見栄えのいい写真が撮れる
まず静止画のほうから見ていこう。背面に搭載のカメラは、メインと超広角の2つ。メインカメラの画角は35mm換算で焦点距離約約27mmのF1.7、12.2 メガピクセルだ。超広角はさらに0.6倍の約16mmのF2.2、16メガピクセルとなる。だが撮影されるファイルとしては、どちらも4032×3024ピクセルだ。
通常の撮影では、超広角側の0.6倍、メインカメラの1倍、デジタルズームの2倍がプリセットとなる。画面上をピンチインすれば、7倍までのデジタルズーム撮影が可能だ。
元々メインカメラでも27mmあるのでそこそこ広角で撮影できるが、やはり16mmのワイドは風景撮影では魅力がある。パース感はそれなりにキツくなるが、町歩きが楽しくなる画角だ。
ポートレートモードもある。インカメラは35mm換算約24mmのF2.0、8メガピクセルで、人物の切り抜きもうまく処理できている。こうした切り出しによるポートレートモードでは、顔からはみ出したメガネのフレーム部分が上手く処理できないものも多いが、本機では若干危なっかしいながらも、なんとか実用レベルに収まっている。
加えて「Googleフォト」アプリによる「ポートレートライト」も興味深い機能だ。撮影後にライティングを調整する機能だが、光源の位置に応じた立体感のある照明効果が得られるのがポイントだ。陰影の付き方は機械学習を用いて演算されるので、4人以下の人物の上半身が写っていれば本機で撮影した写真ではなくても適用される。機能発表時にはPixel 5とPixel 4a(5G)のみの機能だったが、10月下旬から徐々に旧世代のPixel 2以降であれば使えるよう、アップデートがされているようだ。
背面カメラでは、人物以外でも問題なく処理できる。花や紅葉の撮影に活用したいところだ。ただし通常のカメラ撮影よりも、1.3倍程度画角が狭くなる。またポートレートモードで撮影できるのはメインカメラのみで、超広角側は使用できない。
夜景モードは暗所撮影でぜひ使っていきたい機能だ。静止画を複数枚撮影し、合成によってブレを抑えてシャープな映像を作り出すわけだが、単に明るく撮れるだけでなくS/Nよく処理される。動く被写体の撮影には不向きだが、超広角レンズも使えるので、夜の散策撮影も十分楽しめる。