このページの本文へ

オヤジホビー-ワタシが好きな物はみんなも好き、かもしれない- 第277回

中古価格も高騰中? 昔懐かしいモトコンポがやってきた!

2021年05月02日 17時00分更新

文● むきみ(@TK6506) 編集● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

モトコンポを買いました!

 前から欲しいと思っていたバイクをついに買ってしまいました。ホンダのモトコンポです。

以前からいつか買おうと思っていたモトコンポ。本当はシートが上がるのですが下がったままになっていました。シート前のカバーも付け忘れてます

 近年、古いクルマやバイクの中古価格がヤバいぐらい上がっていますが、モトコンポもご多分に漏れず、いつの間にか価格が高騰しています。

 新車価格は8万円。20年ぐらい前は普通に中古車らしい価格だったのが、いつしか新車価格を超え、倍になり3倍になり……。そのうち下がるだろうと思っていたのに上がる一方だし、自分自身どんどんバイクがキツくなる年齢です。

 それで、今が一番高い時かもしれないけど……と思いつつ購入したんですが、ピークはまだだったようです。それからほんの数ヵ月でまた上がり、今では30万円台がザラにあり、状態がいい個体には6倍を超える値段が付けられていることも。

当時はあんまり売れなかったらしいです

 マッドネスが「ホンダホンダホンダホンダ♪」と歌うシティのCMを「懐かしい!」と思ってしまった方はたぶん僕と同世代。モトコンポはそのシティと同時に販売された原付バイクです。シティ搭載用として開発されたためシティのラゲッジスペースには固定具が付いていて、固定用ベルトも販売されていました。

 ホンダの公式サイトには当時のニュースリリースが残されています(モトコンポのニュースリリース)。シティの+αという立ち位置なので、シティがメインになっています。

 で、シティのほうを見ると(シティのニュースリリース)、内容はモトコンポと同じですがこちらは写真入り。シティのスペックはなぜかモトコンポの方にしか掲載されていませんでした。

 これによるとホンダではシティを「ライブビークル」、モトコンポを「トランクバイク」と呼んでいて、シティで目的地に行き、現地での移動手段はモトコンポという使い方を想定していたようです。

 近所の移動はバイク、遠出するときはクルマみたいに別々に使い分けるのでは4輪+2輪=4輪or2輪にしかならない。そこでホンダは4輪×2輪=4輪and2輪を考えたんだと思います。

 このコンセプトはおもしろいし、最近のアウトドアブームにはピッタリって気がしますけど、ちょっと早かったんですかね。シティが累計31万台を超えるヒット作となったのに対し、モトコンポの販売台数は4年で約5.3万台にとどまりました。5万台というと今ならそこそこな数字にも思えますが、タクトが単年で18万台とか売れていた時代です。想定よりだいぶ少なかったんじゃないかなぁ。

 そのせいかシティ購入者への成約プレゼントにされたり、販売終了後はバイク店で3万円程度で販売されたりしたこともあったのだとか。今となっては夢のような話ですね。

折り畳むとさらにコンパクトに

 ただでさえ小さいモトコンポですが、その特徴は何といっても折り畳み式であること。シティに積むため邪魔な出っ張りをなくせるようになっているのです。

ハンドルを収容してシートを下げ、ステップを折り畳むとコンパクトな姿に

 グリップのところにあるノブをクルクルと緩めるとハンドルの根本が外れ、車体内に収納できるようになります。シートを下げてステップを折り畳むと超コンパクトに。

折り畳むと保管も楽。玄関に置いています。入りきってませんけど

 クルマに積むときは念のためガソリンを抜く必要があります。といっても当然それを前提として設計されているので作業は簡単。燃料タンクにドレンノブが付いているのでそれを回すだけ。ドレンチューブからガソリンが排出されるので、携行缶などで受ければオーケーです。

バッテリーはシールドタイプに交換されていました

 モトコンポはこのままクルマに積むだけでなく、横倒しの状態にすることも可能です。

横倒し時は左側面を上にするよう指示のステッカーが貼られています

 横倒しに対応するためバッテリーも特殊な形をしていて、昔ながらのバッテリー液を入れるタイプにもかかわらず液が漏れないようになっています。が、ここに落とし穴が。あまりにも特殊な形なうえ6Vなので汎用品がなくて、ホンダの純正パーツも既に供給が終わっているのです。

 で、うちのモトコンポはどうなっているかというと、シールドバッテリーが入れられていました。横倒しにする予定はありませんけど密閉されているのでもし横倒しにしても液漏れしないし、汎用品が容易に手に入るのが利点です。

純正バッテリーの代わりにシールドバッテリーが付いていました。少し大きいのでケースが削られています

 とはいえこれには問題もあって、当然ですがジャストサイズの物が売っていません。うちの場合は純正品より幅が広いためバッテリーケースがカットされ、固定ベルトも使えないので結束バンドで固定されていました。

 純正品と同型の互換バッテリーが売られているのでオリジナルに近づけたいならそれもいいんですが、残念ながら固定ベルトを引っかける部分も切られているのでうちでは使えません。

 あとはラジコン用の7.2Vバッテリーを使うとかバッテリーレスにする、12V仕様にしてしまうという手もあります。が、7.2Vでは充電電圧が足りるかどうか不安、バッテリーレスでは電装系が動作しない可能性がある、12V化はバッテリーや灯火類の調達が楽だけど改造が大変など、どれも一長一短がある感じです。

 まあ、もう既にバッテリーケースが改造されちゃってるし、何にもしないくていいから自分的にはシールドバッテリー一択なんですが、実はここにもうひとつ落とし穴があったのです。

 以下次回!

 

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ