国交省「住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」の事業者にクラッソーネが採択
AIによる解体費用シミュレーター活用した空き家の利活用/解体をクラッソーネが推進
クラッソーネは7月14日、国交省が公募した「令和3年度住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」において、同社が提供する「AIによる解体費用シミュレーター活用促進事業」が採択されたと発表した。
国交省が公募した本事業は、地方公共団体と専門家(NPO、法務、不動産、金融等)が連携して、空き家に関する相談窓口の整備といった取り組みと、民間事業者が空き家の発生防止や除却(解体)を推進する新たなビジネスモデル構築などの取り組みを支援するもの。支援した取り組みの成果を全国へ展開して、空き家対策を加速させることを目的とする。
総務省が2019年9月30日に発表した平成30年住宅・土地統計調査によれば、全国の空き家数は848万戸で、全住宅に占める空き家の割合は13.6%という結果が判明したという。さらに、2033年には国内の空き家率は現在の2倍弱の25.2%になる可能性があるともいわれ、「空き家問題」として社会課題に挙げられている。
空き家の発生防止・除却(解体)が進まない要因としては、「空き家の売却や利活用/処分を望んでいるが、どうしたら良いか分からない」、「解体の費用感が分からないため具体的検討が進まない」など、必要情報の不足といった理由が挙げられるという。
クラッソーネは、解体工事・外構(エクステリア)工事の一括見積もりウェブサービスを運営する企業だ。
今回採択された同社の事業では、空き家の発生防止施策としてAIによる解体費用シミュレーターを活用する。生活者が簡便に解体費用を把握し、円滑に解体や利活用の意思決定ができる環境作りを基本として、以下の4つの活動を通して空き家問題の啓発をしていくとのこと。
1.自治体向け解体費用シミュレーターの開発
2.全国の自治体に向けた、解体費用シミュレーターの無償提供、広報活動、導入支援など
3.空き家所有者向けパンフレット制作や空き家処分に関わるセミナー実施など、シミュレーター導入自治体に向けた空き家所有者に対する解体の啓発
4.本事業の前後における空き家所有者の意識調査