RAW現像も動画編集もサクサクで、クリエイティブにもゲームにも対応できる
「Ryzen 7 Extreme Edition」の性能が魅力的なスタンダードノート<LAVIE N1585/AAL>
NECパーソナルコンピュータの<LAVIE N15>シリーズは、15.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載した売れ筋のスタンダードノートパソコンだ。ハイスペックからエントリーまで幅広いラインナップ展開がされており、用途や好みに合わせて最適な1台を選ぶことができる。そのうち世界で唯一、8コア16スレッドのモバイル向け高性能プロセッサー「AMD Ryzen™ 7 Extreme Edition」を搭載しているのが、最上位モデルの<LAVIE N1585/AAL>だ。今回は、その製品の特徴や使い勝手、パフォーマンスなどを紹介していこう。
パソコンに求められる機能を上質なデザインの筐体に凝縮
WEBサイトの閲覧やメールなどの日常的な作業用途だけでなく、動画鑑賞などのエンタメ用途、写真編集や動画編集などのクリエイティブな作業もしたいと考えている人に支持されているのが15.6型クラスのノートパソコンだ。モバイルノートパソコンに比べて画面サイズが大きくて見やすく、それでいてデスクトップパソコンほど場所をとらないのが人気の理由。一昔前に比べると小型軽量化が進み、自宅やオフィスに据え置いて使うだけでなく、出先に持ち出して利用しやすくなってきているのも影響しているだろう。
<LAVIE N1585/AAL>も、そうした15.6型クラスのスタンダードパソコンのひとつ。本体サイズは幅:約362.4×奥行き:約253.8×厚み:約22.7mmで、質量は約2.2kgと同クラスのノートパソコンとしては比較的コンパクト。液晶パネル周囲のベゼル幅が細い狭額縁デザインを採用したことで本体幅が抑えられており、空きスペースが少ない机の上でも設置しやすくなっている。
ボディカラーはネイビーブルーのみだが、部屋のインテリアになじみやすい上品な色と質感のため、シーンを問わず使用できるのが嬉しい。天板のロゴやキートップの文字の刻印がゴールドっぽい飴色で、洗練された雰囲気を醸し出しているのと同時に、視認性が良いのも好印象だ。
<LAVIE N1585/AAL>は、この洗練されたデザインの筐体に、高性能プロセッサーやフルHD解像度の液晶ディスプレイ、BDXL対応のBlu-rayディスクドライブ、ヤマハ製2W+2Wの高音質ステレオスピーカー、Windows Hello対応の顔認証センサー搭載Webカメラなど、昨今のパソコンに求められるさまざまな機能を高い水準で実装しているのが特徴になっている。
約22.7mmという比較的スリムなボディでありながらインターフェイスも充実しており、HDMI出力端子やUSB 3.1 Type-Cポート、USB 3.0 Type-Aポート×2、ヘッドフォン/ヘッドフォンマイク端子、1000BASE-T対応LANポートなどが搭載されている。これ1台あれば、別途アダプターやドックなどを揃えなくても多彩な周辺機器をつないで使用できるのはありがたいポイントだ。
写真や動画の鑑賞・編集が快適
液晶ディスプレイはサイズが15.6型で、解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)となっている。グレア(光沢)パネルのためそれなりに映り込みはあるが、明るい場所でも黒の締まったメリハリのある映像が楽しめるのは嬉しい。液晶はIPS方式で視野角が広く、斜め横や上下から見ても色味があまり変わらず見やすいのも評価できるポイントだ。
実際にRAW現像や動画編集で使ってみて感じたのが色再現性の高さ。色飽和が起きてベタっとしやすい鮮やかな赤などの色も自然な感じで再現され、ノートパソコンの内蔵ディスプレイとしては写真編集や動画編集などがやりやすい方だと感じた。
サウンド関連はヤマハ製の2W+2Wステレオスピーカーと、コンテンツに合わせて音質を調整できるヤマハ製AudioEngine™が搭載されており、音楽や映像などを臨場感たっぷりに鑑賞することができる。
ちなみに、音響効果設定にはミーティング機能が搭載されており、ひとりで会議に参加する場合と、複数人で会議に参加する場合とで音声が聞こえる範囲を調整することができる。テレワークの推奨で増えつつあるオンライン会議なども快適に行うことが可能だ。
キーボードは、キーピッチが約19mmと余裕があってタッチタイピングがしやすい印象。また、キーストロークも約1.7mmあり、最近のスリムノートパソコンとしては深め。しかもキートップの中央がほんの少し窪んでいるためキーを指で押さえやすく、長時間の使用でも文字入力の効率が落ちにくかった。打鍵音が静かなので思考の邪魔にならないのも好感を抱いた部分だ。
タッチパッドは個人的にはもう少し大きくてもよかったのではと思うが、その分パームレストが広いので手首を休ませやすく、長時間の操作も疲れにくかった。
ちなみに、本製品にはワイヤレスマウスも標準で付属する。動画編集や写真編集などではマウスの方が細かい調整をしやすいこともあるので、利用シーンや好みに応じてタッチパッドと使い分けられるのはありがたい。
クリエイティブ系アプリもサクサク動く
<LAVIE N1585/AAL>の数ある特徴のなかでも大きな目玉と言えるのが、8コア16スレッドの高性能プロセッサー、AMD Ryzen™ 7 Extreme Editionだろう。Zenマイクロアーキテクチャを採用したRadeonグラフィックスを内蔵しており、動画の編集やエンコードも快適に行うことが可能。ハードウェアのおもな仕様は次の通りになっている。
<LAVIE N1585/AAL>の主なスペック | |
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機種名 | <LAVIE N1585/AAL> |
CPU | AMD Ryzen™ 7 Extreme Edition 1.80GHz(最大4.20GHz)[8コア/16スレッド] |
グラフィックス | Radeon グラフィックス |
メモリ | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 約1TB SSD(PCIe接続) |
ディスプレイ | 15.6型ワイド(1920×1080ドット)、IPSパネル |
内蔵ドライブ | Blu-ray Discドライブ(BDXL対応) |
Webカメラ | HD対応 92万画素 |
通信規格 | 有線LAN(1000BASE-T)、Wi-Fi6対応無線LAN(IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.0 |
インターフェース | USB 3.1(Type-C)端子、USB 3.0端子×2、HDMI出力、有線LAN端子、ヘッドフォン出力/マイク入力端子 |
サイズ/重量 | およそ幅362.4×奥行253.8×高さ22.7mm/約2.2kg |
OS | Windows 10 Home(64bit) |
オフィスアプリ | Microsoft Office Home & Business 2019 |
AMD Ryzen™ 7 Extreme Editionは、世界で唯一本製品に搭載されているプロセッサーということもあり、そのパフォーマンスが気になっている人は多いだろう。そこで、いくつかのベンチマークを実行して性能を測ってみることにした。
まず、「CINEBENCH R20」では、CPUのマルチコアが3402pts、シングルコアが467ptsという結果に。コア数が多いだけあってマルチコアのスコアが非常に高い。インテルの8コア16スレッドのハイエンド向けプロセッサー、Core i9-9980Hあたりとほぼ同じパフォーマンスを実現している。
次にパソコンの総合的な性能をチェックするため「PCMARK 10」を実行したところ、総合スコアは5259となった。
「PCMARK 10」のスコアの詳細をみると、基本性能を示すEssentialsが9472、ビジネスアプリのパフォーマンスを示すProductivityが7757、クリエイティブアプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationは5374と、いずれも快適さの目安となる3000を大きく超えている。さらに細かく見ると、Photo Editingのスコアが7963、Video Editingが3511となっており、写真編集や映像編集なども快適にこなせる性能であることがわかる。
ストレージの性能を「CrystalDiskMark」でチェックしてみたところ、PCIe接続のSSDを採用しているだけあってシーケンシャルリード/ライトが3000MB/s超と非常に高速だった。実際、OSやアプリの起動が速く、スリープや休止状態からも瞬時に復帰する。クリエイティブ系ソフトはアプリ本体のサイズが大きく立ち上がりに時間がかかるうえ、扱うデータのサイズも大きいため、高速なストレージは必須。その意味でも本製品はクリエイターにとって心強い性能を持っていると言える。
続いてグラフィックス関連のベンチマークも試してみた。
3DMarkスコア | |
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Time Spy | 1234 |
Fire Strike | 3248 |
Night Raid | 13468 |
Sky Diver | 12029 |
FINAL FANTASY XIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク | |||
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グラフィック設定 | 解像度 | スコア | 評価 |
標準品質 | 1920×1080 | 4495 | 快適 |
「3DMark」はインテルの統合型グラフィックス、インテルUHDグラフィックス630などに比べると3倍近いスコアで、そこそこ重いゲームも快適に楽しめるほどグラフィック性能が高いことがわかる。
それでは、実際のクリエイティブ系のアプリはどうだろうか。そこで、まず、「Adobe Lightroom Classic CC」でRAWファイル(5184×3888ピクセル)を100枚、合計1.71GBのデータをJPEGで書き出してみた。その結果、GPUアクセラレーションをオフにした場合は、処理が終わるまでに2分28秒かかった。一方、GPUアクセラレーションをオンにした場合は、1分43秒だった。
書き出しの際に「シャープ出力」を「シャープ対象:スクリーン」、「適用量:標準」で適用した場合は、GPUアクセラレーションなしが2分52秒、ありが2分5秒という結果になった。CPU性能が高いためGPUを使わなくても十分速いが、Radeonグラフィックスの性能が画像処理に有効に働いているのがうかがえる。
Adobe Lightroom Classic CCでの処理速度 |
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RAW→JPEGで書き出し(無加工) | |
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GPUアクセラレーション | 書き出し時間 |
オフ | 2分28秒 |
オン | 1分43秒 |
RAW→JPEGで書き出し(シャープ出力なし) | |
GPUアクセラレーション | 書き出し時間 |
オフ | 2分28秒 |
オン | 1分43秒 |
RAW→JPEGで書き出し(シャープ出力あり) | |
GPUアクセラレーション | 書き出し時間 |
オフ | 2分52秒 |
オン | 2分5秒 |
次に、「TMPGEnc Video Mastering Works 7」で、5分14秒の4K UHD動画(2160p、H.264/AVC)を、解像度はそのままH.265/HEVCで書き出してみた。その際、エンコーダーを標準のx265(ソフトウェアエンコーダー)と、VCE(AMD Media SDK ※AMDのハードウェアエンコード支援)に変更し、それぞれ変換が完了するまでの時間を比較している。
TMPGEnc Video Mastering Works 7での処理速度 |
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4K UHD(H.264/AVC)→4K UHD(H.265/HEVC)で書き出し | |
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エンコーダー | 書き出し時間 |
x265 | 62分46秒 |
VCE | 4分33秒 |
結果を見てわかるように、VCEを有効にするとx265のときよりエンコード速度が15倍以上になる。比較的負荷の軽いエンコードではここまでの差は出ないこともあるが、動画編集などのクリエイティブワークには非常に心強い味方になりそうだ。
バッテリー駆動時間も必要十分
本製品のような15.6型クラスのノートパソコンは据え置きで使うことが多いが、ときにはスタジオやコワーキングスペースなど出先に持ち出して使いたいこともある。また、気分転換に部屋を移動して作業したいことも。そんなときに気になるのが内蔵バッテリーの駆動時間だ。
本製品はJEITA測定法 Ver.2.0に準拠したテストで約7.0時間のバッテリー駆動時間となっている。実際のところ、どれくらい持つのだろうか。
そこで、バッテリーベンチマークソフト「BBench」を使って計測してみた。なお電源モードは「より良いバッテリー」、画面の明るさは「40%」にし、BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」にチェックを入れて満充電状態から電源が落ちるまでの時間を計っている。
その結果、5時間9分の駆動が可能だった。これだけ持てば、出先などAC電源を確保するのが難しい場所でも比較的安心して作業できそうだ。
普段使いからクリエイティブワークまで幅広い用途におすすめ
世界で唯一、CPUにAMD Ryzen™ 7 Extreme Editionを採用し、高品位な15.6型フルHD液晶ディスプレイやBlu-rayディスクドライブ、ヤマハ製ステレオスピーカーなどを搭載した<LAVIE N1585/AAL>。その性能は非常に高く、普段使いだけでなく、写真編集や動画編集、PCゲームまで幅広い用途に活用することができる。そういう意味では、クリエイティブ系アプリをサクサク快適に使いたいという人や、テレワークを効率的に行いたいという人、オンラインゲームや動画配信サービスなども綺麗な映像で楽しみたいという人には、ぜひ注目してほしい製品だ。
(提供:NECパーソナルコンピュータ)