高性能ながら20万円以下というコストパフォーマンスに脱帽

RTX 3060 Laptop GPU搭載、WQHD対応15.6型ノートPC「DAIV 5N」はユーザーの創造性を刺激する1台だ!

文●周防克弥 編集●市川/ASCII

提供: マウスコンピューター

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

USB 3.0と3.1の転送速度をチェック

 USB 3.0と3.1が混在している機種は多くあり、情報として転送速度に差があることは周知だろう。僕も多くのレビュー記事で3.0と3.1で接続機器に気をつけようと書くことが多いが、実際にどれくらいの影響が出るのか確認してみた。

 用意したのは、Samsung「970 EVO 500GB」(以下、970 EVO)を内蔵したUSB Type-C接続のエンクロージャー。970 EVOは、PCIe Gen3x4に対応していて、シーケンシャルリードで最大3400MB/秒の転送ができるようなので、検証には問題ないだろう。

まずは内蔵ストレージから。ADATA製の512GB SSDで、PCIe 3.0x4のNVMe接続をしている。結果、シーケンシャルリードで約2000MB/秒、リードで約1400MB/秒と標準的な速度だった。メーカーのデータシートによると、スペック上はそれぞれ約2100MB/秒、約1400MB/秒らしいので、ほぼ最大性能が出ていると考えられる。なお、BTOではより高速なSSDへの換装が可能だ。※購入時期によって搭載メーカーは異なるが、仕様機にはADATA製のストレージが搭載されていた

970 EVOを入れたエンクロージャーを背面のUSB 3.1 Type-Cに接続。シーケンシャルリードで約1000MB/秒、シーケンシャルライトで1000MB/秒弱となった

同じく970 EVOを入れたエンクロージャーを左側のUSB 3.1 Type-Aに接続。シーケンシャルリードが約1000MB/秒、ライトが1000MB/秒弱で、背面のUSB Type-Cと同じような結果になった

今度は、左側のUSB 3.0 Type-Aに接続。シーケンシャルリード、ライトともに500MB/秒弱となった。SATA接続された内蔵SSDと同等の速度だ

 内蔵ストレージは、SSDとしてはリーズナブルな価格帯のSSDで、性能としては十分だ。よほどの大容量ファイルの複製やコピーがひんぱんに行なわれるような環境なら、より高速なSSDに換装することで操作が快適になると思われる。が、一般的なアプリケーションの起動やエクスプローラーでのファイル操作なら、ランダムリード/ライトの数値のほうが影響は大きく、実用性への影響は少ないかもしれない。

 USB接続による速度差のほうは、3.0より3.1のほうが約2倍の数値が出ていて、ほぼ理論値通りの結果になっている。内蔵ストレージと違い、外部接続のストレージは多くの場合、バックアップや一時的にファイルを置くといった用途が多いだろう。単純にシーケンシャルでの転送速度が重要といえる。

 接続するストレージがHDDならどの端子に接続しても最大速度をカバーできそうなので問題はないが、今回のように接続する機器がSSDの場合には、できるだけ3.1接続を心がけたほうが快適だ。その際にはUSB Type-AもUSB Type-Cも3.1規格に対応していれば、転送速度に差はないだろう。

 また、作業するファイルを内蔵でなく外部ストレージに置き、直接作業する場合には3.0接続も3.1接続もランダムリード/ライトに大きな差はない。ポートにこだわる必要はないが、USB接続にすると極端に反応が遅くなるうえ、ノートパソコンの場合は少し時間が空くとUSB接続の外部ストレージがスリープしてしまうことも。セーブだけでも時間がかかってしまうので、作業ファイルは内蔵ストレージにコピーすることをオススメする。

 なお、USB 3.0の規格上の転送速度は約5Gbps、3.1では倍の約10Gbpsが理論値になっている。5Gbpsが約625MB/秒に相当するため、今回のエンクロージャーは3.0接続、3.1接続ともに理論値の約80%程度の速度が出ている。