さとうなおきの「週刊アジュール」 第127回
Azure Machine Learningの「責任あるML」機能を発表
「Build 2020」で発表されたAzureアップデート《AI/IoT編》
2020年06月08日 08時00分更新
Azure Cognitive Services:Computer VisionのRead 3.0など
Azure Cognitive Servicesは、画像認識、音声認識、自然言語処理といった、AIを活用したAPIサービスです。
Azure Cognitive Servicesで、次の機能がリリースされました。
新しい Cognitive Services 機能の一般提供が開始されました。
- Computer Vision:高度なテキスト抽出機能「Read 3.0」(GA(一般提供))
- コンテナー: Computer VisionのRead 3.0(プレビュー)
- コンテナー:Language Understanding、Text Analyticsの感情分析(GA)
- Language Understanding:ポータルのエクスペリエンス改善(GA)
- QnA Maker:コラボレーション、テキスト編集機能の強化(GA)
- Speech to Text:27の新しいロケールをサポート予定、30%の精度向上
- ニューラルText to Speech:15の新しい音声、11の新しいロケールをサポート
- Text Analytics:v3(GA)
- Text Analytics:オピニオンマイニング(プレビュー)
- Personalizer:見習いモード機能(プレビュー)
- Speech:発音評価(プレビュー)
- Speaker Recognition(プレビュー):言語サポートを8言語に拡張予定
詳細は、次のページをご覧ください。
- 更新情報「新しい Cognitive Services 機能の一般提供開始」
- 更新情報「新しい Cognitive Services 機能をプレビューで利用できるようになりました」
- 更新情報「Azure Text Analytics v3 の一般提供開始」
- 更新情報「Azure Text Analytics - オピニオン マイニングをプレビューでご利用いただけるようになりました」
- ブログポスト「Build 2020 - Language Understanding (LUIS) new portal, tools and container support」
Azure Bot Service:Bot Framework Composer、Bot Framework SDK V4.9
Azure Bot Serviceは、チャットボットの開発フレームワーク「Microsoft Bot Framework」ベースのチャットボットをホストするためのサービスです。
Microsoft Bot Frameworkで、Bot Framework ComposerがGAになりました。Bot Framework Composerは、チャットボットのビジュアル開発を可能にするツールです。
また、Bot Framework SDK V4.9が発表されました。Teamsでの会話型AIエクスペリエンスが、簡単に構築できるようになります。
Azure Bot Serviceで、LivePerson、Dynamicsなどの顧客サービスチャネルとの統合によって、人へのハンドオフのシナリオが簡略化されました。また、新しいAlexaチャネルがプレビューになりました。
- 更新情報「Build 2020 での Azure Bot Service および Bot Framework の更新情報」
- ブログポスト「Build 2020 - Conversational AI updates」
Azure Cognitive Search:検索でのML優先度付け機能、Azure Machine Learningスキル
Azure Cognitive Searchは、AIを活用した検索サービスです。
Azure Cognitive Searchで、次の新機能がリリースされました。
- 検索でのML優先度付け機能(プレビュー)
- Azure Machine Learningスキル(プレビュー)
詳細は、次のページをご覧ください。
- 更新情報「Azure Cognitive Search の Build での更新情報」
- ブログポスト「Build the best search experience in your application with new capabilities in Azure Cognitive Search」
Azure Digital Twins:次期リリース
Azure Digital Twinsは、あらゆる物理環境の包括的なデジタルモデルを作成できるサービスです。
Azure Digital Twinsの次期リリースが発表されました。完全なグラフトポロジをサポートする高機能で柔軟なモデリング、ライブ実行環境、他のAzureサービスとの簡単な統合、広範なクエリAPIといった、新機能があります。
IoT Plug and Play:DTDL
IoT Plug and Playは、IoTデバイスをクラウドにシームレスに接続するための、IoTデバイスモデルの定義です。IoT Plug and Playは、現在プレビュー中です。
IoT Plug and Playで、次の新機能がプレビューになりました。
- Azure Digital Twinsとの協調:IoT Plug and PlayとAzure Digital Twinsは、同じモデリング言語「Digital Twins Definition Language」(DTDL)を共有
- 既存デバイスのサポート:既存デバイスを簡単にIoT Plug and Play互換に更新可能に
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure Time Series Insights:Time Seriesエクスプローラーなど
Azure Time Series Insightsは、IoTデータなどの時系列データを格納、分析、可視化するサービスです。
次のプレビュー機能が、数か月以内にGAになることが発表されました。
- Time Seriesエクスプローラーを使った分析ユーザーのエクスペリエンス強化
- 高度な機械学習プラットフォーム、分析ツールとのシームレスな統合
- Power BIへのネイティブコネクタ
- メタデータのセマンティックモデルのサポート
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure Maps:Azure Maps Creator
Azure Mapsは、地図、検索、ルート検索、交通量などのAPIを提供する地理空間サービスです。
「Azure Maps Creator」が、プレビューになりました。これによって、屋内のフロアプラン、空間、物理資産などのプライベートマップ情報を、Azure Maps内の地理空間ストレージシステムにアップロードできます。
Azure IoT Central;Azure Sphere、Azure IoT Edge
Azure IoT Centralは、IoTデバイスを接続、監視、管理するためのフルマネージドのSaaSソリューションです。
Azure IoT Centralで、Azure Sphere、Azure IoT Edgeの第一級サポートが発表されました。
Azure IoT Hub:Azure Private Link、マネージドID
Azure IoT Hubは、多数のIoTデバイスとの間で、セキュアで信頼性のある双方向通信を実現するサービスです。
Azure Private Linkは、Azure Virtual NetworkからAzureサービスへのプライベート接続を可能にするサービスです。
Azure IoT Hubで、Azure Private Link、マネージドIDがサポートされました。これによって、Azure IoT HubをAzure Virtual Network(VNet)で利用し、パブリックインターネットへの公開をなくすことができます。
Azure IoT Edge:Support Bundleなど
Azure IoT Edgeは、分析やビジネスロジックをクラウド側ではなくエッジ側で実行できるようにするサービスです。
Azure IoT Edgeで、次の新機能がリリースされました。
- IoT Hub Device Provisioning Service(DPS)のX.509証明書の構成証明
- さまざまなデバッグ情報を1つのコマンドで1つの圧縮ファイルに収集する「Support Bundle」
- Azure IoT Edgeの、Azure IoT Hubデバイスの自動管理との併用
- Kubernetesでも動作するAzure IoT Edgeの新機能
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure RTOS:GA
Azure RTOSは、リソースが制限されたデバイス向けのリアルタイムOSを含む組み込み開発スイートです。
Azure RTOSが、GAになりました。
それでは、また来週。