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【2020年自作まとめ】秋葉原PCパーツ街を振り返る

2020年12月31日 12時00分更新

文● ドリル北村

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10月
GeForce RTX 3070が夜間販売を実施、長い行列ができる

 「GeForce RTX 3070」を搭載したビデオカードが29日22時に販売解禁となり、秋葉原では夜間販売が行なわれた。「RTX 2080 Tiより速い性能をRTX 2070 SUPERやGTX 1080と同じ499ドルで提供するGPU」として発表された「GeForce RTX 3070」。すでに発売済みの「GeForce RTX 3090」や「GeForce RTX 3080」の下位モデルに位置する製品で「GA104」コアを採用する。

 発売されたのは、ASUS、COLORFUL、GIGABYTE、inno3D、MSI、Palit、ZOTAC、玄人志向から計15モデル。いずれもメーカーオリジナルファンを搭載した製品で価格は7万2000円前後。夜間販売を行った3店舗では在庫を多数用意していたが、購入希望者も多数来店。解禁前には各店の前に長い行列ができるなど、注目の高さを伺わせていた。最終的には約200名ほどの人が購入した模様だ。

多数のGeForce RTX 3070購入希望者が各店の前に長い行列を作った

11月
第4世代Ryzenこと「Ryzen 5000」シリーズが待望のリリース

 AMDの新型CPU、第4世代Ryzenこと「Ryzen 5000」シリーズの販売が6日19時よりスタートした。秋葉原の各店でも一斉に販売が始まり、たくさんの人で賑わっていた。

 ラインナップと価格は「Ryzen 9 5950X」が10万6480円、「Ryzen 9 5900X」が7万1478円、「Ryzen 7 5800X」が5万8828円、「Ryzen 5 5600X」が3万9380円。

 注目製品ということで、販売ショップには午前中から行列ができ始め、午後に整理券を配布した時点で「Ryzen 9 5950X」や「Ryzen 9 5900X」といった上位モデルはすぐに完売。最終的には「Ryzen 5 5600X」以外のモデルはほぼ売り切れとなった。

Zen3アーキテクチャーを採用する「Ryzen 5000」シリーズが販売解禁。その日のうちに完売続出

 20日19時には、AMDのハイエンドGPU“Big Navi”こと「Radeon RX 6000」シリーズ搭載ビデオカードの販売がスタートした。秋葉原では解禁と同時に複数ショップで販売開始した。

 登場したのは、「Radeon RX 6800」と「Radeon RX 6800 XT」を搭載するビデオカード。ASRock、ASUS、GIGABYTE、MSI、PowerColor、SAPPHIRE、玄人志向の7メーカーから発売された。カード本体はAMDによるリファレンスモデル。どのメーカーの製品を買っても中身は同じだ。

 秋葉原の各ショップでは、入荷数が少ないこともあり事前に整理券を配布、または抽選販売を行なうなど購入制限を設けたところがほとんど。特に上位モデルの「Radeon RX 6800 XT」は早々に完売。「Radeon RX 6800」も多くのショップで完売となっている。先日発売された「Ryzen 5000」シリーズとは異なり、静かなスタートとなった。

「Radeon RX 6000」シリーズは入荷数が少ないためどのショップも抽選による販売。そのため静かな発売となった

12月
GeForce RTX 3060 TiとRadeon RX 6900 XTが登場

 NVIDIAからミドルレンジ向けGPUの新モデル「GeForce RTX 3060 Ti」が登場。採用ビデオカードの販売が2日23時に解禁となった。秋葉原では翌3日より販売がスタートした。

 発売されたのはASUS、GIGABYTE、Inno3D、MSI、Palit、ZOTAC、玄人志向から14モデル。すべてオリジナルVGAクーラーを搭載した製品で、最安はPalit「Palit GeForce RTX 3060 Ti Dual OC」の5万4780円となっている。

入荷数は各モデル数本ずつ。人気モデルは早めに完売した

 11日19時には、「Radeon RX 6900 XT」搭載ビデオカードの販売がスタートした。秋葉原では解禁と同時に複数ショップで販売が開始された。

 カード本体はAMDによるリファレンスモデルで、ASRock、ASUS、GIGABYTE、PowerColor、SAPPHIRE、玄人志向の6メーカーから発売された。他のAMD製新型GPU搭載製品と同様、入荷数は今回も少量。リファレンスモデルは初回分のみとしているところが多く、非常に入手しづらい製品となっている。

「Radeon RX 6900 XT」搭載ビデオカードの販売がスタート。入荷数が少ないため、抽選販売としたショップが多かった

昨年以上にAMDの勢いが止まらない1年だった

 2020年は、CPUとビデオカードの世代が大きく変わった激動の年だった。また、PCIe Gen4対応の新型SSDや容量18TBのHDDなどが現れたこともあり、例年よりPCをまるごと買い換える人が多かった印象だ。今までインテルCPUしか使ったことがない人がAMDのRyzenに乗り換えたいという相談がショップでも多かったと聞く。

 一方、新型コロナウイルスの影響で秋葉原のイベントは開催中止。新作の自作パーツが発表されるコンピューター関連機器の総合展示会COMPUTEX TAIPEI 2020も中止となってしまい、やや寂しい一面もあった。

 新型コロナウイルスの蔓延はイベントの中止だけでなく、秋葉原のパーツショップの統廃合も加速させた。パーツ業界にとっては厳しい1年となってしまったが、AMDが業界を牽引し次々と新製品を投入してくれたおかげで、 自作ユーザーとしては、飽きる暇がない時間を過ごせたといえる。

 2021年前半には「Rocket Lake」こと第11世代Coreプロセッサーの発売が控えており、まだまだCPU戦争は続きそうだ。2021年もユーザーがワクワクするようなPCパーツが登場することを期待したい。

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