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Windows Info 第267回

Windows PCのヘッドセット端子にマイクは直接接続可能……ではない!?

2021年03月21日 10時00分更新

文● 塩田紳二 編集● ASCII

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ヘッドセット端子にさまざまな機器を接続した

 PCのヘッドセット端子にさまざまな機器を用意して接続してその挙動を調べた。接続機器として、以下の表のものを用意した。最後のヘッドセット変換アダプターは、ヘッドセット用の4極(TRRS)信号をステレオヘッドホン用の3極とモノラルマイク(プラグインパワー)用に分割するものだ。

機器 機種名
ステレオヘッドホン ソニーMDR-ZX310
モノラルヘッドホン (モノラルアダプタ利用)
モノラルマイク ソニーECM-PC60
ステレオマイク ソニーECM-CS3
CTIAヘッドセット Nexus 5付属のもの
OMTPヘッドセット Xperia旧機種付属のもの
ヘッドセット変換アダプター MM-AD23

 結論を先に言うと、

・ステレオヘッドホン、CTIA方式ヘッドセット、ヘッドセット変換アダプターは利用可能
・OMTP方式のヘッドセットは再生できるが、録音できない ・マイク(モノラル、ステレオ)はPCヘッドセットジャックでは利用不可
・ヘッドセット変換アダプターを使うことで、3極のモノラルマイクは利用可能

となる。また、モノラルヘッドホンは、Lチャンネルしか音がでない機種があった。

 筆者の経験だと、Windows 8の頃には、ヘッドセット変換アダプターを使ったとき、ヘッドホンも同時に接続しないとマイクを認識できないPCが存在していた。これは接続機器の検出をヘッドホン側の信号で行っていたからと思われる。しかし今回、筆者が手元の機材で調べた範囲では、Windows 10はヘッドセット変換アダプターに3極のモノラルマイクだけを接続しても正しく動作できた。もっとも前述のように外部マイクのミニプラグは統一仕様がないので、場合によってはマイクが使えない可能性もある。

 調べたのは、「Realtek」「Conexant(現Synaptics)」「Intel」の3社のオーディオチップを使う「Surface Go2」「HP Elite x2 1013 G3」「HP x2 210 G2」の3機種。

機種名 オーディオデバイス名
HP x2 210 G2 Intel SST Audio Device
Microsoft Surface Go2 Realtek HD Audio(SST)
HP Elite x2 1013 G3 Connexant ISST Audio

 ウェブ会議などで音質も重視する場合、ヘッドセット内蔵のマイクではなく、ちゃんとしたマイクを接続したいという声はよく聞く。そこでヘッドセット変換アダプターの動作も試した。最近ではUSB接続マイクが人気だが、すでに持っているマイクを使うなら変換アダプターは基本的に必要となる。ただし、マイクの仕様によっては、必ずしも正しく接続できないかもしれない。

写真はサンワサプライ「MM-AD23」。基本的には二股タイプの古いPC用ヘッドセットをヘッドセット端子に繋ぐためのアダプター

 なお、ヘッドセット変換アダプターを使う場合、音を確認するために有線のステレオヘッドホンを用意しておいたほうが便利だ。マイクでの録音中には、スピーカーを使うことはできないし、録音をあとから再生するときにアダプターを抜き差しするのも面倒だ。

 同じようなことをかつてAndroidで調べたが、挙動には結構差があった。しかし、Windows 10では、サウンドデバイスは違っても挙動にはほとんど変わりがなかった。逆に言えば、最近のPCならどの機種もほぼ同じ挙動を示すので結論は同じ。ヘッドホン、ヘッドセットはそのままでも使えるが、外部マイクを使いたければヘッドセット変換アダプターが必要になるということだ。

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