このページの本文へ

3Dアクションゲームで認知機能を測定、京大とソフトベンチャー

2022年07月28日 06時13分更新

文● MIT Technology Review Japan

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

京都大学と医療ソフト開発企業「BonBon」の研究グループは、3Dアクションゲームを使って認知機能を多面的に計測する手法を実証した。ビデオゲームで認知機能を測定する試みでは従来、エンターテインメント性の低い単純なものが多く、複数の認知機能を計測することは難しかった。

京都大学と医療ソフト開発企業「BonBon」の研究グループは、3Dアクションゲームを使って認知機能を多面的に計測する手法を実証した。ビデオゲームで認知機能を測定する試みでは従来、エンターテインメント性の低い単純なものが多く、複数の認知機能を計測することは難しかった。 今回の研究では、BonBonが認知機能計測用に開発中の3Dアクションゲーム「Potion(ポーション)」を使用。被験者には、比較対象としてペンシルベニア大学が運営する電子版認知機能検査サービス「WebCNP」も受験してもらい、ゲーム内の特定のスコアと認知機能検査のスコアの連動を分析したところ、ゲームで敵に見つからずに行動する行為や、敵を攻撃する行為などを示すスコアが、認知機能検査で計測した記憶精度や抽象思考力などのスコアと相関していたという。実験には京都近辺に在住の20代から70代までの158人が参加した。 研究成果は7月21日、サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)誌にオンライン掲載された。研究チームは、検査が難しい子どもの認知機能の数値化や長期の取り組みが必要な認知機能のモニタリングなどの発展につながる可能性があるとしている。

(笹田)

カテゴリートップへ

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ