「SPORTS CHANGE MAKERS プレイベント in Mirror Field」
パナソニック、学生コンペのプレイベントでリアルとオンラインを融合する「Mirror Field」を披露
2021年03月12日 15時00分更新
スポーツとテクノロジーの掛け合わせが持つ可能性
パネルディスカッションには、前述の横瀬 健斗氏、小谷 実可子氏、澤邊 芳明氏に加え、パナソニックの社員で、社内新規事業創出プラットフォーム「Game Changer Catapult」にも参加する川合 悠加氏も参加し、林 信行氏がモデレーターを務めるかたちで実施。登壇者たちも、Mirror Field上のアバターの反応を楽しみながら話している様子だった。
「目の前に実体はないのに、自分の席からは影が存在しているように見える。いままでの概念では、目に見える景色が全部だったから、新鮮な感覚がある」(横瀬 健斗氏)
「アバターがずっと動いている様子がすごくかわいい。アバターが自由に動き回れることで、オンライン参加者の気持ちが伝わってくる」(小谷 実可子氏)
「この1年、オンラインで話す機会がたくさんあったが、聞いてくれている人の反応がわからないのは寂しい。Mirror Fieldを使うと、(オンライン参加者の)気配を感じることができる」(澤邊 芳明氏)
「コロナ禍でオンラインを通じて何かをすることは増えたが、相互につながっている感覚が得られにくいことを課題だと感じていた。リアルでもオンラインでも互いに存在を感じられ、インタラクティブなコミュニケーションになるのがMirror Fieldのいいところ」(川合 悠加氏)
「日本人はシャイな人が多いと言われるので、バーチャルで自由に動ける方が、かえって前の方に人が集まってくれる部分もあるかも」(林 信行氏)
過去の思い出がプロジェクトの背景
イベント終盤では、中国、仏国、米国のSPORTS CHANGE MAKERS代表チームそれぞれのビデオメッセージが披露されたほか、日本のプロジェクト代表の横瀬 健斗氏が登壇して、プロジェクトに込めた想いや進捗を報告した。
「過去の記憶や思い出が、このプロジェクトの背景にある。僕は子どもの頃からずっとサッカーに親しんできたが、その頃を思い出すと、テレビで人のプレーを見るよりも、グラウンドや公園で自分がサッカーをしていたり、その合間に友人と木陰でゲームをしたり、ご飯を食べたりしていたときだったと思う。
また、自分が感じた体験の素晴らしさを、人にも感じてもらえるように、主観と客観のバランスを考える機会も多かった。記憶や思い出を軸にするというコンセプトを大事にしながら、8月の最終プレゼンテーションまで進めていきたい」(横瀬 健斗氏)
本発表前ということもあり、残念ながら横瀬 健斗氏が考えたアイデアの全容が明かされることはなかったが、「2021年を生きる子どもたちに、スポーツを楽しむ機会や、スポーツの体験を振り返ったときに、かけがえのないものだったと思えるようなプロジェクトを目指した」と話す。