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LIFEBOOK UH Keyboard

FM-8以来40周年を迎えた富士通、記念碑として世界最軽量ノートのキーボードを

2021年07月20日 14時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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会長肝いりのプロジェクト?

 実は、今回のLIFEBOOK UH Keyboardは、2021年1月25日に行われたFCCLの「Day 1000」の記者会見において、齋藤邦彰社長(当時)のプレゼンテーションの映像のひとつとして、背景に映し出した経緯がある。そのときの説明では、この製品にはまったく触れなかったため、一部ではこのキーボード単体の存在が話題になっていた。

 齋藤氏のプレゼンテーションで、このキーボードの画像が映し出されたことでもわかるように、齋藤氏自身が、この製品の投入にコミットしていたのは明らかだ。そして、2021年1月時点では、商品として、かなり仕上がっていたことがわかる。

 だが、それから約半年を経過して、クラウドファンディングを開始し、さらに出荷時期が2022年3月以降ということを考えると、当初予定以上に、製品化に時間がかかったといえる。

キーボード

 実は、その間、社内では、侃々諤々の議論が行われていたようだ。

 開発部門では製品の完成度には自信を持っており、当初は通常製品のひとつとして、量販店ルートを通じて販売することを目指し、Day 1000のタイミングをターゲットに開発を進めていた。

 その一方で、キーボード単体のビジネスが成り立つのかどうかといった点を慎重に精査。その結果、クラウドファンディングという新たな手法を模索することにしたのだ。

 だが、ここでも同社初のクラウドファンディングであることに対して、慎重な意見が続出。その調査や検討、意思決定にも時間を要した。コスト計算なども繰り返し行って、2万2000円という支援価格を算出したという。支援者には、最大30%(単品の場合)となる早期割引特典を用意した。

 最終的には開発部門、営業部門を含めた全員の意思で、クラウドファンディングに踏み出すことを決定。それが今回のタイミングになったようだ。

 FCCLにとっては、まさに前例がないことばかりの取り組みとなったが、それがわずか4時間での支援額の目標達成につながり、多くのユーザーからも製品に対する期待の声が数多くあがっている。

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