ライカカメラは12月10日、ミラーレスデジタルカメラ「ライカ SL2-S」を発表。価格は66万円で、ライカストア、ライカブティックおよびライカ正規特約店にて12月17日より発売予定としている。
本製品は「ライカ SL2」がベースとなっており、新開発の2400万画素の35mmフルサイズ裏面照射型(BSI)CMOSイメージセンサーを搭載。最大記録画素数で最大毎秒25コマという高速連写性能と、4K動画を10bitで時間の制限なく連続記録できる動画性能を備える。
本製品は、画像処理エンジン「LEICA MAESTRO III(ライカ・マエストロ・スリー)」と4GBのバッファメモリーを採用し、毎秒9コマまでの連写が実質的に無制限に撮影できるようになった。JPEG形式での連続撮影は、使用するメモリーカードに空き容量がある限り無制限に続けられるという。
手ブレに合わせてブレを打ち消す方向に撮像素子を動かすことで、効率的に手ブレを補正する多軸手ブレ補正機能を搭載。これにより、ライカM型のレンズなどの手ブレ補正機能を搭載していないレンズでも補正が可能。また、このセンサーシフト方式の手ブレ補正技術を活用した「マルチショット」機能も搭載しており、連続撮影した8枚の画像を1枚に合成し、通常の4倍となる9600万画素の画像を生成できる。ボディ内手ブレ補正機能と、最高ISO感度100000の高感度性能、高速オートフォーカスにより、光の状況を問わず常に美しい描写が可能とする。
RAW画像の管理や編集のためのソフト「Capture One 21」によるテザー撮影に対応し、パソコンから本製品をリモート操作して撮影できる。また、「Adobe Photoshop Lightroom Classic」でもテザー撮影が可能。購入特典としてAdobe Creative Cloud フォトプラン90日体験版が付属する。
撮像素子以外はライカ SL2と同じ機能を備えており、操作性やEyeRes電子ビューファインダーなどはそのまま受け継いでいる。アクセサリーはライカ SL2と共用できる。IP54相当の防塵・防滴性能もライカ SL2と同様に備える。
動画制作向けの機能は、今後も最新ファームウェアへのアップデートによって継続的に向上していくという。主な機能としては、60fps、4:2:2、10bitの動画をライカ独自のL-logで記録できる。また、ビューイングLUTにより、コントロールされた映像を確認しながら撮影できる。さらに、内部または外部の記録媒体に空き容量がある限り、30分の時間制限なく動画を連続撮影できる。
将来的には高効率な圧縮形式のHEVCにも対応する予定としており、HEVCでの最大4K/60p、10bit記録が可能になるという。これにより、動画を1分のセグメントに分割して記録することが可能になり、データロスを最小限に抑えられるとする。その他にも、波形モニター表示やオートフォローフォーカスなどの機能も今後のファームウェアアップデートで追加される予定とする。
レンズマウントにはLマウントを採用。SLレンズ、TLレンズや、アダプターを使用することでMレンズ、Sレンズ、Rレンズも使用できる。また、Lマウントアライアンス各社が提供する40種類以上のオートフォーカスレンズも使用可能。さらに、映画製作者向けのライツ製シネレンズにも対応する。