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見てください、Ryzen 9で組んだオレのTwitter用PC【ベンチマーク編】

2020年08月20日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax) 編集●北村/ASCII

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キャプチャーユニットが動かない!
よくあるAMD環境とUSBの相性問題か?

 AMD環境を使用するうえで、不意打ちみたいにやってくるのがUSB機器との相性だ。この点は手持ちUSB機器やケーブル事情もあり、組み上げたあとやしばらくしてから不具合と衝突しがちだ。

 マウスやキーボード、ウェブカメラやマイクといった製品では、ほとんど遭遇しないのだが、USB 3.2 Gen1以上を要求する機器や自己主張の強い機器になると話は別だ。

 遭遇率の高さからいくと、外付けHDD、ハブ(バスパワー)、キャプチャーユニットなどがわかりやすい。症状としては、デバイスの検出/ロストを繰り返す、スリープを解除するとデバイスを見失う、使用しようとするとデバイスをロストする、そもそも認識しないなどがある。

 ちなみにこれはSocket AM4に限った話ではなく、それ以前からAMD環境では日常的な出来事で、正直なところ動いたらラッキーな認識だ(ほとんどのUSB機器はシェア率から、インテル基準で動作チェックしていることが多く、シェアを盛り返してきたAMD環境への対応はこれからだろう)。

 上記要因は、AMDのCPUとチップセット上にあるUSBコントローラーのほか、そのマザーボードの設計/レイアウト、USBケーブル、USB機器側の仕様も絡んでくるため、何が原因なのかを突き止めようとすると終わらないことが多い。

 当然ながらマザーボードのBIOSバージョン、チップセットドライバーのバージョンも絡んでくる。

 よくある対処法としてはポートの変更、USBケーブルを短くする、USBポート増設拡張ボードを取り付けがある。経験則ベースでいうとUSBケーブルをなるべく短くしておくと幸せ率が高い。

ROG CrossHair VIII Impactは上段がCPU内蔵USBコントローラー、ROGロゴを挟んで下段がチップセット内蔵USBコントローラーに接続されている。他のマザーボードでもだが、CPU側で動きがあやしいときは、チップセット側に接続しなおしてみると、動作が改善することもある

 以上のことを踏まえて、テキトーにROG CrossHair VIII Impactのポートを埋めていったところ、外付けHDD(外部電源+ケーブル長2m)はとくに問題なかったが、Avermediaのキャプチャーユニット「AVT-C878」で不具合と衝突した。バージョンはBIOS 2103、Chipset 2.03.12.0657だ。

 デバイスマネージャー上から確認でき、ライブ配信ソフトOBS上でもデータを確認できるが、同機器を接続したまま再起動すると起動しない。Avermedia「AVT-C878」は2016年付近の製品で、AMD環境のことはほとんと検討していないであろう時代のものだ。

 ただ独自ドライバーであるとか独自仕様炸裂ではなく、ウェブカメラの通信規格のひとつUVC(USB Video Class)で検出されているため、動いてもよさそうなものであるが、ケーブルを短くしても、ポートを変更しても症状に変化はなかった。

 なお前述の外付けHDDは、ケーブル長3mに変更してみたところ、認識すらしなくなった。

 そこで、Avermediaにある「エレーナの仕事ブログ~♪」をチェックしてみたところ、動作確認済み機器としてThunderbolt 3接続のGC555、PCIe接続のC988およびGC573、そしてUSB 2.0接続のGC311が掲載されていた。

 頃合いとしては、4Kパススルー対応のGC550かGC553にしたいのだが、エレーナたんに聞いてみたところ「ケーブルを短いものにすると動くかもしれないが、博打に近い」とのことだった。

ドーターボード→ライザーケーブル→PCIe x4スロット変換でGC573もアリなのだが、改装作業が大変そうなので最終手段しにしたかった

 そうなると、GC311になるのだが、AVT-C878の挙動の件もあっため、念のためエレーナたんに確認してみたところROG Crosshari VIII Impactの検証時、動作が不安定なシーンがあったそうだ。またインターネット上での動作報告もあまりなく、うっかり購入するのは怖い。というわけで、Avermediaにお借りして動作検証をしてみた。

GC311。アスキーの配信でも活躍しているヤツ

原因はケーブルの長さ
USBポートとケーブル長に気をつければ動作する

 付属のUSBケーブルの場合、ケーブル長起因と思われるが、特定ポートで検出/ロストを繰り返す傾向を確認。そこでケーブル長30cmに変更してみたところ、全ポートで安定動作を確認できた。チェック時間は各ポート2時間のキャプチャーだ。

 またケーブル長を1m、2mと変更してみたところ、1mも同様に問題ナシ。2mは特定ポートでスリープ解除時にデバイスをロストしていた。そのポートはType-Cポート上にあるType-Aポートなのだが、他のマザーボードと異なり、チップセットがリアパネルのごく近くにあるため、ケーブル長にさえ気をつけておけばよさそうだ。

 というわけで、GC311をポチったので、配信やビデオ会議などへの影響はなくなった。

不都合があったポートは赤で囲ったポート。青で囲ったポートはBIOS更新機能「ASUS USB Flashback」にも使用するポートになるが、用途的にもっとも堅牢と思われるため、外付けHDDを接続している

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