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1億枚達成したシャープマスク、アクセス集中で家電が落ちた経緯も

2020年11月08日 13時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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初日はアクセス集中でCOCOROサービスが落ちた

 シャープのマスクは、新型コロナウイルスの感染拡大にあわせて供給がひっ迫していた今年3月、日本政府からの要請を受けて、液晶パネルを生産する三重工場のクリーンルームを使用し、3月24日からマスクの生産を開始。3月31日からは、日本政府向けに出荷を開始した。 その後、個人向けにもマスクを販売することを発表し、4月21日午前10時から、シャープの100%子会社であるSHARP COCORO LIFEのECサイト「COCORO STORE」で、マスクの販売を開始すると告知したものの、アクセスが集中し、発売直後からつながない状況が終日続き、結果として購入者がゼロという状況に陥った。

 大阪・堺のグリーンフロント堺に設置した自社データセンターで運用していたため、同一プラットフォームで運用していた同社ホームページの閲覧ができなくなったり、エアコンなどの同社製AIoT家電の一部でクラウドサービスが利用できなくなるといった事態も招いた。

 同社では、すぐに対策を講じて、先着制や事前会員登録制などの仕組みを見直したほか、データセンターなどの技術面や体制面での見直しを行い、4月27日午前0時から、抽選販売方式で受け付けを改めて開始した。 それでも、第1回目の抽選には、470万6385人が応募。用意された4万箱(1箱50枚入り)に対して、約118倍という驚くべき抽選倍率となった。 その後も、生産設備の増強や生産効率を高める努力などを行った結果、現在では、毎週8万7000箱ずつを用意。さらに、9月23日の抽選からは、女性や小学校高学年以上の子供などを対象にした小さめマスクを新たに用意して、ふつうサイズとは別に、現在、毎週1万箱を販売していた。

1億枚目を含む第28回目の購入申し込み画面

第28回目の購入手続きは11月9日までに行わなくてはならない

 一度応募すると、当選してもしてなくても、次回の抽選に自動的に参加できる仕組みとなっている。 ふつうサイズも、小さめサイズも、価格は2980円(税別、送料別)となっている。 なお、1億枚目のマスクが含まれる第28回目の抽選販売は、11月4日に抽選が行われており、当選者には、5日までに当選通知メールの送信を完了している。当選者は、11月9日までに購入手続きをする必要がある。 28回目の応募者数は、ふつうサイズが908万5774人で抽選倍率は104倍。小さめサイズが20万4631人で抽選倍率は20倍だった。 次回の第29回目の抽選日は11月11日に行われる。

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