BALMUDAブランドの商品とは狙う市場の規模が違う
グローバル展開を視野に入れているだけに、事業成長の考え方も、これまでとはギアが異なる。
「BALMUDA Technologiesは、世界を見ているブランド。BALMUDAブランドの商品とは狙う市場の規模が違う。バラ色の計画を立てるとホラ吹き少年になる。とはいえ、コンサバティブに見るのもおかしい」と前置きしながら、「いまの家電事業の売上規模と早く同等にして、早く追い抜くことが私の仕事である」と方向性を示す。
グローバルブランドとして、BALMUDA Technologiesの事業が加速すれば、事業の主軸は技術集積型の商品となり、売上規模も海外事業の占める割合が増えることになる。バルミューダそのものの事業体質を変えるものになるといえそうだ。
ただし、変わらないものもあるという。
「BALMUDAブランドでやってきたのは、体験価値を提案するということ。機械を買ってもらうのではなく、体験を買ってもらう。この考え方は、BALMUDA Technologiesでも変わらない」と寺尾社長兼チーフデザイナーは語る。BALMUDA Technologiesの商品群は、基本的にはネットワーク機能を搭載したものになり、なんらかの相互連携はすることになるという。だが、連携して生まれる優れた体験よりも、ひとつひとつの商品を作り込むことによって、商品そのものが価値を持ち、体験できるものに仕上げることを目指すという。
第1弾商品となる5Gスマホについても、「スマホ体験での質を最大限にあげていく。そのためのアプリの開発も行っている」と語る。
「ホームIoTにはまったく興味がない」と言い続けている寺尾社長兼チーフデザイナーは、BALMUDA Technologiesでも、同じ姿勢を貫く。
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