冷却にこだわりたいならイチオシ、高負荷なタイトルでもしっかり冷える!
水冷化したRTX 3090で「サイバーパンク2077」などAAAタイトルも快適、デュアル水冷仕様のゲーミングPC「G-Master Hydro」
2021年02月19日 11時00分更新
水冷クーラーで、CPUとGPUをどこまで冷やせている?
いくら水冷クーラーを採用しているとはいえ、高負荷時にはファン回転数が上がるために騒音もいくらか大きくなる。もちろん、ハンディ掃除機かと思うほど轟音になる空冷クーラーと比べれば、比較するまでもなくはるかに小さいのだが。
しかし、騒音が大きくなるということは、CPUやGPUの温度がそれだけ高くなっていることの証拠だ。実際何度くらいまで上がっているのか気になったため、CPUに負荷をかけた状態の動作クロックや温度の変化をチェックしてみよう。
使用したのは、マザーボードやCPU、ビデオカードに搭載されたセンサーの値から、温度や動作クロック、ファン回転数などを取得できる「HWiNFO」。これで高負荷中の状態を読み取っていこう。
まずは、「CINEBENCH R23」のCPUテスト実行時の挙動をチェックしてみた。なお、CPUの動作クロックは全コアの平均値、CPUの温度は「CPU Package」の値としている。
CINEBENCH R23はレンダリングテストを10分間以上ループするというのが標準だ。このグラフを見ると、2回目以降のループでは動作クロックが抑えられている様子がうかがえる。
1回目の計算中、CPU温度が89度まで上昇していることから、ここでリミットがかかったように見える……のだが、サーマルスロットリングが発動した形跡はない。
この動作は最近のCPUでよくあるもので、最初は高クロックで動かして短時間で負荷を開放しようとするのだが、長時間の処理だとわかった後は消費電力を抑えるため、持続可能な動作クロックに変更して安定した動作となることによる。
ちなみに最初のループだけはCPU温度は高いものの、動作クロックが下がった後は66度前後で安定しており、完全に余裕があるものとなっていた。120㎜ラジエーターの水冷クーラーでも、長時間安定した動作が見込めるわけだ。
もう1つは、ゲームベンチマークソフトの動作中の温度をチェックしてみよう。これはFFXVベンチを使い、GPU負荷が高いであろう4K解像度テスト時をグラフ化した。
結果はグラフを見ての通りで、CPUの温度は上下が大きいものの、ほとんどは70度以下となっていて、最大でも81度までと低かった。また、GPUの温度は安定しており、最大65度とこちらも低いものとなっていた。
どちらの温度も極端に高いこともなく、安定していたことから、水冷クーラーで十分な冷却性能があると判断できる結果となった。
Core i9-10900K+GeForce RTX 3090のゲーミング性能はどのくらい?
ベンチマークソフトを使った基本性能、冷却性能は確認できたが、実際のゲームでどのくらいの性能が出るのか気になるところ。そこで、人気FPSの「レインボーシックス シージ」と、なにかと話題の「サイバーパンク2077」において、どのくらいのフレームレートが出るのかを測ってみた。
なお、レインボーシックス シージのフレームレートはゲーム内ベンチ機能、サイバーパンク2077のフレームレートは「CapFrameX」を使用している。まずはレインボーシックス シージから見ていこう。
APIはVulkanを使用し、画質設定はプリセットの「最高」を選択。解像度はフルHD、WQHD、4Kの3通りで試している。
Rainbow Six Siegeは比較的軽量なゲームということもあり、画質を高くしていてもフレームレートは総じて高め。最小fpsに注目するとフルHDとWQHDがほぼ同じ、平均fpsもフルHDとWQHDの差が小さく、グラフィック以外の部分がボトルネックとなっている可能性がありそうだ。
4K解像度ではさすがに最低、平均、最高すべてのfpsが低くなっている。といっても、その値は最低fpsでも240fpsと非常に高く、多くのゲーミングディスプレーの表示スペックを上回っていた。
続いて、サイバーパンク2077だ。画質の設定はプリセットの「レイトレーシング:ウルトラ」を使用。この設定ではDLSSの設定が「自動」となり、解像度や負荷によっては変わってしまう可能性があるが、プリセットであることを優先し、変更せずにテストしている。解像度は、こちらもフルHD、WQHD、4Kの3通りで試した。
なお、ゲームは「ノーマッド」で開始し、ガレージを出た先にある電波塔の周囲をグルグル周回。約30秒間のフレームレートを「CapFrameX」で記録し、これの3回平均をテスト結果とした。ちなみに最小値から1%の数値にあたる99パーセンタイルの値を、最小フレームレートとしている。
レイトレーシングがオンの状態でのテストではあるが、DLSSがうまく効いてくれるためか平均fpsは高め。4Kでも70fpsを超えており、軽快な動きに感じた。
最小fpsはどれも差がないが、画面の妙なカクツキや一時停止といったトラブルは皆無だったため、少なくとも、どの解像度でもゲームに影響があるほどのフレームレート低下は確認できなかった。
しっかり冷える静音性重視のゲーミングパソコンが欲しいなら「G-Master Hydro Z490」
騒音を抑えながらしっかりと性能が出せ、ゲームにおいては4K解像度、レイトレーシングでの美しい画面でプレイできるだけの実力があるのが、G-Master Hydro Z490の強み。もちろん、余裕のあるCPUパワーを使った実況配信も可能だし、ゲーム以外では、動画編集や写真現像などの重たい処理も軽快にこなせる。
ビデオカードまで水冷化したデュアル水冷というと、改造前提の自作PCしかないと思われがちだが、サイコムのG-Master Hydro Z490なら改造する必要がなく、動作保証がある状態で手に入れられるのがうれしい。
性能にトコトンこだわりたいというのであれば、デュアル水冷PCのG-Master Hydro Z490は、要チェックモデルの1つだといえるだろう。
(提供:サイコム)