このページの本文へ

Ryzen 7 6800U搭載8型ポータブルゲーミングPC「AOKZOE A1」が登場!10月18日より予約開始

2022年10月19日 10時00分更新

文● ジサトラハッチ 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 ハイビームは10月18日、上海を拠点とするAOKZOE(エーオーケー・ゾーイ)社の8型ポータブルPC「AOKZOE A1(エーオーケー・ゾーイ エーワン)」の発表会を実施した。AOKZOE A1はAMDのモバイル向けCPU「Ryzen 7 6800U」(8コア/16スレッド、最大4.7GHz)搭載するコントローラーを付属したゲーム機型PC。

AOKZOE A1

 発表会では、最初にハイビームの代表取締役 山田拓郎氏が登壇し、同社の取り組みについて説明した。同社は日本初のUMPC(Ultra-Mobile PC)・ポータブルゲーミングPC専門店「ハイビーム秋葉原」を昨年グランドオープンし、数々のUMPCメーカーの国内代理店を務めており、今回新たにAOKZOEの正規代理店になる。

 昨今、PCゲームがeスポーツなどの盛り上がりにより、右肩上がりになっている。山田氏はカプコンが今年3月期の決算で「Steam」経由の売上高が62%増の172億円となり、Nintendo Switch版でのゲームの売り上げを抜いたという。また、先月幕張メッセにて実施された東京ゲームショウ2022において、世界最大級のPCプラットフォーム「Steam」を運営するValve社のポータブルゲーミングPC「Steam Deck」のブースが広い面積を占めるような事態になっていると、国内のPCゲーム、ポータブルゲーミングPC事情に触れた。

昨年オープンした「ハイビーム秋葉原」は、オープン当初こそモバイルPCを求めるお客様が多かったが、最近はゲーミングPCを求める方が大半になっているという。ただ、まだSteamが動くゲーム機という認識の人も多く、OSはWindowsなのでSteam以外のPCゲームも遊べると説明することもあるという

また、2022年7月にはオンラインストアもオープンし、分割払いにも対応し、製品を購入するだけでなく、自社によるレビュー記事など、情報発信も強化していきたいとのこと

さらに、2022年11月には大阪なんば店のオープンも予定している

加えて、ポータブルゲーミングPCは高価なので、まずは買わずに試せるように、家電レンタル サービスの「Rentio」と契約し、11月以降にONEXPLAYERを始めとした製品の貸出がスタートする

 同社はこれまで、ブランドごとに修正窓口を用意してきたが、11月以降にはポータブルゲーミングPCの総合サポートセンターを開設しようとしているという。ポータブルゲーミングPCは、バッテリーも内蔵しているため、バッテリーの故障などを心配する声もあるが、バッテリーの交換にも有償だが応じている。また、ゲームコントローラーの修理も対応しているそうだ。

 また、同社はこれまでポータブルPCのみを取り扱ってきたが、今後は周辺機器の取り扱いも開始するという。まずはポータブルPCと相性が良いということで、ARグラスの「Nreal Air(エヌリアル)」を取り扱うという。

 Nreal Airは携帯性に優れ、パッと見一般的なサングラスのように見えるデザインが特徴。PCとUSB Type-C経由で接続することで、最大201型の大画面でPCの画面を目の前で楽しめる。

Nreal Airは約70gと軽量なARグラス。つるの部分は3段階で調整でき、ノーズパッドも高さの違うパーツに取り換え可能。さらに、専門店で度付きのレンズフレームを購入することで、近眼の人でも快適に映像が楽しめるようになるという。レンズの上に黒いカバーのようなライトシールドを取り付ければ、正面の実際の映像が遮断されるため、VRのシアターモードのような没入感が高い映像視聴も行なえる

AOKZOE A1とUSB Type-Cケーブル経由でNreal Airを取る付ければ、AOKZOE A1の映像が目の前にARで出力でき、寝転がりながらもゲームやネット動画視聴などが楽しめる

 さらに、モンハン部マネージャー、みたでらげーむを始めゲーム業界で活躍するタレントの三田寺理紗さんが、アンバサダーに就任したことが発表された。

タレントの三田寺理紗さん

 AOKZOE A1は、8型(1920×1080ドット)のIPSパネルを採用したディスプレーを搭載。Windows 11を搭載し、SteamのみならずEPIC GAMES、Microsoft Storeなど、マルチプラットフォームのゲームが楽しめる。輝度は350nit。通信機能はWi-Fi 6&Bluetooth 5.0に対応。

本体サイズは285(W)×125(D)×21(H)mmで7型のSteam Deckとほぼ同じサイズながら、バッテリー容量はSteam Deckの3倍、30%サイズの大きい液晶ディスプレーを備えている

「Ryzen 7 6800U」の内蔵GPUは、RDNA 2ベースのAMD「Radeon 680M」を備え、ロースペックのGeForce MX550などよりは高性能

低い画質でのフレームレート検証結果。HDやフルHDの解像度でAAAタイトルも遊べるスペック。この手のポータブルゲーミングPCは、ディスプレーサイズが小さいため、低解像度でも大画面ディスプレーなどよりも画質の粗が目立たないので、十分実用的だという

定番の「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」は、標準品質(ノートPC)、解像度フルHDでスコアが8529の「快適」評価だったとのこと

エルゴノミクスデザインにもこだわり、長時間プレイでも疲れない形状になっているという。8.5mmのストロークを持つトリガーボタンも搭載する

ジャイロセンサーやフィードバック機能も搭載する。ジョイスティックも自動キャリブレーション機能を備え、ドリフト現象を防止するとしている

ターボボタンも備え、ボタンを押すと専用のカスタムウェアが起動し、TDPやファン、バイブレーションの設定などが瞬時に変更できる

インターフェースはUSB4 Type-Cが2ポート、USB 3.0 Type-A、マイクロSDカードスロットと、この手のPCにしては豊富。ただし、USB 4.0は同時に使用すると片方の速度は落ちるという

本体上部

本体下部

加えて、背面にはキックスタンドを備え、自立させられる。別途コントローラーを接続すれば、複数人でのゲームプレイも可能

 発表会では、三田寺理紗さんによる実機デモが実施された。三田寺さんは家では普段ゲームパッドでプレイしているが、それに近い操作感だったとのこと。デモでは、Apex Legendsをプレイしていたが、動作は非常にスムーズ。画質や解像度設定は明らかになっていないが、設定次第では十分快適に遊べるようだ。

三田寺さんは、10月30日22時から自身のYouTube番組「みたでらげーむ」にてAOKZOE A1を使ったゲームプレイLIVE実況を行う予定とのこと

 AOKZOE A1の予約開始は、発表会のあった10月18日より開始、発売は11月25日を予定している。最近のポータブルゲーミングPCは、USBポートやLANポートを拡張するドッキングステーションが別売りされることが多いが、AOKZOE A1はONEXPLAYERと同じものが利用できるようだ。

価格は13万1800円から。メモリー容量やストレージ容量により価格が異なる。メモリーは最大32GB、ストレージは最大2TBが選択できる。画像の価格はメルマガ登録でもらえる5000円のクーポン適用時のもの

 ちなみに、使用上USB 4経由で外付けのeGPU BOXも使えると思われるが、現在動作確認中とのため、現状は対応しているとは謳っていないという。バッテリー駆動時間は、設定にもよるため公称値として言いづらいが、ハイビームで特集コラムを執筆しているライターのジャイアン鈴木氏の検証では、フォートナイトが1時間半は遊べたとのこと。

 AOKZOE A1は、見た目は8型ディスプレー搭載のONEXPLAYERに近いが、手に持った感じは割とONEXPLAYERよりは軽く感じた。この手のハイエンド機としては、現状かなり高性能で、専用ソフトウェアによるカスタム性や、ゲーミングPCらしいLEDで光る機構があるなど、後発の製品らしい完成度だ。

 競合の製品の中には、より軽量だったり、物理キーを搭載したりした製品もあるが、ポータブルゲーミングPCでありながら、AAAタイトルも遊べる余地のある性能を有している製品が欲しいと思っている人は、一考の価値がある一台だろう。

カテゴリートップへ