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世界中で「信頼」が危機を迎えるいま、企業がなすべき5つのこととは何か

Dreamforce 2021のテーマは「信頼されるエンタープライズ」

2021年09月24日 07時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 Salesforce.comの年次イベント「Dreamforce 2021」が日本時間9月22日に開幕した。それに先だってオンライン開催されたメディアイベントにおいて、同社幹部は今後のSalesforceの方向性を語るとともに新製品を発表した。今年のキーメッセージは「信頼されるエンタープライズ(Trusted Enterprise)」――その中身はどのようなものだろうか?

「Dreamforce 2021」が開幕。今年はオンライン(一部オンサイト)での開催となった

Salesforce.com プレジデント兼COO(最高執行責任者)のブレット・テイラー(Bret Taylor)氏、Slack 共同創業者兼CEOのスチュワート・バターフィールド(Stewart Butterfield)氏

「信頼されるエンタープライズ」がなすべき5つのこと

 「信頼されるエンタープライズ」。Salesforce.comでプレジデント兼COOを務めるブレット・テイラー氏は、Dreamforceのテーマをこう表現した。

 Salesforceはこれまでも「ビジネスは『変革』のプラットフォームとなりうる」という考えを掲げ、慈善活動などの取り組みを積極的に進め、また顧客企業にも呼びかけてきた。ただし、新型コロナウイルスのパンデミックと経済の停滞、人種差別、気候変動など、社会が抱える課題は山積しており「世界中で『信頼』が危機を迎えている」(テイラー氏)。そこでSalesforceでは、変革のプラットフォームのさらなる拡大を図る。

 「信頼されるエンタープライズ」を実現する柱は次の5つだ。

(1)信頼 (2)顧客ファースト (3)デジタルHQ (4)健康&安全 (5)持続性(サステナビリティ)

「信頼されるエンタープライズ」がなすべき5つのこと

 まず(1)についてテイラー氏は「すべての企業が『信頼』を第一の価値とし、社会の危機に対応するにあたってインパクト(良い影響)を与えることを考える必要がある」と説明する。

 (2)は、かつてないペースで変化し続ける顧客のニーズをしっかりと捉えて、対応する姿勢だ。もちろんSalesforceの場合は、自社の「Salesforce Customer 360」プラットフォームがこれを支援する。今回のDreamforceでは、同プラットフォームをマルチクラウド上で実現するHyperforceの進捗を報告する。

あらゆるチャネルから顧客情報を収集し、顧客に対する理解を深める「Salesforce Customer 360」

 (3)のデジタルHQは、Salesforceが今年7月にSlack Technologiesの買収を完了してから打ち出しているメッセージだ。「従業員、パートナー、顧客とコネクトできるデジタルインフラこそが、これからの“HQ(本社)”である」(テイラー氏)。

 (4)の健康と安全は、それまでは個人やヘルスケア業界の領域だったものが、新型コロナにより企業においても重要視されるようになった。Salesforceはこの領域で「Health Cloud」を提供しており、今回のDreamforceではその新バージョンであるHealth Cloud 2.0を発表する。

 (5)の持続性(サステナビリティ)は、今年のDreamforceでも大きくフィーチャーされるテーマとなる。同社は今回、バリューチェーン全体でネットゼロ(温室効果ガス実質ゼロ)、オペレーションの100%再生可能エネルギー化を実現したことを発表している。

Salesforceは“ネットゼロ”&100%再エネ企業に

 合わせて、顧客向けには「Sustainability Cloud 2.0」を発表している。最新機能として、脱炭素の取り組みをフォーキャストやシナリオプランニングといった機能で支援する「Climate Action Planning」、カーボンクレジットを購入(炭素排出量取引)できる「Open Exchange Ecosystem」、さらにSlackとの統合機能などが加わる。

 なおSustainability Cloudは、MastercardやDellなどが顧客としてすでに利用しているという。

「Sustainability Cloud 2.0」を発表。“ネットゼロ-as-a-Service”をうたっている

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