慶應義塾大学SFC研究所と富士通は4月14日、学籍証明書のデジタルアイデンティティーを相互連携利用する実証実験を実施し、国内で初めて有効性を確認したと発表した。
本実証実験は3月17日から4月12日まで実施。内容としては、慶應義塾大学の次世代デジタルアイデンティティー基盤から実験的に発行したデジタル学籍証明書を、富士通が開発したアイデンティティー変換ゲートウェイで変換した上で、学生が富士通の「IDYX」と連携する各種オンラインサービスごとに必要な属性情報を異なる見せ方で開示できることを証明した。
また、富士通のIDYXと連携する慶應義塾大学SFC研究所の匿名でも回答可能なアンケートサイトにおいて、アイデンティティー変換ゲートウェイを通じて利用者認証した上で、富士通の秘匿開示証明技術により学生が氏名や学年、所属の一部といった項目を選択することで、全ての情報を開示せずにアンケート回答できることを確認したという。
なお、慶應義塾大学SFC研究所と富士通は、本実証実験の成果も生かし、デジタルアイデンティティーを軸にインターネット上で信頼性を担保できるアーキテクチャー設計や技術開発を行なう共同研究拠点「トラステッド・インターネット・アーキテクチャ・ラボ」を2022年4月に慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス内に新設した。
本実証実験の詳細についてはこちらから。