このページの本文へ

親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第122回

「おうち時間」長期化。気晴らしにスマホを触る時間が増えた

コロナ禍でスマホゲームの需要増加、「投げ銭」利用する子も

2021年06月29日 09時00分更新

文● 高橋暁子 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

スマホゲームを楽しむ人が増加中

 コロナ禍でおうち時間が長くなるにつれ、ネットやゲームの利用時間は長くなる傾向にあるようだ。皆さんはいかがだろうか。日本マーケティングリサーチ機構の「スマホゲームに関する一般調査」(2021年6月)を見ていこう。

 「スマホゲームをやっていますか」という質問に対して、「やっている」は67.3%と約7割に及ぶ。

 また、「コロナが流行りスマホゲームをやる時間は増えましたか」という質問に対して、43.46%と4割強が利用時間が長くなっていると回答している。確かに利用時間は長くなる傾向にあるようだ。

 「大学もほとんどオンライン授業だし、一日中パソコンやスマホに向かっているだけで誰とも話さないこともある。友だちとのやり取りもすべてSNS」と、ある女子大学生は言う。「オンライン講義をずっと受けているから、パソコンやスマホの利用時間は増えた。気晴らしにスマホゲームやSNSに触れる機会が増えてしまっているけれど、今は仕方ないのかなとも思う」

 実際、「コロナ自粛でスマホゲームの需要が高まっていると思いますか」という質問に対して、なんと69.20%と約7割の人が「はい」と回答している。スマホゲームは気晴らしや楽しみなどにつながり、外出せずとも自宅で楽しむことができる。

コロナ禍でスマホゲームを楽しむ時間は増えている

「投げ銭」も……コロナ禍で長くなるスマホ時間

 外出自粛で、リアルでお金を使う場が減っている。そのぶんスマホゲームにお金を使う人が増えているようだ。「コロナ禍になってからスマホゲームに課金したことはありますか」という質問に対しては、「はい」は27.32%となっている。

 最近は、「投げ銭」利用も増えている。投げ銭とは、ライブ配信の配信者に対して視聴者が換金できるアイテムなどを提供する提供する行為のことだ。リアルコミュニケーションできる貴重な場となっている子もおり、「お礼の意味で送りたい」と中学生が送りたがったり、小学生などが勝手に親のクレジットカードで100万円単位で投げ銭をしていた事案も起きている。

 WHOで2018年にゲーム障害は病理と認定されている。スマホゲームは便利な気晴らしのツールだが、日常的に利用するスマホで利用するものだけに、ハマりやすく利用をコントロールしづらいことがよく指摘されている。日常生活に支障がない範囲でコントロールして利用できるよう、一日の利用時間に意識して使うようにしてほしい。

著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

カテゴリートップへ

この連載の記事