インテルの第11世代Coreと同時に世界で発表になったノートPCを集めたら,2020年末製品の傾向と対策がわかった!!
Tiger Lake搭載モバイルノートPC ぐるっと全36機種総ざらい
2020年09月15日 13時00分更新
インテルが9月2日にノート向けの第11世代CPUシリーズ(TigerLake)を正式発表しました。TigerLakeの詳細は発表および解説記事をたっぷり読んでいただければ幸いですが、メインコアもグラフィックスも新世代となり、より省エネで高速動作に超絶に期待しております(個人の感想です)。とにかく速くて、Thunderbolt 4とWi-Fi6が標準搭載になってるんですよね。
同時にインテルは「Evo」という基準スペックも発表し、これをクリアするとEvo対応PCとして、シールが貼られたりします。スリープからの復帰が1秒以内とか、バッテリー駆動時間寿命が9時間以上で、30分で4時間動くだけの急速充電ができるなどが規定されています。このシールがあるかどうかも選択基準になりますね。
そして、各社からTigerLake搭載ノートPCが発表となりました。海外での発表なので、どのモデルが日本で発売となるのかはいまだ不明ですが、スペックやデザインはとても気になりますよね。なので、ぐるっとまるっと集めてみました。
昨年秋のIceLake登場のときは、CPUの出荷数が限られていて、大手でも1社1モデルとか、ちょっと寂しかったのですが、今回はそんなことはなさそうです。例えば、ASUSは、なんと19モデルのご用意で、ちょっとこんがらがるレベルです。グローバル発表なので、すべてが日本で発売されるとはいかないでしょうが、ドッカーンときそうですね。
下位モデルのVivoBookも発表していますので、上から下までTigerLakeになりそうです。第10世代のように、IceLakeとCometLakeが混在して、パフォーマンスが分かりにくいということはなくなりますね。
以下のマシンをぐるっと見ていると、まず画面の縦横比が2対3の縦長マシンが増えています。マイクロソフトのSurfaceやHuaweiのMateBookではすでにありますが、増えそうです。
TigerLakeのグラフィックスは、G7という型番のものが新しい「Iris Xe」という、96ユニット搭載(i5は80ユニット)の強力モデルです。i3はG4で、こちらはIrisではなく、「UHD Graphics」で48ユニットです。同じTigerLakeでも、どのCPUを採用しているかで、3DCG能力は大きく異なりそうですね。
そのうえ、GeForceのMX450やGTX1650Tiといった外部GPUを積んだTigerLakeノートもすでに発表となっています。Iris Xeの最高速度とともに、これらとの組み合わせ速度も気になりますね。
Samsungのように、5Gモデムを内蔵してくるメーカーも、時節柄増えてきそうです。
大手メーカーではDellとHPがまだ発表していません。通年のパターンでは、Dellは真っ先にインテルの最新モバイルCPUをXPS13とXPS13 2in1に搭載してくるので、TigerLakeもここからになると予想できます。インテルによると、下記の発表メーカー以外ではDellとHPに加え、LGとRazerもEvo認定を受けたそうですから、近く発表するに違いありません。マイクロソフトのSurfaceも、もちろん期待したいですよね。
日本のメーカーも、NECに富士通にPanasonicもVAIOも、得意のモバイルノートにTigerLakeを積まないわけはないので、期待大でございます。
Acer
高級クラムシェルノート
Swiftシリーズから採用
3モデル
Acerは2in1ではなく、基本形のクラムシェルノートSwiftシリーズからTigerLakeを搭載していくようです。今回は14型のSwift5と13型のSwift3を発表しました。ともにコアi5とi7を搭載したモデルがあり、グラフィックスはIris Xe搭載ということで、G7以上のコアiを積んでおります。
☆Swift5(SF514-55)
すでにEVOプラットフォームの検証済みで、現行モデルと同様に14型フルHD解像度の抗菌タッチスクリーン・ディスプレイとマグネシウム・リチウム+アルミニウムを使い、厚みは14.95ミリ、重量は1キロで、急速充電は30分で4時間駆動を実現しています。米国では11月に1000ドルで発売されます。
☆Swift3(SF313-53、SF314-59)
2モデルあり、SF313-53は13.5インチ400nit、3対2比率の2256×1504ドットディスプレイを搭載しています。こちらはマグネシウム・アルミニウムのボディで厚みは15.95ミリ、重量は1.19kg、駆動時間は18時間でEVO認証をめざしているそうです。11月に800ドルで発売予定。
もうひとつのSwift3はSF314-59で14インチのフルHDディスプレイで、ボディはアルミ+マグネシウム・アルミニウムで重量は1.2kg、厚みは15.95ミリで、11月に700ドルで発売予定です。
Asus
怒涛の全機種TigerLake化の勢い!?
GPU搭載ノートも用意
19モデル
ASUSは今回もっとも多くのモデルをTigerLake搭載予定として発表しました。フラッグシップのZenBookから、お求めやすいVivoBook、ビジネス向けのExpertBookも登場しております。
☆ZenBook Flip S(UX371)
液晶回転型2in1で、こちらはEVOプラットフォーム検証済みです。ディスプレイは4KOLEDで、100万対1コントラスト、HDR500、Pen&タッチ対応です。タッチパッドはおなじみのテンキー機能を持つNumberPad2.0で、バッテリーは15時間駆動、厚さは13.9ミリで重量1.2キロです。
☆ZenBook S(UX393)
13.9インチの3:2スクリーンで3300X2200ドット、厚みは15.7ミリで1350gで、バッテリー容量は67Wh、12時間稼働です。NumberPad2.0も搭載していますが、FlipSとともに、ヘッドフォン端子がないらしいです。
☆ZenBook 14 Ultralight(UX435EAL / EGL)
その名の通り超軽量モデルで、マグネシウムボディにより重量は980g、コアiの内蔵Iris Xeのモデルと、GeForce MX450を搭載したモデルがあります。
☆ZenBook 14 (UX435EA/EG)
1.19kgのウルトラポータブルで、カラー表示のタッチパッド(ScreenPad)を搭載。IrisXe(UX435EA)と、GeForceMX450(UX435EG)があります。
☆ZenBook Flip 13(UX363)
フルHDのOLED搭載で、厚さ13.9ミリ、重量1.3キロ、バッテリー駆動は14時間です。
☆ZenBook Flip 15(UX564)
4KUHDディスプレイにGeForce GTX1650Tiを搭載した、高速モバイルノートです。
☆ZenBook 13/14(UX325 / UX425)
超軽量モデルで、13は厚み13.9ミリ、重量1.07キロでNumberPad10を搭載し、バッテリー駆動時間は21時間を誇ります。
☆ExpertBook B9(B9400)
その名のとおりビジネス向けモバイルノートで、14型で880gながら、SSD2台でRAID0を構成、マグネシウム・リチウムのボディでミルスペックMIL-STD810Hをクリアする堅牢性も備えております。
☆VivoBook
お求めやすいシリーズで、液晶回転型のVivoBook Flip 14(TP470)、クラムシェルのVivoBook S13/S14/S15(S333 / S433 / S533)、VivoBook 14/15(K413 / K513 / X413 / X513)まで、すべてIris Xeグラフィック搭載のコアiを搭載しているそうです。。。
Dynabook
IGZO搭載の超軽量モバイルノート
もちろん日本でも出ますよね!?
2モデル
Dynabook Americas社(旧東芝アメリカ・クライアント・ソリューション、本社カリフォルニア州アーバイン)は2モデルを発表しました。もちろんdynabookですから、日本でも出るに違いありませんよね。
☆Portege X30W-J
13.3インチIGZOディスプレイ搭載の2in1モバイルノートです。マグネシウムボディで重量は1キロ未満でEvo認証になるそうです。
☆Portege X30L-J
ウルトラモバイルPCで、こちらはクラムシェル型。やはり13.3インチIGZOディスプレイを搭載し、900グラムを実現しております。
Lenovo
Yogaシリーズは全部TigerLakeに!?
ThinkPadはまだ先ですね
6モデル
Lenovoが発表したのは、すべてYogaシリーズです。Yogaといいながら、360度回転のコンバーチブルモデルと、回転しないスリムモデルがあります。われらが期待のThinkPadはまだ先のようですね。
☆Yoga 9i
コンバーチブルで、14型モデルは、4Kタッチスクリーン(3840×2160ドット)、500nit、DCI-P3は90%のディスプレイを搭載。こちらは10月に1800ユーロで発売予定。15インチモデルはHプロセッサーとGTX1650Tiでパワフルだ(つまりノンTigerLakeです・・)。
☆Yoga Slim 9i
クラムシェル型で、14型4KのHDR400対応ディスプレイ、13.9ミリ1.26kgでバッテリーは63.5Wh搭載で20時間駆動、Dolby Atmosと超音波指紋リーダー、15分の充電で4時間稼働という高速充電も魅力です。11月に1900ユーロで発売。
☆Yoga Slim 7i Pro
14インチで2.8Kの16対10比率、400nitのディスプレイに61Whバッテリーを積み、18時間駆動。IrisXeだけでなく、GeForceMXやRyzen4000モデルもあり、厚みは14.6ミリで重量は1.45キロですね。11月に900ユーロで発売です。
☆Yoga Slim 7i
13インチで13.9ミリ、1.23キロ、50Whバッテリーで16時間駆動で11月に1000ユーロで発売。
☆Yoga 7i
コンバーチブル型で、14と15.6インチモデルがあり、FHDの500nitディスプレイで11月に1000ユーロで発売。
MSI
TigerLakeにあわせて完全な新モデルを開発
ロゴデザインもハイエンド
5モデル
TigerLakeにあわせて、新しいビジネス向けノートPCの最上位シリーズ「Summit」を発表しました。EとBの2系統のシリーズがあり、それぞれ14型と15型モデルで合計4機種を、なんと日本でも10月中旬に発売するそうです。上面のMSIのロゴデザインまで一新して、Mが川表記になっております。
年末発売予定の13型の2in1モデル「Summit E13 Flip」も公開しました。クリエイター向けの「Prestige」とビジネス向け「Modern」もTigerLake搭載モデルを発売するそうです。
☆Summit E14
コアi7にGeForce GTX1650Ti+Max-Qを搭載する上位モデルで、ディスプレイは14インチの4KUHD、100%AdobeRGBと、FHDタッチスクリーンを選択可能。厚みは15.9ミリで重量は1.34キロ。インターフェースはThunderbolt4&USB4.0タイプC×2と、タイプA×1、マイクロSDで、電源入力はタイプC端子になります。バッテリーは10時間駆動。
☆Summit E15
CPUとGPUは14と同じで、ディスプレイも15.6型で4KとFHDタッチの2種類。厚さは16.9ミリで重量は1.7キロ。インターフェースはタイプC×2、タイプAが1つ多くて×2、マイクロSDにこちらはHDMI出力端子もついています。バッテリーは16時間駆動です。
☆Summit B14
Eとは異なり、GeForceは搭載せず、Iris Xeグラフィックを利用する。ディスプレイはFHDのみで、厚みは16.9ミリ、重量は1.3キロ、バッテリー駆動は10時間です。インターフェースはタイプC×1にタイプA×2、マイクロSDカード、HDMIとこちらは専用のDC入力がある。
☆Summit B15
スペックはB14と同じで、厚みは16.9ミリ、重量1.6キロでバッテリー駆動は10時間です。インターフェースはタイプC×1にタイプAがひとつ多くて×3、マイクロSD、HDMIとやはり専用のDC入力があります。
Samsung
さすが5Gモデム搭載の2in1
クラムシェルにも期待
1モデル
サムスンのノートPCシリーズは、日本では発売されていないのですが、とても完成度が高く、魅力的なんですよね(香港で買ったことあります)。ぜひ、日本でも売ってください!!
☆Galaxy Book Flex 5G
Iris Xe内蔵のTigerLakeを採用したディスプレイ回転型の13.3インチ2in1ノートで、5Gの通信ユニットを内蔵しています。バッテリーは68Wh内蔵、1300万画素のアウトカメラにSペンなど、スマホで培った技術をきちんと投入していますね。厚みは最大14.9ミリ、重量1.26キロでEvoに対応しています。
