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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第55回

イヤモニ界の神、音のゴッドファーザー、JHAudioと業界の関係性

2021年02月23日 13時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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イヤモニの神とも呼ばれる、ジェリー・ハービー

 この両者はジェリー・ハービーらしい新製品だといえる。

ジェリー・ハービー氏

 「イヤモニの神」とも呼ばれるジェリー・ハービーは、元々はミュージシャンとツアーを回りライブサウンドミキシングをするサウンドエンジニアだった。その大きな転機は1995年のことだった。ジェリーがヴァン・ヘイレンのライブサウンドの担当をしていた時に当時はまだ未成熟だったIEMの改良を依頼されたのだ。轟音のステージ上のミュージシャンは自分たちの演奏を客観的にモニターするのがなかなかむずかしく、スピーカーに頼る方式では限界があったのでイヤホンを応用したイヤモニに可能性が見出されていたのだ。

 そして、ジェリーハービーはWestoneの「音のゴッドファーザー」であるカートライト兄弟(カール・カートライトとクリス・カートライト)と共同で、バランスド・アーマチュアドライバーを応用してクローズドシェルと組み合わせた現在のイヤモニの基礎を作った。カートライト兄弟もまたミュージシャンでもあり、彼ら自身もイヤモニの将来を模索していたのだ。

 この時のモデルは、のちにジェリーが、Ultimate Earsという会社を起こして「UE5」という名称で一般にも売り出されることになる。やがて彼はUltimate Earsで、「Triple.fi 10 pro」(日本では通称"テンプロ"と呼ばれる)という画期的な高性能イヤホンを設計して今のハイエンドイヤホンにつながっていくが、会社内での争いにより彼自身が起こした会社を去ることになる。

 それはまるで自分自身が設立したアップルを追われたスティーブジョブズを思い起こさせる。そして再び彼自身が起こした会社がJH Audioである。

Westonのカートライト兄弟

 このようにジェリーハービーはミュージシャンとともに歩んできたエンジニアであり、その彼が開発したContour XOとAFRもまたミュージシャンのためのイヤホンと言える。そしてもちろん、そうした世界を味わってみたいという一般ユーザーにもまた興味のある製品となるだろう。

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