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日本初「がんの手術から6ヵ月が経過」した女性患者が対象の保険

女性特有のがん罹患者に送る“優しい”再発保障保険

2021年09月03日 10時00分更新

文● 久我吉史(ASCII FinTech記者) 編集●ASCII STARTUP

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 オンライン診療サービスなどを手掛けるMICINの子会社であるMICIN少額短期保険は2021年8月25日、日本初の女性特有がん罹患者専用の再発保障保険「乳がん・子宮頸がん・子宮体がん再発保障保険」の販売を開始した。

 「乳がん・子宮頸がん・子宮体がん再発保障保険」は、女性特有のがん(乳がん・子宮頸がん・子宮体がん)の罹患者を対象にした、再発に備えるための保険。通常、がん罹患者は、生命保険に新たに加入する条件が厳しく、また加入できたとしても保険料が高額になりがちだが、同社は「罹患した後」に入ることのできる、新しい保険を開発した。

 同保険は、現在術後治療で通院している患者も、がんの手術から6ヵ月が経過していれば申し込みが可能。また、がんの再発や新たながんが見つかった場合、自由に使い道を決められるがん診断給付金を受け取れる。

 申し込み対象者は、満20歳~満69歳の女性(更新は満80歳まで)で、初めてかかったがんが乳がん、子宮頸がん、子宮体がんのいずれか(ステージ0~Ⅱ)で、各がんの再発・転移がなく、他のがんに罹患していないこと。がん(乳がん・子宮頸がん・子宮体がん)の手術を受けて6ヵ月経過した患者や、現在入院中でなく「がんの所見なし」の女性。同社指定の診断書の提出ができるユーザーが対象となる。

テクノロジーの進化が、新たなビジネス領域を発見したわかりやすい事例

 がん情報サービスが発表している、がん罹患者数予測では、乳房と子宮がんを発症する女性の数は約13万人(2021年)と試算されています。その割合は、全女性がん罹患者の約3分の1です。この患者に対して、再発の不安を少しでも和らげてくれる本保険商品は、テクノロジーの進化によって実現されたものです。

 親会社のMICINは「医療×テクノロジーの強みを活かし(中略)保険サービスを開発、提供する」としている一方で、本保険商品を組成するにあたっての詳細な工夫はリリースでは開示されていません。しかし、医療関係のデジタルソリューションを手がける創業6年のスタートアップ企業という性質上、ビッグデータ分析やAIを活用して商品開発しているはずです。

 高度なデジタル化は正確性向上に寄与しています。つまり、今まで採算が合わないと考えられていた保険のある領域でも、より狭い領域を対象にデータ分析を行った結果、ビジネス上の採算が合う領域が発見できたといえます。

 そもそも、がん再発の不安は全ての罹患経験者に付きまといます。MICIN社が掲げる目標、「すべての人が、納得して生きて、最期を迎えられる世界」の実現」につながる、今後の保険商品展開が待ち遠しいです。(ASCII FinTech記者 久我 吉史)

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