Core i9-10900Kを僅差で取り逃がした「3DMark」
ゲーム系の検証に入る前に「3DMark」のスコアー比べを済ませておきたい。テストは“Fire Strike”と“Time Spy”の2本を使用した。
CINEBENCH R20とMedia Encoder 2020以外ピリッとした結果を残せていないRyzen 9 5950Xだが、Fire Stikeではコア数の多さがPhysicsテストで活き、さらに内部の処理効率が上がったことでCombinedテストも上手く周るようになったため、総合スコアーはRyzen 7 5800Xを大幅に上回る結果を出している。
Time SpyでもCPU(物理演算)スコアーでトップに立ったものの、Graphicsスコアーを伸ばしたCore i9-10900Kの逃げ切りを許してしまった。ゲームエンジンの作りによっては、まだ第10世代Coreプロセッサーの方がフレームレートが伸びるゲームがあることを示唆しているが、その辺は発売が1週間後に迫ったRadeon RX 6000シリーズの検証が終わってからゆっくり調べることにしたい。
CPUの何かがボトルネックになっている「Rainbow Six Siege」
ここから先は暫くPCゲームにおける比較が続く。前回に引き続きゲームベンチは全てフルHD1本に絞って検証する。
まずは「Rainbow Six Siege」だ。APIはVulkanとし、画質“最高”をベースにレンダースケールを100%に設定した。内蔵ベンチマーク機能を利用して計測した。
平均どころか最低fpsにおいても、Core i9-10900Kは他のCPUより明らかに高いフレームレートを叩き出した。ただCore i7-10700KやCore i5-10600Kは凡庸な値であるため、Rainbow Six SiegeとComet Lakeの相性というよりは、スペック盛りまくりのCore i9-10900Kの力押しの勝利といえるだろう。
今回Ryzen 5000シリーズ4モデルの結果が揃ったが、驚いたことにどのCPUも最低fpsも平均fpsもほとんど差が出なかった。ゲーム側の処理の何かがRyzenと上手く噛み合っていないようだ。フレームレートを出すならRyzen 5 5600Xで十分といえるが、裏でDiscord等を動かすことを考えたら、Ryzen 7 5800XかRyzen 9 5900Xの方がより余裕を持って処理させることができるだろう。
最低fpsの出方に注目の「Apex Legends」
「Apex Legends」は144fpsのフレームレート制限を解除(+fps_max unlimited)した上で検証した。画質は最高設定とし、射撃訓練場で一定の行動をとった時のフレームレートを「CapFrameX」で測定している。前回のレビュー時と値が違うが、これは新シーズン突入で大きなパッチが当たったため、全ての結果を再取得したためである。
フレームレート制限を解除しても300fpsでまた壁ができるため、平均fpsはどのCPUでも大差ないレベルといえる。
しかし最低fps(スモークの中に入ったときに記録される値)は明らかにZen3ベースのRyzen 5000シリーズで高い値が出ている。
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