今回は、ペットボトルを使って簡単にできる水圧にまつわる実験をご紹介します。ペットボトルに穴をあけて水を注ぐだけで、水を飛び出させたり止めたりできるおもしろい装置が作れます。どの場所に穴をあけたらどのように水が飛び出るのかを予想しながら、実際に自分自身で実験してみると学びが深まるかと思います。
実は、著者は今回ご紹介する「ペットボトルの蓋を開けると水が出て、閉めると水が止まる」現象を利用して、ドッキリを仕掛けたことがあります。ただの水が入ったペットボトルだと思わせておいて、水を飲もうと蓋を開けた瞬間に水が下の方からピューっと飛び出て水浸しになる、というものです。皆さんには水に濡れても良いお風呂場や洗面所などで楽しんでいただきたいですが、実際に自分自身で作ってみることによって、どうすれば水が勢いよく出るか楽しみながら知るきっかけになるかと思います。
装置はシンプルですが、涼しげな水を使って勢いを比べることができるので、夏の自由研究にもおすすめです。それでは今日もレッツサイエンス!
■自己紹介
サイエンスエンターテイナーの五十嵐美樹(twitter:@igamiki0319)です。国内外問わず科学実験教室や特技のダンスを活かしたサイエンスショーを開催し、子ども達が科学の一端に触れるきっかけを創っています。
本連載では、商業施設などのオープンな場での科学実験教室やサイエンスショーで、子どもたちからの人気が高かった実験や工作や科学にまつわる情報をご紹介しています。
■用意するもの
・きり
・ペットボトル
■実験方法
実験1. ペットボトルのどこに穴をあけると水が勢いよく飛び出る!?
ペットボトルをしっかりと押さえて、きりで小さく穴をあけます。この時、きりがすべって手を切ったりしないように注意してください。
穴をあけたペットボトルに水を入れてみます。そうすると、穴をあけたところからピューッと水が飛び出てきました。
では、穴をあける場所によって水の出方にどのような違いがあるのか予想しながら実験してみましょう。たとえば、穴をあける高さを変えてみると、どうなるでしょうか。下にいくにつれて水が勢いよく飛び出ました。
圧力は同じ面積にかかる時、力の大きさが大きくなるほど大きくなります。水面から下に行くほど、水の重さが増えるため圧力が大きくなります。この水の重さによる圧力のことを「水圧」と言います。水面から下に行くほど水圧が大きくなり、水が勢いよく飛び出たことが考えられます。
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