オーラルケアブランドの「Oral-b by Braun」がオンラインシンポジウムを開催
コロナ禍で見直される“お口の健康” テクノロジーで実現するオーラルケア
2021年11月10日 12時00分更新
オーラルケアブランドの「Oral-b by Braun」
オンラインシンポジウムを開催
オーラルケアブランドの「Oral-b by Braun」が、オンラインシンポジウムを開催した。
Oral-b by BraunはP&Gが展開するオーラルケアブランド。磁石が反発する力をブラシの回転力に変換する「リニアマグネティックシステム」と、磁気のエネルギーを精密にコントロールし、ブラシ1本1本を振動させる「遠心マイクロモーション」によって、自宅でもハイクオリティーなブラッシングが実現できる電動歯ブラシ「オーラルB iO」シリーズをラインアップしている。最近では、同シリーズから機能の一部を省略しつつ、基本機能はそのまま残し、価格を抑えた新モデル「オーラルB iO7 ブラック オニキス」も発売された。
今回のシンポジウムのテーマは「ヘルステックで変える未来の健康管理の在り方 〜テクノロジー活用で見直すセルフケアとは~」だ。コロナ禍、そして人生100年時代の中で、私たちが口内の衛生や全身の健康をどう保つべきかといったトピックを取り上げつつ、オーラルB iOシリーズの機能紹介なども盛り込み、充実した内容となった。
登壇者は慶應義塾大学 医学部 教授の宮田 裕章氏、エベリスト 取締役/ダイエット・セルフケア美容家の本島 彩帆里氏、READYFOR 室長/一般社団法人メディカルジャーナリズム勉強会代表の市川 衛氏、歯列育成クリニック院長/歯学博士 日本小児歯科学会専門医の島津 貴咲氏。P&G インターナショナルオペレーションズ オーラルケア アジア部長 シニアディレクターの大川 正樹氏は、シンガポールからオンラインで参加した。
コロナ禍で、健康管理に対する意識はどう変わった?
会は、市川 衛氏がパネリストを務め、各登壇者と会話をしていくかたちで進行。
同社で「コロナ禍で、健康や衛生に関する意識が高まったかどうか」というテーマのアンケート調査を行なったところ、「かなり高まった」という回答が13.1%、「やや高まった」という回答が24.8%という結果になった。合計すると、およそ4割が健康や衛生に対する意識が高まったと回答したことになる。
これを受けて、宮田 裕章氏は「不要不急を控えようという動きがあり、緊急度の低い体調不良に関しては、気軽に病院に行くかどうかの線引きが難しくなった。そのため、自分自身で健康管理に努めようという意識が高まったと思う」と分析。
「新型コロナウイルスにかかっているかどうかを、自分自身でチェックしないと、仕事や通学に支障が出ることに加え、出かける先々で検査やチェックが必要なことも増えた。健康を意識しながら生活をしていくという姿勢が、浸透した」(宮田 裕章氏)
本島 彩帆里氏は、コロナ禍の前後での健康管理意識について、「健康や美に関して、コロナ前は、家の外でサービスなどを受けて、リフレッシュして帰ってくるという意識があった。コロナ禍になってからは、家の中で調整をする必要が出てきた。セルフでチェックして、家の中でどうにか対処をしていくという機会がすごく増えた」と話す。
島津 貴咲氏は、「お子さんを連れてくる場合、余計にコロナを心配に思う人が多いのか、一時期はすごく歯科医離れが目立った。これまで定期的に歯科医に通っていた方も、不急であれば、すこし様子を見るという話をたくさん聞いた」と、歯科医の院長という視点からコロナ禍の歯科医離れについて言及。虫歯や歯肉炎を防ぐために、日頃から自宅でセルフケア、セルフチェックをする姿勢を患者に積極的に勧めているという。
大川 正樹氏は、コロナ禍におけるシンガポールの厳しい行動規制について言及。特に子供にとってはストレスが溜まりやすい環境にあり、メンタルヘルスケアの重要性が見直されていると話した。またシンガポールでは、東洋医学に基づいて日常的に漢方茶を飲んだり、歯ブラシを変えたりと、生活スタイルを見直そうとする姿勢が積極的に取り入れられていることにも触れた。
シンポジウムのメインテーマとなるテクノロジーに絡めた健康管理の話題では、富士経済グループによる調査で、ヘルステック市場が伸長しており、2022年には3083億円規模の市場になるという予測が、市川 衛氏より説明された。
宮田 裕章氏は、「生きることの豊かさ、生きることや働くことの楽しさを、ヘルステックが支えられるようになってきた」と、ヘルステックを取り巻く環境について言及。
P&Gによる全国の800人を対象としたアンケートでは、ヘルステックのアイテムとして、「体組織形・スマート体重計」「体調管理機能付きのスマートウォッチ」「血圧計」「電動歯ブラシ」「スマートフォンアプリ(歩数管理)」などが興味を集めていることがわかったそうだが、宮田 裕章氏は「ヘルステック専門のアイテムだけでなく、スマートフォンなど誰もが持っているものも、健康管理に活用できるようになってきている」と話した。
またその一例として、加齢に合わせて認知機能や運動機能が低下し、その後、認知症をはじめとした様々な病につながっていくといわれる「フレイル」という現象にも触れ、歩行速度を管理することで、その進行をコントロールできる可能性があることを解説。スマートフォンを活用して歩行速度を管理する習慣が広まれば、重度の症状が出る前の段階で発見できる可能性も上がり、セルフケアができるチャンスにもつながるとも説明した。