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ハイバリューながら高品質なスタンダードPC「THIRDWAVE」の魅力に迫る 第3回

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見た目は小型・性能はタワー型並み! リビング用マシンにも最適なTHIRDWAVEのRyzen/インテルCore搭載ミニPC

2020年12月24日 12時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

提供: サードウェーブ

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各種ベンチマークで性能をチェック!
基本性能はAMDモデル「mini Regulus II AR5」が有利

 さて、見た目はほぼ同じだといっても、中身は全く違うというのがパソコンの面白いトコロ。

 同じ6コア/12スレッドとなるRyzen 5 PRO 4650GとCore i5-10400で、性能にどのくらいの差があるのか、いくつかのベンチマークソフトを使ってチェックしてみよう。

「CPU-Z」を使い、それぞれのCPU詳細を表示してみたところ。

どちらも6コア/12スレッドのCPUだということがわかる

 今回試したのは、パソコンの総合性能を測る「PCMark10」、CPU性能を測る「CINEBECH R23」、ストレージ性能を測る「CrystalDiskMark」、3D性能を測る「3DMark(Fire Strike)」、ゲーム性能を測る「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の5つだ。

Ryzen 5 4650Gを搭載したAMDモデルのスコアは、5261。とくにグラフィックに関係する部分のスコアが高い

Core i5-10400を搭載したインテルモデルのスコアは、4024。AMDモデルと比べるとやや見劣りする

 まずはPC総合性能の「PCMark10」の結果から見ていこう。スコアはAMDモデルが5261、Intelモデルが4024と大きく差がつく結果となった。とくにDigital Content Creationでのスコア差が大きく、グラフィック性能の高さが大きなリードを生む要因となった。

 続いて、「CINEBENCH R23」の結果を見ていこう。このソフトはCGのレンダリング速度からCPU性能を測ってくれるもので、スコアが高いほど性能も高くなる。CGレンダリングはマルチスレッド処理に向いている用途ということもあり、CPUの最大性能を比べるのに向いている。

AMDモデルでは、マルチスレッドで9307pts、シングルスレッドで1253ptsという結果に

インテルモデルでは、マルチスレッドで7324pts、シングルスレッドで1103ptsだった

 同じ6コア/12スレッドのCPUだが、マルチスレッドでは3割近く、シングルスレッドでも1割以上、AMDモデルの方が高速だという結果だった。これは、Ryzen 5 PRO 4650Gのベースクロックが3.7GHz、ブーストクロックが4.2GHzと高いのに対し、Core i5-10400はブーストクロックこそ4.3GHzとなるものの、ベースクロックは2.9GHzと低めになっている影響が大きそうだ。単純なCPU性能でも、AMDモデルの方が強さを発揮している。

 続いてストレージ性能を「CrystalDiskMark」で比べてみよう。スペックはどちらも同じで、NVMe対応の250GB SSD。今回試した機材には、「WD Blue SN550」が搭載されていた。

AMDモデルではシーケンシャルリードで約2479MB/秒と、なかなか高速な結果となっていた

インテルモデルも負けておらず、シーケンシャルリードは約2489MB/秒と同じく高速。ただし、ランダムでは少し性能が下がる

 同じSSDを搭載しているため、シーケンシャルアクセスはどちらもほぼ互角で、速い。ただし、ランダムアクセスの場合はAMDモデルの方が有利となっていた。とはいえ、桁が変わるほどの性能差はないこと、また、ベンチマークソフトのように高負荷がかかる用途は限られることから、体感できるほどの差ではない。

 次は、内蔵GPUの性能ということで、定番となる「3DMark(Fire Strike)」を試してみよう。

内蔵GPUとはいえ、Radeon Graphicsの性能が高いこともあってスコアは高めとなっていた

Intel UHD Graphics 630は3D性能はあまり高くなく、スコアは控えめという結果に

 GPUも手掛けているAMDだけあって、CPU内蔵GPUとはいえ性能は高め。これにCPU性能の高さも加わり、トータルスコアはもちろん、Graphics、Physics、Combinedのそれぞれのスコアでも大きくリードする結果となった。

 最後は、より実際のゲームに近いベンチマークとなる「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」(FFXIVベンチ)。画質は「最高品質」を選んでいるものの、解像度はインテルモデルの性能に合わせ、「1280×720」(HD)を選んでテストしてみた。

AMDモデルではさすがのGPU性能を発揮。スコアは5194、評価は「とても快適」となった

インテルモデルではHD解像度でも厳しく、スコアは1847、評価は「設定変更を推奨」だった

 先に試した3DMarkと同様、グラフィック性能が重要となるゲームベンチではAMDモデルが圧倒。評価を見ても、余裕で遊べる「とても快適」に対し、インテルモデルはギリギリ遊べなくもない「設定変更を推奨」と大きく差がついてしまった。

 ただし、インテルモデルはメモリー構成にハンデがある。AMDモデルが16GB(8GB×2)となっているのに対し、Intelモデルは8GB(8GB×1)と容量も帯域も約半分しかないのだ。そこで、Intelモデルでも16GB(8GB×2)にするとどうなるのかを試してみよう。その結果がこれだ。

インテルモデルでも、メモリーを16GB(8GB×2)にすればスコアが大幅アップ。評価も「やや快適」に改善された

 結果はスコアが2524と、約37%もアップ。評価も大きく変わり、十分遊べる「やや快適」にまで上がっていた。AMDモデルと比べればスコアは半分しかないとはいえ、メモリー構成だけでここまで変わるというのは覚えておきたい。ちなみに、メモリー帯域があまり影響しないCINEBENCH R23の結果はほぼ変わらないので、CPUそのものが高速になるわけではない。

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