RTX 2070 SUPER搭載、PCケースは「Define R6 Black」を採用
ゲーム+αの使い方も、人気のRyzen 7 3700Xをこだわりの静音ケースに搭載したゲーミングPC「ZEFT GR8」
2020年10月06日 13時00分更新
コア数およびスレッド数が多いながらも、競合製品よりも安価な値ごろ感がユーザーにうけ、市場全体を見てもCPUにRyzenを採用したBTOパソコンが好評を博している。ゲーム画面を録画したり配信したりといった、ゲームプレイ+αの使い方が広まっていることも、Ryzenが人気を集めている一因だろう。
パソコンショップSEVENを運営するセブンアールジャパンも、そんなRyzen搭載BTOパソコンに力を入れている。同社はラインナップにさまざまなRyzen搭載モデルを用意しているが、今回はユーザーからの注目度が高い「Ryzen 7 3700X」搭載ゲーミング向けモデル「ZEFT GR8」を取り上げたい。はたして、ZEFT GR8はゲームにおいてどれだけの性能を発揮するのだろうか。そこで、まずは外観や仕様などをみていきたい。
CPUには人気のRyzen 7 3700Xを搭載
Define R6を採用した外観はスタイリッシュ
先述したとおり、ZEFT GR8はCPUに8コア/16スレッドのRyzen 7 3700Xを採用。最大ブーストクロックは4.4GHzを誇り、マルチスレッド化がさほど進んでいないゲームにおいては、8コアでも十分高いパフォーマンスが期待できる。
その冷却には、基本構成ではAMDのリテールパッケージに付属する「Wraith Prism cooler」が搭載されているが、今回試用したマシンでは、CoolerMasterの簡易水冷クーラー「MasterLiquid ML240L RGB」に変更されていた。このMasterLiquid ML240L RGBは、240mmサイズのラジエーターを備え、Wraith Prism coolerより冷却性能や静音性が向上しているのはいうまでもないだろう。
一方のGPUには、「GeForce RTX 2070 SUPER」(以下、RTX 2070 SUPER)を搭載。先日、NVIDIAからAmpere世代のGeForce RTX 30シリーズが発表されたものの、フルHDでゲームをプレイするのであれば、「GeForce RTX 3080」などはオーバースペックで、このRTX 2070 SUPERのほうが費用対効果の面で賢い選択といえよう。なお、ビデオカードには「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER MINI」が採用されており、実測で211mmほどしかないカード長が、ケース内部のエアフローを遮ることがない点は評価できよう。
マザーボードには、チップセットにAMD B550を搭載したASRock製「B550M Pro4」を採用。microATX向けのマザーボードで、内部構成はコンパクトにまとまっている印象だ。とはいえ、メインメモリーにはDDR4-3200を32GB搭載するほか、ストレージはM.2タイプのSSDとHDDを装備。前者はNVMe接続のCrucail P2で容量は500GB、後者は基本構成で2TBと、多数のゲームをインストールするユーザーでも容量面での不安はない。さらに、電源ユニットには80PLUS Gold認証を取得したものを採用し、その定格出力は750Wと十分な容量を誇る。
では、ZEFT GR8の外観を見て行こう。ZEFT GR8は、ケースにFractal Design製の「Define R6 Black」を採用。同社のケースでは、最新モデルのDefine 7シリーズが登場しているが、Define R6も根強い人気を誇っている。もちろん、セブンアールジャパンではBTOに「Define 7 Compact Black Solid」や「Define 7 Black Light TG」なども用意しており、変更することも可能だ。
Define R6 Blackを採用したことで、ZEFT GR8の外観は黒一色ながらも、フロントパネルに施されたヘアライン加工などスタイリッシュな印象を受ける。そのフロントパネルを開けると、全面大きな吸気孔となっており、内部のエアフローはしっかりと確保されているようだ。
なお、サイドパネルには窓のないスチールタイプのものを採用。Define R6 Blackでは、先ほどのフロントパネルやサイドパネルの裏側に吸音材が貼付されており、スチールタイプのものを採用することで、静音性の向上が期待できる。CPUの簡易水冷クーラーにはLEDが搭載されているため、窓がないことでそれが見れないというデメリットもあるのは確かだが、セブンアールジャパンでは、それよりも静音性を重視したということなのだろう。
天板の前側にはヘッドフォン出力とマイク入力、それにUSB 2.0が2基、USB 3.0が2基用意されている。アクセスのし易さはもちろんだが、USBが4系統ある点はUSBメモリーを多用する筆者にとっては非常に使い勝手がよかった。マウスやキーボードを天板側に接続するような人にとっても、ありがたい仕様ではないだろうか。
左側面のサイドパネルを外して内部を確認してみると、内部空間はかなり広めに確保されている。microATXのマザーボードやミニサイズのビデオカードを採用する点を見ても、このあたりは同社のこだわりが見て取れよう。なお、フロントパネルには140mm角ファンを2基、背面には同ファンを1基それぞれ搭載するほか、天板にはCPUの簡易水冷クーラーのラジエーターが装着され、そこに120mm角ファンを2基装備している。
これにより、前面から背面に抜けるエアフローが確立され、CPU周りのデバイスもしっかり冷却が行えるようになっている。
落ち着いた外観を求める人には魅力的
25万円ほどだがお買い得感は高い
Define R6を採用した外観は、ゲーミング向けモデルでありながらかなり落ち着いた雰囲気。ゲーミングパソコンというLEDで派手なイメージを持つ人が多いと思うが、家族で共有したり、ゲーム以外の用途で使ったりする場合に、そのLEDが邪魔に感じる人もいるのではないだろうか。そういった人にとって、Define R6を採用したRYxen 7 3700X搭載パソコンは、かなり魅力的にうつるのではないだろうか。静音性にも配慮している点も評価できよう。26万2680円とけっして安価とはいえないまでも、スペックを踏まえると十分お買い得感は高い。
もちろん、ゲームにおけるパフォーマンスはもっとも気になるポイントだ。そこで、別記事では実際のゲームをプレイし、ZEFT GR8のポテンシャルを確かめてみたい。
試用機の主なスペック | |
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製品名 | ZEFT GR8 |
CPU | Ryzen 7 3700X(定格クロック3.6GHz、最大クロック4.4Hz、8コア/16スレッド、L3キャッシュ容量32MB) |
CPUクーラー | CoolerMaster MasterLiquid ML240L RGB |
グラフィックス | GeForce RTX 2070 SUPER(2スロット使用) |
ケース | Fractal Design Define R6 Black |
マザーボード | ASRock B550M Pro4(AMD B550チップセット) |
メモリー | 32GB PC4-25600(DDR4-3200 SDRAM、16GB×2)、スロット数4のうち2スロット使用 |
ストレージ | 500GB M.2 SSD(Crucail P2、NVMe)/2TB HDD |
通信規格 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.0 |
電源ユニット | 定格出力750W(80PLUS Gold認証) |
OS | Windows 10 Home(64bit) |