Intelの第12世代Coreプロセッサーが販売開始となり、約2ヵ月ほどが経過した。現状はミドルクラスのCore i5からハイエンドのCore i9までがラインアップされているが、いずれのSKUも性能が優れていたこともあって、Z690マザーボードと共に販売は好調の様子だ。年末年始を機会にPCパーツの新調を考えている、あるいはPCを組もうと思っている人も多いのではないだろうか。
とはいえ、Z690環境ではDDR5メモリーやLGA 1700対応のCPUクーラーといった新しい規格が登場しており、最新の情報を追っていないとどんなパーツでPCを組めばいいか分からない、という場合もあるだろう。この記事ではそんな人のために、主にASUSのPCパーツを使用し、価格帯に合わせて「松・竹・梅」の3ランクで自作PCの構成例を紹介している。予算に合わせたパーツ選びの参考にしてみてはいかがだろうか。
梅・12万円台のCore i5-12600K搭載PC
最初に紹介するのは、12万円台から自作できる「Core i5-12600K」を搭載したデスクトップPCの構成だ。非常にシンプルな構成になっているが、ブラウザゲームや簡単な写真編集といった用途であれば、CPUの高い性能で十分にカバーできる。追加でグラフィックスカードを取り付ければ、そのままゲーミングPCとしても活用できるだろう。
Core i5-12600K採用自作PCの構成 | ||
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CPU | Intel「Core i5-12600K」 (10コア/16スレッド、2.8GHz~4.9GHz) |
3万9000円前後 |
マザーボード | ASUS「PRIME Z690-P D4」 (LGA 1700、Z690、ATX) |
3万2000円前後 |
CPUクーラー | ASUS「TUF GAMING LC 240 ARGB」 (オールインワン水冷、240mm) |
1万4800円前後 |
メモリー | Crucial「CT2K8G4DFS832A」 (DDR4-3200、8GB×2枚) |
6500円前後 |
SSD | Crucial「P2 CT500P2SSD8JP」 (500GB、M.2 NVMe) |
5500円前後 |
PCケース | Thermaltake「Versa H26」(ATX) | 4200円前後 |
電源ユニット | CORSAIR「CX650M(CP-9020103-JP)」 (80PLUS BRONZE 650W) |
7300円前後 |
OS | Microsoft「Windows 10 HOME パッケージ版」 | 1万7000円前後 |
総額(税込) | 12万6300円前後 |
第12世代CoreプロセッサーとZ690マザーボードでPCを組み上げる場合、重要になるのがメモリーの選択だ。第12世代Coreプロセッサーは最新規格であるDDR5メモリーと従来のDDR4メモリーの両方をサポートしているが、メモリースロットそのものは互いに互換性がない。そのため、DDR5メモリーを使うのであればDDR5メモリー用のスロットを採用したマザーボード、DDR4メモリーを使うのであればDDR4メモリー用スロットを採用したマザーボードを用意する必要がある。
現時点でDDR5メモリーはやや高価であり、市場の在庫もそれほど豊富ではない。DDR4メモリーは数年前に比べれば価格も落ちてきており、入手性も高いため、手っ取り早く自作をするならDDR4メモリーと対応マザーボードを選択するのがベターだ。今回はASUSのDDR4メモリー対応マザーの中でも比較的安価な「PRIME Z690-P D4」、DDR4-3200対応で価格も1万円を大幅に下回るCrucial「CT2K8G4DFS832A」をチョイスしている。
また、CPUクーラーには同じくASUSのオールインワン水冷ユニット「TUF GAMING LC 240 ARGB」を選択した。1万円台半ばと比較的安価で購入できる240mmラジエーター採用CPUクーラーで、高負荷時の発熱がやや大きい第12世代Coreプロセッサーと組み合わせても安心感がある。