2020年11月6日19時(日本時間)より、第4世代Ryzenこと「Ryzen 5000シリーズ」の国内販売が解禁される。海外では5日23時の販売解禁だが、国内では翌日にずらすことで現場の負担や混乱を防ごうという狙いなのだろう。ただしRyzen 5000シリーズのレビューは世界同時に解禁になるので、本稿では新Ryzenのファーストレビューをお届けすることにしたい。
Ryzen 5000シリーズは新しい“Zen3アーキテクチャー”を採用した製品であり、「Ryzen 9 5950X」を筆頭に「Ryzen 9 5900X」「Ryzen 7 5800X」そして「Ryzen 5 5600X」の4モデルが第1弾として投入される。初値はそれぞれ税込み10万6480円、7万1478円、5万8828円、3万9380円であり、1世代前の同クラス品(Ryzen 3000シリーズ)よりも5000~7000円上に設定されている。Socket AM4プラットフォームのトリを飾るCPUになると噂されており、DDR4メモリー世代Ryzenの集大成的な存在といってよいだろう。
Ryzen 5000シリーズの物理コア数はRyzen 3000/3000XTシリーズから全く増えていない。だが内部設計の見直しで性能が大幅に向上し、特に性能/消費電力比においてインテルのCore i9-10900Kの2.8倍などという非常に勇ましい数値を出して我々の期待を盛り上げてきた。
この辺の詳しい解説はAMDのローンチイベント解説などで大原雄介氏が詳しく解説しておられるので、そちらをご覧戴くとよいだろう。
今回新Ryzen全モデルの実力を知りたいという方には誠に残念だが、今回AMDの方針によりメディアにはRyzen 9 5900XとRyzen 7 5800Xのみが貸与され、ワールドワイドのローンチと同時にレビュー公開可能という形になった。残る2モデルは後日レビューするとして、今回はマルチスレッド性能と価格のバランスの良い8コア&12コアモデルの性能を検証することとしよう。

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