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共有することでボトルネックは解消する

実は自分がボトルネック? メールの属人化を防ぐ仕事術

2022年01月07日 10時30分更新

文● 柳谷智宣 編集●MOVIEW 清水

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情報を持っているのは特典? メールを共有するのは恥ずかしい?

小島氏:チームが1つのメールアドレスで処理しようとすると、いろいろな問題が出てきます。個人メール宛ての内容を共有したくない問題や顧客にメールアドレスの変更を浸透させるのが難しい問題、名刺にどのアドレスを入れるのか問題などです。実際に、お二人はそういう状況を見たことがあると思います。

共有メールアドレスを運用する際の課題

足立氏:上司にスナックに連れて行ってもらった際、女性に名刺を下さいと言われたら渡します。翌日、「昨日は楽しかったですね」とお礼のメールが来ます。そうすると、外出先から帰ってきたら他のメンバーがにやにやして、「足立さん、昨日は楽しかったんですね」と言われました(笑)。

ほかには(取引先に)メールアドレスの変更をお願いしても、個人宛のアドレスに返ってくると言うことがありました。そこで、送信元もグループアドレスに変更したうえ、署名の所ではなく、文頭の「いつもお世話になっております」のところに、メールアドレスを変更したので登録してください、としつこく何度も書いて改善を図りました。

名刺にどのアドレスを入れるのか問題もけっこう悩みました。役職の高い方にグループアドレスで名刺交換するのが個人的にすごい抵抗がありました。そこで、名刺を2パターン用意して、役職の高い方には個人のアドレスを渡して、そうじゃない方はグループアドレスを交換していました。

沖氏:サイボウズに転職してきたばかりのとき、前職の時には個人のメールでずっとやりとりしていたので、メールの内容が全部見られるのがけっこう恥ずかしいな、と思いました。基本、情報を持ってるのが自分の特典みたいな感覚もあったので、みんなで見ることで、別に私じゃなくてもいい、といういう状況がなるのかなという不安もありました。

転職してきたときに、一番感動したのがメールを共有する文化です。今までは休暇明けにはメールがいっぱい溜まっていたのが、(サイボウズでは)メールが全部片づいているので、びっくりしました。

小島氏:メールの未読がないということは、会社としては仕事が回っているということなので、とてもいいサインだと思います。

沖氏:転職してきたばかりの時、どう返信したらいいか迷ったときに、前任の方が書いている内容を見て参考にできたので、メールの作成工数が減らせました。引き継ぎの工数も減りました。

足立氏:僕は営業チームのリーダーで、チームには5~6人のメンバーがいます。いろいろとお仕事をお願いしたいとき、ひとりひとりがやり取りしているメールの分量を見ます。僕が全体の工数を見られたから、ちゃんと仕事を分配できているというのを日々、伝えています。数字で見えると誰もが納得するので、そこがメールワイズでのメール共有のメリットだと思います。

メールって1回開くと既読になって、行方不明になるということがよくありました。でも、「メールワイズ」は未読や既読という概念がありません。めちゃくちゃすごいんですけど、この感動伝わってますかね(笑)。処理が終わったら、「処理済み」にして、はじめてタスクを終えられます。メールってお客さまからの依頼なので、タスクなんです。これで処理漏れがなくなるので、アフレサスな人にとってはドンピシャな機能です。

「メールワイズ」はメールをタスクのように管理できる

沖氏:メールに対して、コメントを付けられるので、相談したりアドバイスできるのがポイントです。また、確認者を設定できて、メールの承認をしてもらえます。ゴーサインをもらってからメールを送ることができるので、新入社員でもスムーズにやりとりできます。

小島氏:メール共有を活用することで、ボトルネックを解消し、情報や状況の見えるかを促進。顧客も満足して、休暇も取りやすくなり、結果、業務のスピードも上がると。言うことなしだと思います。

メールが見えるようになり、「助けて」と言えるようになった

足立氏:忙しい方って、会社からも大きな成果を求められていることが多いと思います。僕もメールがいっぱい来ていて、自分がイケてる営業だと思っていたので、自分が返信しないといけないと思っていました。今思うと恥ずかしいんですけど、完全に自分がボトルネックになっていました。

ボトルネックを解消すると、もっと価値の高い仕事に着手できると思います。みんなで価値の高い仕事をするというのが大切だと思います。

沖氏:私も安心して休みやすくなったのは大きいです。メールが見えるようになったので、「助けて」と言えるようになりました。チームワークがよくなったと思います。「助けて」と言う勇気。一歩を踏み出して公開する勇気が脱却するためのキーワードかなと思います。

足立氏:「自分でやった方が早い」から脱却するためのキーワードは「共有ファースト」です。初めに共有してしまうことが大切だと思います。

メールを共有するとボトルネックを解消し、業務効率を向上できる

 最後に小島氏は「俺の方が仕事ができると抱えてしまう癖がある方がいらっしゃると思います。今あなたに必要なのは、仕事の棚卸しと仕分けで、共有するのが大事と言うことが理解していただけたと思います」と締めてくれた。

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