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石川温のPCスマホニュース解説 第132回

赤字過去最大の楽天、黒字化の鍵握る「楽天シンフォニー」

2022年02月21日 09時00分更新

文● 石川温

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世界展開で大成功なるか

 完全仮想化における、こうしたネットワーク技術の世界展開は、NTTドコモも自社で構築したノウハウを世界のキャリアに売ろうとしてるし、マイクロソフトもクラウドサービスの「Azure」で、キャリアがネットワークを構築できるような仕組みを提供しつつある。

 三木谷会長は「AT&Tやテレフォニカとも話をしているが、彼らはいろんなOTTサービスを提供したいという願望がある。我々のプラットフォームを採用してもらうとともに、サービスも提供して、一緒に成長していきたい」と語っている。

 RCPをまるごと導入して、ネットワークの基盤を構築するだけでなく、特定のサービスをユーザーに提供するために、そのソフトウェアを単体で楽天シンフォニーから導入するというのも可能なのだ。

 楽天シンフォニーが世界で成功すれば、その売り上げで国内ネットワークが強化され、結果として楽天モバイルユーザーの通信環境が快適になる。

 「3278円で使い放題。しかも、ネットワークが強化され、どこでも圏外にならずに使える」ということも夢ではなくなるというわけだ。

 現在、圏外が多くて困っている楽天モバイルユーザーのためにも、楽天シンフォニーには是非とも世界的に大成功を収めてもらいたいものだ。

 

筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)など、著書多数。

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