静音性の秘密はこだわり抜いたパーツ構成にあり! 無響室での徹底検証も実施
サイコムが誇る本気の静音が魅力のゲーミングPC「Silent-Master NEO B550A」、Ryzen 9&RTX 3070でゲームも実況も快適
2020年12月10日 11時00分更新
CPUの性能と3D描画性能をベンチマークソフトでチェック
静音仕様となっているSilent-Master NEO B550Aだが、いくら静かでもしっかりと性能が出ていなければ意味がない。そこで、CPUとビデオカードを使うベンチマークソフトで、簡単ながら動作確認をしてみよう。
試したのは、定番のCPUベンチマークとなる「CINEBENCH R20」。CGレンダリング速度からCPU性能を測ってくれるもので、評価は独自スコアとなるptsで表示。この数値が高ければ高いほど、高性能となる。CGレンダリングはマルチスレッド処理が得意とする分野でもあるため、CPUの最高性能を比較するのに向いているものだ。
また、タイミングよく新バージョンとなる「CINEBENCH R23」も登場していたため、こちらでも試してみた。基本的なテスト内容は同じなのだが、CINEBENCH R20が1回だけの計算を行なうのに対し、CINEBENCH R23は10分以上のループ計算となるのが大きな違いだ。
最近のCPUは、負荷開始時に高い動作クロックでブーストして動かし、短時間で処理を終わらせようとするのが多い。高負荷が数十秒続くと動作クロックを落とし、持続可能なパフォーマンスに変更するというのが一般的だ。
コア数が多くなると、最初のブースト状態でCINEBENCH R20が終了してしまうため、実際の性能との乖離してしまっていた。この問題を解決したのが、長時間負荷時の性能を考えたCINEBENCH R23だといえる。
それでは結果をみてみよう。
パソコンの構成が違うため厳密な比較にはならないものの、手持ちのデータから比較対象をみてみると、同じ12コア/24スレッドとなるRyzen 9 3900XTのスコアは、CPUが7137pts、CPU(Single Core)が531ptsとなっていた。また、グレードとしては上となる16コア/32スレッドのRyzen 9 3950Xでは、CPUが9234pts、CPU(Single Core)が529ptsだ。
マルチスレッド性能は、ちょうどRyzen 9 3900XTとRyzen 9 3950Xの中間くらい。シングルスレッド性能では、約19%ものスコアアップを果たしたことになる。第4世代Ryzenは高性能化が著しいという話はよく聞くが、それが証明された形だ。
もうひとつのCINEBENCH R23のスコアも紹介しておこう。こちらは比較対象となるデータがないため、あくまで紹介だけとなる。
なお、ベンチマーク実行中の騒音はもちろん大きくなるのだが、ほとんど音がわからなかったものが、ちょっと動作しているかなと感じる程度。弱風の扇風機の方がまだうるさいくらいで、さすが静音パソコンだと納得できるものとなっていた。
ゲーミング性能のチェックとして、FFXVベンチを実行してみよう。こちらはGeForce RTX 3070シリーズだということもあり、フルHD(1920×1080ドット)、WQHD(2560×1440ドット)、4K(3840×2160ドット)の3つの解像度で試してみた。画質はプリセットで「高品質」としている。
さすがに4Kともなると負荷が高く、スコアは大きく下がってしまっていた。しかし、6000以上で「快適」になるため、「やや快適」といっても快適に近い。極端に重たいシーンでは少しカクツクかもしれないが、まず問題なく遊べるだろう。Ryzen 9 5900XとGeForce RTX 3070の組み合わせは、4Kで快適に遊べるだけのポテンシャルがある。
FFXVベンチ中の騒音は、さすがにCPUだけに負荷がかかるCINEBENCH R23と比べ大きくなりがちだ。とはいえ、ゲーミングパソコンにありがちなハンディ掃除機のような轟音はなく、BGMで十分かき消せる程度だ。
Silent-Master NEO B550Aは空冷とはいえ、熱せられた空気が拡散する前に素早くケース外へと排気していること、そして、大きな吸気ファンでガッツリビデオカードに外気を送り込めているのが強い。冷却が十分間に合い、ファンが高回転になる必要がないのだろう。