最高峰性能の小型マシン「Mac Studio」に新iPhone SE/iPad Air登場! 2022年春のApple Event 第28回
M1搭載で確実な進化。ただし為替レートのイタズラも
M1搭載の第5世代iPad Air、ライバルはiPad Proのみ【本田雅一】
2022年03月16日 22時00分更新
11インチ版iPad Proとの違いは?
両者は同じM1を搭載し、画面サイズも解像度もほぼ同じ。サイズが同じであるため、熱を含めた性能の出方も同じである。では1万4000円の価格差で何が違うのか? その違いは大きくは以下の7ポイントだ。(いずれも前者がiPad Pro)
・外部接続端子はThunderbolt 4(40Gbps)に対し、USB 3.0(10Gbps)
・個人認証デバイスはFace ID(TrueDepthカメラ)ではなく、Touch ID
・ディスプレイの最大輝度は600nitsに対して、500nits
・アウトカメラは超広角含めた二眼カメラ+LiDARに対して、LiDAR非搭載の広角一眼
・縦横自在の4スピーカーに対し、横画面のみステレオとなる2スピーカー
・5個のマルチマイクによるビームフォーミング制御に対し、デュアルマイク構成によるノイズキャンセル
・Pro Motion対応120Hz表示・タッチパネルスキャンに対し、60Hzの一般的な表示・タッチパネルスキャン
LIDARに関してはARアプリケーション以外での応用は考えにくく、大きな違いとはいえないだろう。ディスプレイの明るさも、日常的な作業やコンテンツ視聴で違いを感じることはほとんどない。比べれば違う、という程度だ。Touch IDはむしろ「好ましい」と思う人もいるに違いない。
Thunderbolt 4対応に関しては高精細ディスプレイ多数接続したり、高速転送に対応したカメラを保有して大量データを転送するか? だが、そもそも内蔵ストレージの最大値が256Gバイトと考えると、そこまで大量のデータを扱うことはない。
筆者がこの比較の中でiPad Proとの明確な差別化と感じるのは、スピーカー、マイク、Pro Motionの3つ。
スピーカーは縦位置でもステレオとなり、また横位置であってもiPad Proの方が広がりがある。また空間オーディオの質もiPad Proの方が高い。さらにセンターフレーム機能対応の超広角インカメラを搭載したことでオンライン会議用端末としても注目されるiPad Airだけに、マイクがビームフォーミング対応ではないことが残念だ。
Pro Motion対応の有無も体感できる違いだと思う。筆者は絵を描かないが、Apple Pencilでイラストを描くプロのイラストレーターに話を聞くと、120Hzの方が筆致への追従度は高いそうだ。絵を描かない筆者としては、スクロールの際の指への追従性やスクロール時にボケずにぬるぬると動く感触として違いを感じる。
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