新CPUが目白押しで、話題の尽きないPC自作市場。第12世代インテルCoreプロセッサーの最上位で最大5.5GHz動作の「Core i9-12900KS」に、一部のゲームタイトルのパフォーマンスを底上げする3D V-Cache搭載の「Ryzen 7 5800X3D」など、最新かつ話題のハイエンドパーツを使って組みたくなるが、人気はやっぱりコストを抑えた高コストパフォーマンスな構成だろう。
第12世代インテルCoreプロセッサーのCore i3やi5など、定番と言える低コスト&高コスパなパーツは数多くあるが、定番入り最有力候補なのが、先日レビューしたWestern Digital製PCIe 4.0対応SSDの「WD_BLACK SN770 NVMe SSD」だ。
低コスト&高コスパ自作での定番NVMe M.2 SSDだったWestern Digital「WD Blue SN570 NVMe」から2000円ほどアップするが、その性能は実測でシーケンシャルリードが5200MB/sec台、同ライトが4900MB/sec台と、価格アップした分をしっかりと取り戻せるアクセス速度を発揮する。主流がPCIe 4.0に移りつつある今、コストパフォーマンス良く組むなら「WD_BLACK SN770 NVMe SSD」を第1候補にあげたい。
高コスパなレシピをじっくりと考えた
2022年の低コスト&高コスパ自作の新定番となる「WD_BLACK SN770 NVMe SSD」の1TBモデルを活かせるおすすめのパーツ構成と、実際に組んでそのパフォーマンスを確かめていこう。
CPUは、前世代から大幅に性能が向上しながら、手ごろな価格になっている第12世代インテルCoreプロセッサーのCore i3か、Core i5が狙い目だ。ここではCore i3でいくことにした。Core i3-12100は4コア/8スレッドだが、第10世代12スレッドCPUのCore i5を上回る性能を発揮するうえ、ビジネスワークや軽い写真編集ならiGPU(CPU内蔵のグラフィック機能)で十分快適に行なえるからだ。なお、ビデオカードを搭載する場合は、iGPU非搭載となるCore i3-12100Fが1万3500円で、コスパ最強になる。
マザーボードはコストを抑えながら、スペックが十分なモデルが多いB660チップセット搭載マザーボードから選択した。1万円台前半のモデルもあるが、さすがに機能は価格相応。ここでは将来のCPUアップグレードも視野に入れつつ、人気のあるASUS「TUF GAMING B660M-PLUS WIFI D4」を選択した。ワイヤレスで高速LANを構築できるWi-Fi6搭載モデルにしているが、有線LANを使えるなら、6000円近くダウンするWi-Fiなしモデルを選べばオッケーだ。
スペック面は文句なしで、DrMOS 10+1フェーズの電源回路に、大型VRMヒートシンクやM.2ヒートシンク、2.5ギガビットLAN、USB3.2 Gen2×2 Type-Cポートを装備している。
メモリーは、複数タブでのウェブブラウジングや軽い写真編集、ゲームプレイなどを問題なくこなせる8GB×2枚の16GBにした。低コスト狙いで、CPUもエントリーのCore i3だが、メモリークロックは妥協せずにDDR4-3200駆動を選択している。