マカフィーは12月15日、「2020年の10大セキュリティー事件ランキング」を発表した。
同社が実施した日本国内の経営層や情報システム部門などのビジネスパーソンを対象に実施した「2020年のセキュリティー事件に関する意識調査」の結果を基にしたもの。
第1位として、携帯電話会社が運営する電子決済サービスを通じて、利用者の預貯金が何者かに不正に引き出された事件が挙げられており、利用者の本人確認を厳重に行なう安全性と利便性のバランスについて改めて考えるきっかけとなった。
また、その他にもマカフィーの2020年の脅威予測にも含まれていたAIを悪用したディープフェイク関連の事件や、新型コロナウイルス感染症に便乗したフィッシングサイトの登場など、進化する技術や人々の混乱に乗じた脅威にも注目が集まった1年となっている。
マカフィーでは、DXの推進を急ぐあまりセキュリティー観点でのガバナンスが不十分であったことが要因のひとつと思われる事案もいくつか見られ、セキュリティー人材の確保と併せ、今後の課題になると考えているという。また、自治体などのホームページを模倣したフィッシングサイトにてコロナ禍で情報を求める人々を騙す手口や、オンライン会議システム「Zoom」の機能における潜在的なリスクなどについても注目している。