どのiMac 24インチモデルを選ぶか
今回のベンチマークテスト結果を全体的に見ると、やはりSoCとしてのM1チップを搭載する限り、マシンのパフォーマンスは、ほとんどそれだけで決まってしまう部分が大きいことがわかる。その上で、今回のテストで示されたように、アプリの最適化などによって、さらなる性能向上も期待できるのも確かだ。M1チップ搭載機が発売され、まだ1年も経っていない。それを考えれば、M1搭載機が本領を発揮するのは、むしろこれからなのではないかという期待も高まる。
現在、Apple Storeでは、iMac 24インチとして全部で3つのモデルがラインナップされている。GPUのコアが他より1つ少ない7コアGPUモデル、ストレージが256GBでメモリが8GBのモデル、ストレージだけを512GBにした3種だ。
このうち、後者の2モデルは、いずれも8コアCPU/8コアGPUのM1チップを搭載し、基本的には同じもの。最初に256GBストレージのモデルを選んでも、オプションで最大2TBまで拡張できる。またメモリは、いずれのモデルも16GBを選択できる。メモリは、8GBを基準に考えると、+8GBで2万2000円と、一般的なメモリモジュールの価格よりもかなり高めとなる。またストレージは、256GBを基準に考えると、512GBが+2万2000円、1TBが+4万4000円、2TBでは+8万8000円となる。1TBあたりが4万4000円で、メモリ以上に割高感がある。16GBのメモリ、2TBのストレージを選択した場合には、本体価格が28万7800円(税込)となり、もともとのiMac 24インチモデルの持つプライスパフォーマンスの良さが損なわれてしまうと感じられる。メモリと、ストレージのオプションは、用途をよく考慮して慎重に選ぶ必要があるだろう。
それに対して7コアGPUモデルのオプションでは、メモリについては16GBを選択できるものの、ストレージは最大1TBまでしか選べない。16GB/1TBを選んだ場合の本体価格は、22万800円(税込)となり、上位の8コアGPUモデルの価格帯に食い込んでくる。それなら、最初から8コアGPUモデルを選んだほうがいいと考える人も少なくないだろう。とはいえ、メモリもストレージも最小構成で足りる、Touch IDも必要ないという人には、パフォーマンス的にも大きな差はなく、iMacとしての使いやすさ、ディスプレー品質、スピーカー音質も変わらない7コアGPUモデルも、十分リーズナブルな選択肢と言える。
もし、iMacとして最高のパフォーマンス、最大のメモリ、最大のストレージを求めるという人は、今回の24インチモデルは見送って、画面サイズはまだ不明ながら今後登場するはずの大きい方のiMacを待つというのも、もちろんアリだろう。
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