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最新パーツ性能チェック 第376回

真のゲーミング最強CPU決定戦!! Ryzen 7 5800X3D対Core i9-12900Kを40本のゲームで検証(GeForce編)

2022年08月02日 11時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラ ハッチ/ASCII

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GeForce RTX 3080のパフォーマンスを最大減引き出せるのは?

 今回の検証環境を紹介しよう。前回のRadeon環境をそのまま流用している。ただビデオカードはRadeon RX 6800からRTX 3080に変更されている。

ビデオカードはNVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」で統一

 またOSはWindows 11、コア分離(VBS)やセキュアブート、Resizable BARなどの要素は全て有効としている。ゲームの画質設定については各ゲームに解説しているが、解像度は1920×1080ドットのみで検証している。この点も前回の検証と同じく解像度をあげるとGPU側のボトルネックがより強くなるという理由のためだ。

【検証環境:AMD】
CPU AMD「Ryzen 7 5800X3D」
(8コア/16スレッド、最大4.5GHz)
CPUクーラー ASUS「ROG RYUJIN 360」
(AIO水冷、360mmラジエーター)
マザーボード GIGABYTE「B550 Vision D」
(AMD B550、BIOS F15a)
メモリー G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」
(DDR4-3200、16GB×2)
ストレージ Corsair「CSSD-F1000GBMP600」
(NVMe M.2 SSD、1TB、システム用)
+Silicon Power「SP002TBP34A80M28」
(NVMe M.2 SSD、2TB、ゲーム用)
ビデオカード NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」
電源ユニット Super Flower「LEADEX PLATINUM SE 1000W-BK」
(80PLUS Platinum、1000W)
OS Microsoft「Windows 11 Pro」
【検証環境:インテル】
CPU インテル「Core i9-12900K」
(16コア/24スレッド、最大5.2GHz)
CPUクーラー ASUS「ROG RYUJIN 360」
(AIO水冷、360mmラジエーター)
マザーボード ASRock「Z690 PG Velocita」
(Intel Z690、BIOS 7.03)
メモリー Kingston「KF552C60BBK2-32」
(DDR5-4800動作、16GB×2)
ストレージ Corsair「CSSD-F1000GBMP600」
(NVMe M.2 SSD、1TB、システム用)
+Silicon Power「SP002TBP34A80M28」
(NVMe M.2 SSD、2TB、ゲーム用)
ビデオカード NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」
電源ユニット Super Flower「LEADEX PLATINUM SE 1000W-BK」
(1000W、80PLUS Platinum)
OS Microsoft「Windows 11 Pro」

Anno 1800

「Anno 1800」ではAPIにDirectX 12を選択。画質“最高”、アップスケーラーは無効とした。同梱のベンチマークアプリを使用するがベンチマーク再生中(最初から最後まで)のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

「Anno 1800」DirectX 12、1920×1080ドット時のフレームレート

 RX 6800環境時は平均も最低フレームレートもRyzen 7 5800X3Dが勝っていたが、RTX 3080環境では平均フレームレートはわずかにCore i9-12900Kが5800X3Dを上回る。ただ最低フレームレートはRX 6800環境と同様にRyzen 7 5800X3Dの方が高い。

Apex Legends

「Apex Legends」は起動オプションで144fps制限を解除(+fps_max unlimited)し、最高画質に設定。射撃訓練場で一定の行動をとった際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

「Apex Legends」1920×1080ドット時のフレームレート

 数値的にはCore i9-12900Kの方が高いが、平均フレームレートでは差と呼べるほどのものではない。これは300fpsで頭打ちになるゲーム側の仕様の問題だ。最低フレームレートはCore i9-12900Kの方が高いが、ブレの範囲か判断が難しい。

ARK: Survival Evolved

「ARK: Survival Evolved」では画質“最高”に設定。シングルプレイヤーモードでゲームを開始し、マップ内の一定のコースを移動した時のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

「ARK: Survival Evolved」1920×1080ドット時のフレームレート

 傾向的にはRX 6800環境と同じ。即ち平均フレームレートではRyzen 7 5800X3Dが勝っているが、最低フレームレートはほぼ同じだ。

Assassin's Creed Valhalla

「Assassin's Creed Valhalla」では画質“最高”に設定。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測した。

「Assassin's Creed Valhalla」1920×1080ドット時のフレームレート

 これはRadeonとの相性が飛び抜けて良いゲームだ。GeForeceへの最適化が足りないせいなのか、それとも設計由来のものかは不明だが、GeForce環境だと全く差が出ない。RX 6800環境では平均・最低フレームレートでもRyzen 7 5800X3DがCore i9-12900Kよりもやや高い結果を出していたが、ここでは差はゼロに等しいため、GPU側が強烈なボトルネックになっていると推察される。

Back 4 Blood

「Back 4 Blood」ではAPIにDirectX 12を使用。画質は“ウルトラ”とし、アップスケーラーはオフ、フラッシュライトの影はオンに設定した。オフラインプレイモードで起動し、プレイヤーの拠点内をぐるっと一回りした際のフレームレートを「CapFrameX」で検証する。

「Back 4 Blood」DirectX 12、1920×1080ドット時のフレームレート

 平均フレームレートではCore i9-12900Kの方がRyzen 7 5800X3Dよりやや高い値を出している程度だが、最低フレームレートについてはCore i9-12900Kの方が23fps(11%)高い値を出している。この点はRX 6800環境と同様だ。

BIOHAZARD RE:2

「BIOHAZARD RE:2」は最高画質設定としたが、レイトレーシングやアップスケーラーは無効とした。マップ内の一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

「BIOHAZARD RE:2」1920×1080ドット時のフレームレート

 平均・最低フレームレートともにRyzen 7 5800X3DがCore i9-12900Kに大きな差を付けているが、両者の差はRX 6800環境よりも大きい。特に最低フレームレートはRyzen 7 5800X3Dの方が17%も高い。

BIOHAZARD VILLAGE

「BIOHAZARD VILLAGE」では画質“限界突破”に設定。マップ内の一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

「BIOHAZARD VILLAGE」DirectX 12、1920×1080ドット時のフレームレート

 BIOHAZARD RE:2とは対照的に最低・平均フレームレートともに僅差に終わっている。RX 6800環境ではRyzen 7 5800X3Dが高いといえる(2~7.5%)結果だったが、RTX 3080環境では両CPUの差は2%未満に過ぎない。

Borderlands 3

「Borderlands 3」はAPIにDirectX 12を選択し、画質は“バッドアス”に設定。ゲーム内ベンチマークモードを利用してフレームレートを計測するが、最低フレームレート(1パーセンタイル点)はログから算出している。

「Borderlands 3」DirectX 12、1920×1080ドット時のフレームレート

 平均フレームレートよりも最低フレームレートにおいてCPUの差が出ているのはRX 6800環境と同じだが、高いフレームレートを出しているCPUが全く逆になっている。RX 6800環境ではRyzen 7 5800X3Dが最低フレームレートにおいて優秀だったが、RTX 3080環境ではCore i9-12900Kの方がライバルに大きな差(約24fps、21.8%)を付けた。

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