画質設定次第ではモンハンライズも80fps以上と快適に!
ゲーム機型モバイルPCは、そのサイズからdGPUを備えていない。しかしながら、最近のCPU内蔵GPU性能は非常に高い性能を持っている。また、AMDのRyzen APUはPlayStation 5やXbox Series Xといったコンシューマーゲーム機にも採用され、信頼性は高い。そこで、どのくらいの解像度と画質ならプレイできるのかを少し調べてみた。
まず試したのは、定番ベンチマークソフトの「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」。ディスプレーに合わせて2560×1600ドットにするとさすがに重たかったため、解像度は1920×1080(フルHD)に設定し、画質をプリセットの「最高品質」にして試してみた。
結果は見ての通りで、「設定変更を推奨」という評価になってしまった。レポートを見てみると、平均フレームレートは約22.6fps。滑らかに表示できるシーンもあるが、カクツキが気になることのほうが多いだろう。
そこで、画質を「標準品質(ノートPC)」に落とし、どこまでスコアが上がるのかを試してみた。
結果はかなり良好で、スコアは5351。平均フレームレートも約37.4fpsまで上昇しており、多くのシーンで違和感なくプレイできるようになった。もちろん、シーンによってはカクツキは発生するので、さらに滑らかな表示を求めるなら解像度をもう少し落としたほうがいいだろう。
ただし、解像度を極端に低くしてしまうと、今度は画面の粗が気になってしまいがち。自分好みのバランスを見つけ、解像度と画質を設定したい。
もうひとつ、実ゲームとして「モンスターハンターライズ」の動作を見てみよう。まずはグラフィック設定を「高」、解像度をディスプレーと同じ「2560×1600ドット」に設定。約1分間歩き回ったときのフレームレートを「CapFrameX」で計測してみた。
動作が軽めのタイトルとはいえ、さすがに2560×1600ドットでは負荷が高く、明らかに描画が遅れていると感じるシーンが多発。遊べなくはないが、快適からは程遠いものとなっていた。
CapFrameXでフレームレートを確認してみても、なんとかプレイ可能という目安の平均30fpsに届いておらず、この設定は厳しいというのがわかる。そこで、解像度を「1920×1200ドット」へと落とし、快適さを重視した場合の動作を見てみよう。
フレームレートは大きく向上し、平均で35.4fpsと十分遊べるレベルになってくれた。ただ、プレイにほぼ支障はないものの、滑らかさには若干欠けてしまうという印象がある。
そこで、さらに負荷を軽くするため、解像度は1920×1200ドットのままでグラフィック設定を「中」に変更して試してみた結果が次の通りだ。
平均フレームレートが劇的に向上し、どのシーンでも滑らかな表示となってくれたのがうれしいところ。快適な環境を求めるならこの設定で遊ぶのがベターだろう。
Ryzen 7 5700Uの内蔵グラフィックは登場から時間が経っていることもあり、ドライバーの安定度がかなり高い。グラフィックメーカーとしても古く、コンソールゲーム機にも採用されているだけに、ゲームタイトル側の最適化も進んでいる。それだけにゲームでしっかりと性能が引き出せている他、動作の安定面でも優れていると高い評価を得ているのも魅力のひとつだ。