前へ 1 2 次へ

カート耐久レース「2020 K-TAI」参戦で、モータースポーツのすべてを味わった!

文●鈴木ケンイチ 写真●クラブレーシング 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

クルマをカラダで理解できる
カートで遊ぼう!

 8月2日に、栃木県のツインリンクもてぎで開催された「2020もてぎKART耐久フェスティバル“K-TAI”」、通称K-TAI(ケータイ)にドライバーとして参戦した。

先導車に続いてのローリングでのスタート。長時間の耐久なので、スタート直後の第一コーナーを責める必要はないため、混乱はほとんどない

 このイベントは簡単に言えば“レーシングカートの耐久レース”だ。カートのレースとしては非常に走行時間が長く、今年はコロナ禍の影響で、レース時間が5時間に短縮されたが、例年は7時間を走り続ける。そして、さらにすごいのは、ツインリンクもてぎの本コースを使うことだ。全長4.8㎞、最大直線が762mという、モトGPからSUPER GTなども開催される国際格式のコースを走る。これは、通常のカートに使うショートコースの全長に匹敵する。つまり、普通のカートに使われるコースの全長に近い、直線が長い本コースを走るのだ。だから、走行中の9割以上がアクセル全開。最高速度は時速120㎞程度だが、カートの場合、ドライバーの着座位置は地面から、わずか数センチ。体感速度は乗用車とは比較にならないほど速い。ツインリンクもてぎの名物コーナーであるダウンヒルストレートの先の直角コーナーは、延々と走り続けながらも、結局、最後まで恐怖感が失せることはなかった。

梅雨明けの炎天下のレースとなったが、走行中は意外に暑くはない。長いストレートは実質、体力を使わないので、意外とラクなのだ

 しかし、実際のところK-TAIに使われるマシンはレーシングカートとしてはエントリーレベルのものだ。搭載されるのは草刈り機などにも使われる4ストロークの汎用エンジンであり、全日本カートなどに使われる2ストローク・エンジンと比較すればローパワー。だがその分、コストは安い。パワーがないだけ、エンジンにもチェーンにも車体にも優しく、メンテナンス費用が安くすむ。燃料も混合ガソリンではなく、通常のものが使える。

ホンダの汎用4ストローク・エンジンGX270を搭載。フレームはイタリアのビレル、タイヤは横浜ゴムのカート用。タイヤはドライとウェットを1セットずつ用意した

レーシングスーツはカート専用のものを使用。ヘルメット、グローブ。シューズは4輪レースと同じ規格のものを使う。プロテクターとネックガードを装着するのが特徴だ

 つまり、K-TAIはレーシングカートとしては、ありえないほど広いコースを使って延々と、しかもローコストで楽しめるイベントなのだ。そのため例年は120近いチームが参加し、本コースのピットが満杯になるほどの人気を集める。今年はコロナ禍ということもあったが、それでも82台のマシンがグリッドに並んだ。

 ちなみに、コロナ禍ということで、参加者は走行中以外のマスク着用が義務付けられた。梅雨明けの猛暑の中でのマスクは厳しかったが、それでもマスク着用のルールは守られていたように見えた。

ドライバーの数倍ものサポートメンバーが参加

 参戦を誘ってもらえたのは、自動車メディア業界の仲間もいるチームだ。チーム全体として3台のマシンを、それぞれ4~5名のドライバーで走らせる。マシンは自分たちでエンジンを搭載し、調整し、ゼッケンなども張り付ける。また、ドライバーだけでなくメカニックや監督など、ドライバー以上の数のサポート役のメンバーも参加している。

 実際に参加してみるとわかるのだが、レースはドライバーとマシンさえあれば良いわけではない。マシンを車検や給油に運ぶための人員も必要だ。どんなタイミングでピットインして、給油をするのかを考えて統括する監督、それを走っているドライバーに伝えるサインマンも必須となる。また、レース中はレストランに食事に行くこともできない。大所帯になればなるほど、食事などの準備も大ごとになって、それに専任するスタッフが欲しくなる。そんなサポートメンバーの汗に支えられて走る。これもレースのリアルな一面だろう。

1周ごとのタイムをコースサイドで記録してゆくサポートメンバー。ピットインなどの合図も彼ら・彼女らの仕事だ

マシンの調整から、トラブル時の対応まで、メカニック仕事は非常に多い。今回はプロのメカニックを中心になって、メンバー一同で手伝うというスタイルだった

 とはいえ、個人的なレースの内容は散々なものであった。まず、本番の前日になってエンジンが壊れていることが判明した。大会前の練習のときにチェーンが切れてしまって走行不能になっていたのだが、そこでエンジンがブローしていたことに気づかなかったのだ。慌ててあちこちに電話をして、代わりのエンジンをようやく借りることができた。

レース前日になってエンジンが壊れていることが判明し、慌てて知り合いにエンジンを借りて換装することに。作業は自分たちで行なうのだ

 載せるのがやっとだから、新エンジンでの試走はなし。燃費もパワー感も試すことなく、ぶっつけ本番で走ることになった。いきなり不安いっぱいのスタートである。

前へ 1 2 次へ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この記事の編集者は以下の記事もオススメしています

過去記事アーカイブ

2026年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
2025年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2024年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2023年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2022年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2021年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2020年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2019年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2018年
01月
02月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2017年
02月
05月
09月
10月
11月
12月
2016年
07月
09月
11月