●「サブブランドを作ることはしない」で一貫しているドコモ
一方、NTTドコモは、今のところ、サブブランドを作る気配もない。吉澤和弘社長は就任以来、「サブブランドを作ることはしない」と一貫している。
NTTドコモがサブブランドを作れば、業界に与える影響は相当、大きいだろう。NTTドコモからわざわざMNPしてMVNOに移行する人もいなくなるはずだ。これまで、MVNOを推進してきた総務省としてもNTTドコモからサブブランドが出てくることは望まないのではないか。一方でNTTドコモとしても二極化するユーザーに対応し、安さを求めるユーザーに逃げられないためにもサブブランドを作りたいというのが本心かもしれない。
もちろん、世界的に高いとされる日本の通信料金を劇的に下げるには、NTTドコモが大幅な値下げをしないことには、調査の結果は変わらない。NTTドコモとしてはメインブランドでは値下げをせずにサブブランドで安価な料金プランを作り、楽天モバイルやUQモバイル、ワイモバイルに対抗するのが理想的なはずだ。
菅官房長官からの値下げ圧力がある中、NTTドコモとしては、サブブランドを作るのか、作らないのか。吉澤社長にとっての悩みの種と言えそうだ。
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