モーダル小嶋のTOKYO男子めし 第71回
店舗のものをそのままというより、コンビニ弁当にうまく落とし込んだ印象:
セブン×エリックサウスのビリヤニはやっぱり本格的な味だった
2022年08月06日 12時00分更新
「エリックサウス監修 チキンビリヤニ国産米使用」
セブン-イレブン
669.6円
7月26日発売
https://www.sej.co.jp/products/curry2208.html
コンビニでビリヤニが買える時代
初めて「ビリヤニ」を知ったとき、「カレー味の炊き込みごはんだ」というような説明をされて、そういうものか、と感じたものです。
もっとも、それからいろいろなお店でビリヤニを食べて、こんなに種類があり、味が異なるのかと驚きました。まあ、カレーもお店によってさまざまな違いがあるのですから、いわんやビリヤニをや、というところでしょうか。
さて、セブン-イレブンは7月26日からカレーフェスを開催しています。セブン-イレブンのカレーはコンビニ弁当の中でも定評があり、有名店とのコラボともなれば、期待値は上がるというもの。
その中でも、「エリックサウス監修 チキンビリヤニ国産米使用」は注目に値する一品でしょう。コンビニでも専門店監修のビリヤニが食べられるのです。
南インド料理の本場の味わいが楽しめる「エリックサウス」の看板商品であるビリヤニを、国産米で再現。ヨーグルトやトマトなどと一緒に、複数の香り高いスパイスでお米を炊き込んだとしています。
まず驚くのが、圧倒的な原材料の数です。ビリヤニとして考えれば普通かもしれませんが、コンビニの商品として考えるとスパイスの種類がえらいことです。エリックサウスが監修した気合が伝わります。
ビリヤニは「インドの(カレー味)炊き込みごはんです」と説明されることが多いですが、グレービーソースと米を交互にして炊き込む方法もあれば、牛肉とスパイスのマリネのようなものの上に、茹でた米を重ねて火を通すこともあります。また、生米から炊くレシピもあります。
つまり、地域によって千差万別。いろいろあるというわけですが、エリックサウスは南インドのタミル地方のビリヤニをアレンジしてお店で出しています。そちらはバスマティライスを使用していますが、本商品は国産米を使用。
また、エリックサウスでは、ビリヤニにカレーソースとライタ(乳製品ベースのディップのようなもの)を添えます。その雰囲気を味わえるように、カレーソースが添えられているのもおもしろいですね
一粒一粒に味がしっかり、カレーソースはきっちり辛い
肝心のビリヤニですが、さすがはエリックサウス監修。米の一粒一粒がスパイシーでありつつ、味がしっかりついています。店舗のような、お米の「ふわっと、パラパラ」感は薄いものの、それほどベタッとはしていませんし、これはこれで魅力があります。
画像ではなかなか伝わらないのですが、ビリヤニらしいスパイスの香りもかなり立っていて、「おお、ビリヤニを食べているぞ」という雰囲気を出してくれます。
ビリヤニ自体は辛くないので、辛さがほしいなら、カレーソースを混ぜて食べましょう。カレーソースはしっかりした辛味と、目立ちすぎないほどの酸味があり、スパイシーな刺激も十分で、ビリヤニとの相性は良好。ちょっとずつかけて味変気分でもいいですし、最初にぜんぶかけて混ぜ込むのもありだと思います。
逆に言えば「辛いのが苦手……」という人は、カレーソースをあまりかけすぎずに、すこしずつ足していけばよいと思われます。
具材は、チキンはもちろん、トマトとピーマンも使っています。このサイズ感はなかなかうれしいですね。それなりにサイズが大きいので、食感が活きているといいますか。細かく刻んで入れるのではなくて、ゴロッとサイズで野菜を入れるのも、アクセントでよいと思います。チキンにはしっかり味がついていますよ。
全体的に、セブン-イレブンのコンビニ弁当作りのノウハウと、エリックサウス監修の技が、いい感じに噛み合っていると感じました。
筆者はエリックサウスの店舗でもビリヤニを食べたことがあるのですが、店舗で出しているものそのものではないにしても、エリックサウスの「らしさ」を出しつつ、コンビニ弁当の制限の中でハイクオリティーに仕上げている印象。やっぱり本格的な味なのです。
ちゃんと辛くて、ちゃんとスパイシー。「本場のビリヤニと違うぞ」と思う人もいるかもしれませんが、そこを目指しているというよりは、万人の口に合うコンビニ弁当にしながら、お店の個性を出す……という方向にして、その路線できっちり仕上げている感じですね。
600円台とコンビニ弁当にしてはやや高いかもしれませんが、本格的な味わい、しっかりした辛さがきちんと楽しめて、セブン-イレブンですぐ買えるというのは、大きなメリット。ハマる人も出そうなイチオシ商品です。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。
アスキーでは楽しいグルメ情報を配信しています。新発売のグルメネタ、オトクなキャンペーン、食いしんぼ記者の食レポなどなど。コチラのページにグルメ記事がまとまっています。ぜひ見てくださいね!
ご意見、要望、ネタ提供などはアスキーグルメ公式Twitterまで
アスキーグルメ (@ascii_gourmet)
この連載の記事
-
第85回
グルメ
日清さん、これってそんなに“背徳”ですか? カップヌードル「チーズバタークリーミーカレー」 -
第84回
グルメ
すき家の新しい牛カルビ丼 タレの味が変わって玉子との相性が◎ -
第83回
グルメ
松屋「台湾風まぜ牛めし」 ビビン丼っぽい“ちょうどよい”おいしさ、590円の中庸の美学 -
第82回
グルメ
ケンタッキー「超チーズにおぼれるフィレバーガー」バランスが崩壊するほどのチーズソース -
第81回
グルメ
マクドナルド初のアジアンバーガー「担々」「油淋鶏」「スイートチリ」食べた! 一番アジアを感じるのはコレ -
第80回
グルメ
ビーフ3枚+チーズ6枚=1890円、食事というよりレジャーです バーガーキング「トリプルビーフ・ゲレンデ」 -
第79回
グルメ
松屋のボロネーゼハンバーグ “ひき肉×バーグ”でごはんに合うけどちょっと高いかも? -
第78回
グルメ
松屋のカルボナーラはごはんで食べる “シュクメルリ”路線の第2弾と考えよう -
第77回
グルメ
コンビニでサウナ飯? セブンイレブン「サウナ北欧監修 特製カレーライス」 -
第76回
グルメ
まろやかさが魅力、松屋のビーフストロガノフ 850円をどう考えるか…… -
第75回
グルメ
ついに登場「イチゴ味のレッドブル」レッドエディション(2022)のお味は? - この連載の一覧へ