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Windows Info 第288回

Windows 11では、Windows 10で追加された数々の新機能が早くもリストラされる

2021年08月15日 10時00分更新

文● 塩田紳二 編集● ASCII

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 Windows 11へのアップグレードでは、古いハードウェアだけでなく、Windows 10であまり人気が無かった機能も大きく「リストラ」される。

廃止が決まったペイント3D。3DビューアーなどとともにWindows 10で追加された3D関連機能は廃止となる

 Windows 10では年2回の機能アップデートがあり、毎回さまざまな新機能があった。なかには「Sets」のようにプレビュー段階で消えたものもあったが、それでも多くの機能追加があった。それらも含めて、Windows 11では“非搭載”が確定したWindows 10の機能一覧が公開されている。Microsoftは、機能の削減にはどちらかというと消極的だが、やはりWindows 10で機能を追加しすぎたのであろう。

 多数の機能追加と聞くと、Windows Vistaの失敗を思い出す。当初のVistaには、これでもかというぐらい大量の機能追加がアナウンスされていた。しかし、プロジェクトが破綻して多くの機能がお蔵入りになってしまった。

Windows 11で廃止予定のWindows 10の新機能はこれだ

 Windows 10で初めて搭載されたのに、Windows 11に入らないことが確定した機能には、「3D関連」「コルタナ」「タイムライン」などがある。

 まず「3D関連」機能は、2017年のCreators Updateの中心としてアピールされたが、サッパリだった。同時に始まった「Windows Mixed Reality(MR)」が不人気だったこともあり、3DベースのMRコンテンツ作成も大きな動きにはならなかった。もちろん、今でもVR/ARは使われているが、WindowsユーザーがゴーグルをつけてPCを使うということにはあまりなっていない。

 確かにHoloLensのデモは素晴らしかった。でも、Windows MRデバイスは少し期待外れだった。ただそれに関連してなのか、Windows 1.0の頃からあるMSペイントをペイント3Dに置き換えるというのがかなり迷惑な事態だったのに、もう廃止である。MSペイントは、クリップボードにコピーされた画面キャプチャーの保存手段としてずっと使われてきた。なぜならWindowsさえ動いていれば、インストールなしで利用できたからである。

 そもそも、広く一般ユーザーが写真や動画を“撮影”することはあっても、作品を“作る”ことはほとんどない。学生なら、作文や感想文、絵や版画を作らされることはあるかもしれないが、成人すれば“製作”とはまったく無縁の生活を送る人も少なくない。そんな一般ユーザーに、ペイント3Dのようなツールを与えたとしても使わないことは容易に想像できたのではないかと思われるのだが。

 タイムラインも話題の機能として登場したが、もう終わりである。とはいえ、筆者はずっとタイムラインを有効にしていなかった。タイムラインでは、Google Chromeの利用ページの記録は拡張機能のインストールが必要なのに、動画の再生記録などはWindows Media Player以外のアプリでも勝手にしていた。いや、人に言えないような動画を見ている云々ではなくて、何が記録されるのかハッキリしないものは、さすがに利用できない。そう考えるユーザーが少なくなかったのだと思われる。

タスクビューを拡張して搭載された「タイムライン」。クラウド経由でアクティビティの履歴を記録できた

 筆者はコルタナは結構使った方だろう。ただ、英語版との差が段々と開いていき、たとえば付箋への手書きを認識して処理するといった機能は、日本語版では有効にならなかった。また、地図関連の機能は、Bing Mapsに依存していたため、Googleマップとの差が気になった。コルタナには、予定と目的地から、出発時間を想定して通知する機能があるのだが、Bing Mapsの住所認識機能が弱く、目的地を正しく認識できないことがあった。

タスクバーのいいポジションに置かれていたコルタナ

 コルタナ命名のネタとなったゲームの「Halo」は随分プレイしたので、もう少し頑張ってもらいたかったところ。コルタナはなくなってしまうわけではないが、Windows 11では、タスクバーから外れてWindows標準アプリの1つになる。コルタナが実用化されているゲーム上の設定である2552年まではとても持ちそうにない。

 SkypeもWindows 11では標準搭載を外れる。サービス・アプリケーションとしてのSkypeは残るが、Windowsに標準搭載されるコミュニケーションツールではなくなる。このSkype、Windows 8のときから、Windowsの標準的なコミニュケーションツールだったが、ついにその役目をTeamsに譲ることになる。

 2011年にMicrosoftに買収されたSkypeは、1999年に開始されたチャットサービスであるMSNメッセンジャーを2012年に吸収した。Windows 8に標準搭載され、Windowsの標準コミュニケーションソフトウェアになった。Microsoftは、2007年に発表したOffice Communicatorと呼ばれていたビジネス向けコミュニケーションシステム(コードネームはLync)を持っていたが、これをSkype for Businessと名称を変更している。こちらも、Teamsに置き換わることが発表されている。

 Windowsのコミュニケーションツールは、Windows 95 OSR2(1996年)に付属したNetMeeting(アナログモデムでインターネットに接続していた時代にテレビ会議ができた)にまでさかのぼれる。この時代からなんらかのコミュニケーションツールがWindowsには含まれていた。その中でSkypeは比較的長い時間、標準ツールの位置についていたとは言える。

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