オンラインで「Deserted Island DevOps 2020」に“行って”、人と人とのつながりについて考えた
たのしい!「あつまれ どうぶつの森」でDevOpsカンファレンス
2020年07月31日 07時00分更新
ソフトウェア開発者が考える「あつ森と開発環境の共通点」
驚いたことに、参加申し込みは1日で100名を超えた。登壇者も知り合いに声をかけてはいたが、当初予定していた8名から10名に増枠する応募があった。順調な滑り出しだ。
イベント会場は、あつ森内にあるパーカー氏の島の自宅に設営された。当初は屋外にホワイトボードなどの小物を置き、そこにプレゼン画面を投影するといった方法を検討したが、ボードが思ったよりも小さく全体的に見づらかった。加えて、講演中の様子はあつ森のカメラ機能を使って自由なアングルから映すことを考えたが、この機能では日付や枠といった余計な要素も表示されてしまい、アングルにも制限があった。
だが、こうした制約こそが「あつ森と開発環境の共通点」だとパーカー氏は指摘する。
「あつ森はプレイヤーができることに制約があり、もう少し自由度の高い他のゲームの方が“カンファレンス向き”だとも思いました。でもソフトウェア開発の現場では、山ほどある制約の中で問題に取り組み、解決策を模索します。ときには楽しみながら手持ちのもので工夫する。開発系カンファレンスをあつ森で開催することは、そんな意味があると思ったのです」(パーカー氏)
最終的に、会場は同氏の自宅内に決定した。あつ森には、自宅内をレイアウトするためにあらゆる角度から部屋全体を俯瞰できる機能があり、この機能の場合はほかの画面表示(日付や枠など)がない。講演セッションにはおあつらえ向きだ。
パーカー氏はこの映像を下地に、オープンソースのライブストリーミング配信ソフト「Open Broadcaster Software(OBS)」で講演スライドや講演タイトルを合成、ゲームのライブ配信用プラットフォーム「Twitch」で視聴できるように構成した。講演の登壇者はパーカー氏とZoomでつながり、Zoomの音声を上述の映像と合わせてTwitchでライブ配信することにした。バーチャルイベント開催に関心のある方は、ぜひパーカー氏のブログ(本文末にリンクあり)で技術的な詳細を参照してほしい。