このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第240回

薄くて安くてeSIM搭載「OPPO A73」は低価格サービスにピッタリ

2020年11月12日 12時00分更新

文● 佐野正弘 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

性能はミドルクラス相応、特徴的なeSIM対応

 性能面に目を移すと、チップセットはクアルコムの「Snapdragon 662」を搭載、メモリーは4GB、ストレージは64GBという構成。チップセットがOPPO A5 2020の「Snapdragon 665」と比べ数字が小さいように見えるが、より新しいチップセットだけにCPUやGPUの性能は同じで、より低価格になっているとのことだ。

 それゆえ性能的にはOPPO A5 2020とほぼ変わらず、日常利用に支障はないがゲームの画質などではやや我慢が必要、といったところ。実際主要なゲームで設定などを確認してみると、他の「Snapdragon 6xx」系を搭載したミドルクラスの端末と同様、あまり高い画質に設定することはできないようだ。

「PUBG Mobile」の設定画面。画像のクオリティ設定で選択できるのは「標準」までで、フレーム設定は「中」までしか現れない

こちらは「Call of Duty:Mobile」の設定画面。グラフィック品質、フレームレート共に「高」までしか現れなかった

 一方でOPPO A5 2020から大きく変わった点として、バッテリーサイズが5000mAhから4000mAhと、大幅に減少していることが挙げられる。その分約1.5mm薄くなっていることを考えると、デザインとのトレードオフといえそうだが、これだけの容量があればそれほど大きく困ることはないだろう。

 そしてもう1つ、大きく変化しているのがSIMだ。OPPO A73はデュアルSIMでDSDVにも対応するのだが、一方のSIMは物理SIMではなく、eSIMに変わっているのだ。SIMフリー端末でeSIMを搭載する機種は、iPhoneシリーズとPixelシリーズを除けばほとんど見られないだけに、珍しい存在といえるだろう。

 既にeSIMに力を入れる楽天モバイルからの販売が発表されていることから、この仕様変更は楽天モバイルへの対応を意識したものといえるだろう。実際に楽天モバイルの回線でeSIMを使ってみたところ、問題なく通信できることを確認できた。

eSIM搭載のためSIMスロットは1つだけ。もう1つはmicroSD用だ

設定画面を見るとeSIMの項目があるのが分かる。楽天モバイルのeSIM回線を移行したところ、問題なく使うことができた

【まとめ】4Gの低価格通信サービスと相性抜群
eSIM狙いでも面白い

 まとめると、OPPO A73は持ちやすさと機能のバランスが取れたスマートフォンであり、4Gのみの対応だが税込みで3万800円、税抜きでは3万円を切るという低価格も魅力だ。4眼カメラのうち2つの使い道が相当限定される点と、欲を言えばチップセットの性能ももう少し改善が欲しかった所だが、サブブランドやMVNOのサービスは4Gのみのものが多いだけに、それらのSIMを活用してスマートフォンを安く使いたいならベストな選択といえそうだ。

 またeSIMを搭載している端末はまだ数が少ないだけに、eSIMを活用できる安価なスマートフォンとしても魅力がある。現在国内向けのeSIMサービスを提供しているのは楽天モバイルとインターネットイニシアティブ(IIJ)くらいだが、KDDIがeSIMによるサービスを提供するMVNOを設立すると発表するなど、今後確実に選択肢は増えると考えられるだけに、それを見越して購入するのも悪くないだろう。

■関連サイト

「OPPO A73」の主なスペック
メーカー OPPO
ディスプレー 6.44型有機EL(20:9)
画面解像度 1080×2400
サイズ 約72.9×159.8×7.45mm
重量 約162g
CPU Snapdragon 662
2GHz+1.8GHz(オクタコア)
内蔵メモリー 4GB
内蔵ストレージ 64GB
外部ストレージ micrSDXC(最大256GB)
OS Android 10(ColorOS 7.2)
対応バンド LTE:1/2/3/4/5/7/8/18
/19/26/28/38/41
W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19
4バンドGSM
DSDS ○(4G+4G DSDV)
CA対応
無線LAN IEEE802.11ac
カメラ アウト:1600万画素
+800万画素(超広角)
+200万画素(モノクロ)
+200万画素(ポートレート)
/イン:1600万画素
バッテリー容量 4000mAh(18W急速充電対応)
生体認証 ○(画面内指紋、顔)
SIM形状 nanoSIM+eSIM
USB端子 Type-C
イヤホン端子
SIM形状 ネービー ブルー、ダイナミック オレンジ
価格(税込) 3万800円
発売時期 11月20日

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン