セーフィー、プラットフォーム化を狙うエッジAIカメラ「Safie One」発表
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クラウド録画サービスを展開するセーフィー株式会社が、2022年8月4日に大崎ブライトコアホールで新製品発表会を開催し、小売や飲食などの店舗を運営する業態向けに、映像データを活用して業務効率化や省人化などの課題解決に貢献するエッジAIカメラ「Safie One (セーフィーワン)」を発表。2022年9月28日からの発売を予定している。本体の初期費用は3万8500円、月額利用料は1320円からとなっている。
「Safie One」は、エッジAIを利用したアプリケーション群「AI-App(アイアップ)」をインストールして使うカメラだ。一台のカメラに複数のアプリケーションをインストールでき、用途に応じてさまざまな機能が使えるようになる。「Safie One」発売と同時に「AI-App」の第一弾として、小売店や飲食店の店舗管理者向けアプリケーション「Store People Detection Pack (ストア ピープル ディテクション パック)」の提供をオプションで開始することも発表。防犯カメラとしてだけでなく、映像データを解析して店舗のマーケティングや業務改善に利用するなど幅広い目的での活用が期待される。App StoreのAIカメラ版のようなプラットフォーム展開を目指していくとしている。
新製品の紹介に先立ち、セーフィー 代表取締役社長 CEOの佐渡島隆平氏は「『Safie One』は創業当時から目指しているエッジAIで賢くなるカメラです。お客様の実現したいことをセーフィーが解決するために、エッジ AI とクラウドシステムでアプリケーションを生み出すプラットフォームに進化させていきます。今後はいろいろな業界の課題を解決するアプリケーションやサービスを創出し、『映像から未来をつくる』というビジョンの実現に向け、一歩ずつ歩んでいきます」とコメント。「Safie One」は創業からの思いをまとめたものであると力を込めて語った。
続くセッションでは、セーフィー Safie One プロダクトマネージャーの石川貴夫氏が、デモンストレーションも交えて「Safie One」の概要を紹介。「賢くなる、置くだけで使える、空間がつながるという3つのコンセプトをもとに開発を進めてきた」と語り、それぞれのポイントを解説した。
「賢くなる」というポイントに関して石川氏は、「AI-App」第一弾となる「Store People Detection Pack」の機能を紹介。「立ち入り検知、通過人数カウント、立ち入りカウント」の3つのアプリケーションで構成されており、店舗の来店人数や混雑具合などを可視化できる。人流を解析することで、現場の課題解決に貢献し、より効率的に人が働ける環境を提供していくという。
「置くだけで使える」については、「Safie One」は従来品より無線LANの機能を強化したほか、オプションのLTEドックを利用すればインターネット環境がない場所でも電源さえあれば使用できるという特長を挙げた。「空間がつながる」については、特に双方向のコミュニケーションが円滑にできることをポイントに挙げ、デモンストレーションを交えて紹介。カメラ内蔵のスピーカーとマイクで音声通話が可能なうえ、Bluetooth対応でマイクとスピーカーを自由に配置することもでき、離れた場所でもより円滑なコミュニケーションができるとした。
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