要で使いやすいことに加え、ユーザー自身がAIモデルを生成できることで低コストで導入・運用を始められるメリットがある。

AIモデルの生成を毎回、AIベンダーに委託することなく、ユーザー自身で何度でもAIモデルを生成。複雑な設定がなく、わずか3ステップでAIモデルを生成

検品対象物を自動撮影し、データを自動保存することでトレーサビリティーにも役立ち、出荷後の顧客問い合せ対応などのエビデンスとしても活用

AIモデルの生成から運用までの流れ

AIモデルの生成の流れ

生成したAIモデルを使用した検品の流れ

検品結果の表示例

スマートフォンの背面カバーの良品・不良品判定の場合

基板上の部品実装状態の良品・不良品判定の場合

アーモンドの良品・不良品判定の場合

 FCNTとArithmerは、検査・検品のシステム導入が進んでいない中小製造業の生産現場を中心に、2022年内に本システムの提供開始を予定。システムを活用することで、ベルトコンベア上を流れる対象物の検査対応や、協働ロボットとの組み合わせにより、検査・検品の自動化・省人化を実現し、製造ラインへの組み込みをはじめ、中小製造業のデジタル化、AI技術の利活用の促進、スマートファクトリーの実現に貢献できるとしている。

■関連サイト

カテゴリートップへ